Quantcast
Channel: きたへふ(Cチーム)のブログ
Viewing all 152 articles
Browse latest View live

イナズマイレブンの人気投票のまとめ・その1

$
0
0
【記事作成日:2015/12/15】

 早いもので、最初のイナズマイレブンの人気投票から5年が経ちました。
 2010年以来、毎年11月~12月頃に行われていた人気投票も、ひっそりと電話投票で行われた2013年の第5回人気投票を最後に開催されておらず、レベルファイブ社の看板アニメも別作品(妖怪ウォッチ)に移っていることもありまして、今後イナズマイレブンの人気投票が行われることは、残念ながらもうないかと思われます。

 しかしながら「イナズマイレブン 人気投票」の検索キーワードでうちのブログに来られる方が今でもそこそこおられること、そして内容のほとんどがうちのブログを断片的に抜き出しただけのまとめサイトが存在していて、しかもうちのブログより検索結果が上位に来ているのがむかつくこともありますので(笑)、今回はこれまでのイナズマイレブンの人気投票の総集編というか、全体に関するまとめのページを作ってみることにしました。

 ただし今回の内容は、後年「イナズマイレブンの人気投票がどういうものであったのか(空気感)を追いたい人」向けに、半分技術者の視点で“情報や事実関係を整理すること”を意図していて、読んでいてあまり面白い内容ではないかもしれない点はご承知おきください。

 また、まとめを作成するに当たっては、極力中立的な内容で記載することを心がけてはおりますが、ブログ主がヲチしてきたのが2chのVIPスレなので、VIPPER側の視点気味になる点もご承知おきください。

1. イナズマイレブンの人気投票の概要

 イナズマイレブンはレベルファイブ社の人気ゲーム・アニメコンテンツであり、2010年には劇場版のアニメが公開された。その映画に合わせて第1回目の人気投票が行われ、以降2013年までに5回の人気投票が開催された。

<各回の投票期間>
 ・第1回: 2010年11月15日~12月22日
 ・第2回: 2011年1月8日~1月31日
 ・第3回: 2011年11月15日~12月20日午前11時11分
 ・第4回: 2012年11月9日~12月17日17時
 ・第5回: 2013年10月23日~11月22日(断続的に開催)

 人気投票そのものは、得票数が上位のキャラクタの壁紙が作成されるなどどいった他愛の無いものであったが、自分の好きなイケメンキャラを上位にしたいと思う腐女子(とされる勢力)と、ネタキャラを上位にしたいと思うVIPPER(2chのVIP板住人)との対決模様となった。

 そして投票システムの盲点を突いた自動投票ツールが作成されるなど、無駄に力の入った応援合戦が過熱するようになった。
 第5回の人気投票ではそうした投票合戦ができない電話投票方式となるが、逆にネット民からは相手にされなくなり、盛り上がることなく終了。これを最後にイナズマイレブンの人気投票は行われることはなくなった。

 各回の概要は次の通り。

2. 第1回イナズマイレブン人気投票(2010年)
※ 詳細経緯は、当ブログのエントリはこちらを、Wikiページについてはこちらを参照。

(1) 人気投票が行われたサイト
 ・劇場版イナズマイレブンの公式サイト(http://www.inazuma-movie.jp)で開催。
 ・このサイトはその後の劇場版でも使用されており、第1回投票時のコンテンツは消失。Internet Archiveによる2010年11月19日時点の参考ページはこちら

(2) 人気投票の開催理由
 ・「劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来」の公開に合わせてのイベント。

劇場版イナズマイレブン 最強軍団オーガ襲来 Blu-ray 通常版 [Blu-ray]クリエーター情報なしジェネオン・ユニバーサル

(3) 人気投票の特典
 ・上位3名の壁紙が公式サイトより提供される。

(4) 投票期間
 ・2010年11月15日から2010年12月22日まで。
 ※ 映画の公開日が12月23日であり、その前日に当たる12月22日いっぱい(12月23日の0時)まで行われた。

(5) 得票・順位の経過
 ・11月15日より投票開始となったが、その日のうちにVIP板に「イナズマイレブンのキャラ人気投票で五条1位にして子供と腐女子泣かそうぜwww 」というスレが立って、五条勝がVIPPERらの集中支援を受けて1位に浮上。その後、2chのまとめサイトやネット関係のニュースサイトでも五条さんのことが取り上げられてからは更なる祭り状態となり、五条は最後までダントツの1位となる。

 ・2~4位は女子マネージャ3名(雷門夏未、音無春奈、木野秋)がVIPPERの支援を受けて2位集団グループを形成。

 ・5位は終盤にVIPPERの集中支援を受けた万丈一道(非イケメンキャラ)がランクインする。

(6) 投票結果(順位)
 公式サイトから発表された正式順位はこちら(画面コピー)


第1回イナズマイレブンの人気投票の上位7名の得票数

 壁紙対象となる上位3名は五条勝、雷門夏未、音無春奈。


第1回イナズマイレブンの人気投票の8位以下の得票数

(7) オチ
 この人気投票における壁紙の対象は上位3名であったが、VIPPERらは保険的に上位5位までを支援キャラで占有する。しかし公式サイトは「たくさんの人が投票してくれたことに感謝をして、1位~3位のほかに4位~10位のキャラも壁紙することに決定したよ!!」ということで、上位10名までの壁紙を公開するという行動に出る。

 しかも公開された壁紙は、同じような背景に出来合いの人物画像を貼り合わせたような1キャラ1枚のやっつけ仕事仕様の絵柄であったため、「五条さん+女子マネージャによるハーレム画像」を期待していたVIPPERたちを大いに失望させることになる。


VIPPERらが期待していた壁紙の絵柄1 (当時のVIPスレに貼られていた画像)


VIPPERらが期待していた壁紙の絵柄2 (同上)

  ↓
  ↓
  ↓
  ↓


実際に公式が出してきた壁紙サンプル(一部)

 結局のところVIPPERらは1ヶ月以上に渡って投票活動に尽力したにも関わらず、得られたのはしょーもない絵柄の壁紙であった上に、「腐女子支援キャラを壁紙対象順位の外に追いやる」という当初の目的すら果たすことすらできず、公式サイトにうっちゃりで大逆転負けした状態となる。このことから第1回イナズマイレブンの人気投票は、「VIP歴史的大敗北」の出来事として評されることになる。

(8) 特筆事項
 ・投票期間の序盤において、「3位の得票が2位に肉薄するような不自然な変動をする」「主人公系の主要男性キャラが不自然な得票を得る」という事象が発生する。詳細は後述の「運営による票操作疑惑」の項を参照。

 ・24時間各キャラの得票数を監視し、自動的にグラフ化までしてくれる専用サイトが作成される。

 ・公開プロキシサーバを踏み台にした自動投票ツール(いわゆる串砲)が使用される。こちらの詳細は後述。

 ・今回の人気投票がネット界に与えたインパクトは大きく、2chねらーがコイルに大量投票をして物議を醸した2008年のYahooきっずのポケモン人気投票(詳細はこちらのまとめサイト参照)になぞらえて、「第二次コイルショック」と評されることがある。

3. 第2回イナズマイレブン人気投票(2011年)
※ 詳細経緯は、当ブログのエントリはこちらを、Wikiページについてはこちらを参照。

(1) 人気投票が行われたサイト
 ・第1回の人気投票と同じ劇場版イナズマイレブンの公式サイト(http://www.inazuma-movie.jp)で開催。

(2) 人気投票の開催理由
 ・「劇場版イナズマイレブンの中で、一番活躍したと思う選手について投票してくれ!!」という旨のイベント。

(3) 人気投票の特典
 ・1位になったキャラクターが真ん中(センター位置)に来る壁紙が公式サイトより提供される。

(4) 投票期間
 ・2011年1月8日から2011年1月31日いっぱい(2月1日0時)まで。
 ※ 第1回の人気投票の終了日が12月23日であったため、そこからわずか半月後の開催となる。

(5) 得票・順位の経過
 ・今回の投票対象は映画に出てきた11名のみであったため、第1回の人気投票で上位入りした五条さんや女子マネージャは投票対象外となる。そのため投票対象の中で一番特異な容姿(非イケメンキャラ)の壁山塀吾郎がVIPPERらの投票対象になる。

 ・ただしこの人気投票に参加しているのは前回(年末)の人気投票からVIPスレに残っている連中程度で、世間的・ネット的には人気投票が開催されていることすら知られているのか不明な状況であったため、各キャラの得票数は多くはなかった。

 ・そのためVIPPERらが特定キャラを支援して順位を変動させることが可能であり、任意のキャラを上位進出させたり、主人公の円堂親子を最下位に落としたりするような行為が行われていた。

(6) 投票結果(順位)


投票終了直前の得票状況


公式サイトから発表された正式順位

 最終的にVIPPER押しの壁山が桁違いの20万票を獲得して、センターの座を射止める。

(7) オチ
 投票終了から2ヶ月半が経過した2011年4月15日になって、ようやく約束の壁紙が公開される。(ただしこの間に東日本大震災が発生していたという事情あり)


壁紙公開開始の画面コピー

(8) 特筆事項
 ・第2回の人気投票はあまりにも空気過ぎたため、後述の第3回人気投票(2011年秋)や第4回人気投票(2012年)が、それぞれ第2回・第3回と称されるケースが散見される。

4. 第3回イナズマイレブン人気投票(2011年)
※ 詳細経緯は、当ブログのエントリはこちらを、Wikiページについてはこちらを参照。

(1) 人気投票が行われたサイト
 ・第1,2回の人気投票と同じ劇場版イナズマイレブンの公式サイト(http://www.inazuma-movie.jp)で開催。

(2) 人気投票の開催理由
 ・「劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆 グリフォン」の公開に合わせてのイベント。

劇場版イナズマイレブンGO 究極の絆 グリフォン 初回限定版 [DVD]クリエーター情報なしジェネオン・ユニバーサル

(3) 人気投票の特典
 ・上位3名の壁紙が公式サイトより提供される。

(4) 投票期間
 ・2011年11月15日から2011年12月20日午前11時11分まで。

(5) 得票・順位の経過
 ・昨年物議を醸した人気投票の続編と言うことで、ネット界では開始当初から注目を集める。また投票対象に五条さんが入るという公式の遊び心もあり、ニコ厨らのお祭り好きなネット民に支持された五条さんが、目立った応援運動が始まっていないにも関わらず投票開始直後から独走する。

 ・「ニコ厨なんぞと同一視されたくない」という思いのあるVIPPERらは、五条に代わる投票キャラを検討する。当初は(非イケメンキャラの)三国太一を推す案もあったが、男女を問わずそこそこ人気があることが判り、悪人ヅラした牙山道三と野谷計一郎を押す方針で固まる。VIPPERらの支援を受けた牙山と野谷は、2~3位に上昇する。

 ・対抗となる腐女子側の支援キャラは剣城京介。ただし今回は腐女子の支援というよりも自動投票ツールを手にした反主流派のVIPPERと思わしき人物によって集中支援され、一時は五条を抜いて1位に躍り出るなどVIPPERらに混乱をもたらす。

 ・最終的にはトップ10のうち、4位の剣城を除く9キャラをVIPPER支援キャラで占拠する。

(6) 投票結果(順位)
 公式サイトから発表された正式順位はこちら(画面コピー)

 今回の人気投票では、いつもの映画の投票サイトに加えてmixiでも投票が行われており、その合算得票数で順位が決められることになっていた。しかしmixiの投票数は多くないために順位に影響を与えることはなく、映画の投票サイトの順位がそのまま上位の確定順位となる。(正確には後述のテレビ放送と、同時期に公開されたホームページの発表で正式順位が確定する)


2011年12月20日11:11頃の得票数上位7名 (投票終了直前)

 
2011年12月20日11:11頃の得票数8位以下 (投票終了直前)

(7) オチ
 ・公式サイトでは12月20日の投票終了後より「人気投票の最終結果は、12月28日のイナズマイレブンの特番の中で発表する」との告知が行われる。そのテレビ特番は昨年の劇場版イナズマイレブンが主な放送内容であったが、途中のCM明けコーナーで第3回人気投票の結果が発表される。

 
 テレビ放送された10位までの順位

 ・テレビ放送では、悪人ヅラしたどう見てもマイナーなキャラたちがトップ3を占めたり、それ以外にもいろいろと間違ったキャラたちが10位以内に入賞したことが普通に放送されてしまい、実況板状態になっていたVIP板では「これはいかんでしょw」「放送事故www」などの反応がある。その一方で「子供達が楽しむ作品でここまでやるのはいかがなものか?」という声も一部ながら上がる。

 ・上位3名分が作られる予定であった壁紙については、「熱い投票結果に感謝して、1位~5位までのキャラを壁紙にすることに決定したよ!」ということで範囲が上位5名に増やされた上に、しかもトップ3でもない(腐女子支援キャラである4位の)剣城の壁紙のみが先行公開されるという状況になる。公式のあまりの剣城のえこひいきっぷりにVIPPERらは閉口する。

 
 4位の剣城の壁紙のみ公開している公式サイト(2011/12/28時点)
    
 ・1ヶ月少々経過した2012/2/1に、残りの4キャラ分の壁紙が公開される。VIPPERらは「どうせ昨年のような手抜きの画像が出てくるだろう」と思っていたが、想像以上に気合いの入ったカコイイ壁紙が出てきたので、「公式見直した!」との声が上がる。


 2012/2/1 追加公開された1位 五條、2位 牙山、3位 野谷、5位 山菜の壁紙

 ・結局のところ第3回の人気投票は、支援キャラの上位独占・テレビでのネタ放送の実現・カコイイ壁紙の入手という結果をもたらしたことで、「VIP大勝利」と評される。

(8) 特筆事項
 ・第3回の人気投票では自動投票ツールの1つである串砲の流通が進み、再投票が可能となる深夜0時0分になると串砲による一斉アクセスで投票サイトが高負荷になり、一般人の投票活動が困難になることが日常化していた。

 ・2011年はスマホ普及期であり、Android用の自動投票ツール(泥鶴)が開発・活用され始める。

5. 第4回イナズマイレブン人気投票(2012年)
※ 詳細経緯は、当ブログのエントリはこちらを、Wikiページについてはこちらを参照。

(1) 人気投票が行われたサイト
 ・第1~3回の人気投票と同じ劇場版イナズマイレブンの公式サイト(http://www.inazuma-movie.jp)で開催。

(2) 人気投票の開催理由
 ・「劇場版イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機W」の公開に合わせてのイベント。

劇場版 イナズマイレブンGO vs ダンボール戦機W (初回限定版) [Blu-ray]クリエーター情報なしジェネオン・ユニバーサル

(3) 人気投票の特典
 ・上位5キャラが5人組ユニットを組んでCDデビューする。
 ・公式ツイッターアイコンが配布される。

(4) 投票期間
 ・2012年11月9日から2012年12月17日午前17時まで。
 ※ 12月14日からの最終3日間は、票数・順位・上位5キャラが見えなくなる旨が初めから告知される。

(5) 得票・順位の経過
 ・2012年11月1日に、第4回の人気投票が11月9日より開始されることが告知される。その際に「五条勝は人気投票から卒業が決定! 今年は参加しません。」とわざわざ告知され、ネットで話題になる。
 
 五条さん卒業のお知らせ

 ・VIPPERらは人気投票の告知があって以降、まだ投票可能キャラが不明な状態にもかかわらず投票対象のキャラの検討を始め、
  (1) 五条さんに代わるインパクトの強い(非イケメン)キャラ
  (2) ダンボール戦機の女の子キャラ
  (3) イナズマイレブンの女の子キャラ
 をプッシュし、誰得ユニットによるCDデビューを目指す方針になる。

 ・投票可能キャラ判明後のVIPPERは、1位に壁山塀吾郎、2位に菜花黄名子をプッシュし、3位以下はそれ以外の女の子キャラに任意に投票とする動きとなる。今回、菜花黄名子以外で今回投票可能な女の子キャラは、花咲ラン、ジェシカ・カイオス、川村アミ、古城アスカの4キャラであった。

 ・今回の腐女子側の支援キャラは不動明王(ふどう あきお)。不動は前回の剣城以上にツールによる連続大量得票があり、一時期はVIPPER支援キャラよりも2万票以上の差をつけて首位になる。 

 ・不動の動向の様子を見ていたVIPPERらは、11月22日より壁山への集中支援を開始して反撃。今回用のAndroid用自動投票ツールがリリースされたことも相まって、一気に不動を逆転する。その後菜花黄名子へのプッシュを開始し、トップ3は壁山・きなこ・不動で体制が固まる。

 ・4位と5位はVIPPER支援キャラのラン・ジェシカ・アミ・アスカの中から2人になるが、4位はランが早々に抜け出し、5位には当初伸び悩んでいたアスカが入ってくる。

 ・得票数や順位が見えなくなる最終3日間は、Webサイトの仕様が投票したキャラの得票数が判るようになっていたこと、及び、Cookieを改変することで投票せずとも全キャラの得票状況が閲覧できることが判明。深夜0時過ぎに投票サイトの仕様が変更されたにもかかわらず、その数時間後には修正版の解析ツールがリリースされたり、得票状況のグラフサイトが新仕様に対応。結果として公式サイトが隠蔽しているつもりの得票数は、VIPPERらには丸判りな状態になってしまう。

(6) 投票結果(順位)
 公式サイトから発表された正式順位はこちら(公式ページへのリンク。2015年12月時点現存)。

 
 人気投票上位5名のキャラ (公式サイトの画面コピー)

 
 VIPPERが集計した投票終了直前(2012/12/17 16:59)の全キャラの得票状況

(7) オチ
 ・投票終了から4日後の2012年12月21日17時より公式サイトで上記の投票結果が発表され、上位5キャラのツイッターアイコンがダウンロードできるようになる。また劇場版イナダンの案内動画が組み込まれ(YouTubeの該当動画へのリンク)、この動画の冒頭部分(最初~1:37頃)で、1位になった壁山役の声優である田野めぐみさんのコメントが寄せられる。

 ・メインの特典であるCDデビューに関しては、「CDデビューの詳細については、後日公式サイトにて発表いたします。」というアナウンスがあったものの、結局その後も人気投票のサイトではこの情報に関する記載は無く、放置されたままとなる。

 ・CDデビューについてはその後、1年近く経った2013年10月23日にリリースされた「イナズマイレブンGO ドラマCD 時を超える絆」というドラマCDの中に「イナダン総選挙 怒濤の突撃授賞式!」という特典ミニドラマが収録されており、それに出演することで(お茶を濁すレベルながらも)一応CDデビューの名目は果たす。

 イナズマイレブンGO ドラマCD 時を超える絆クリエーター情報なしジェネオン・ユニバーサル

 
 ドラマCDの怒濤の突撃授賞式に関するライナー部分

(8) 特筆事項
 ・今回の公式投票サイトはTwitterに「#inadan_ranking」のハッシュタグで投稿するとその内容がトップページに表示される仕様となる。公式が票操作を行っていると疑いを受けた頃に、公式サイトを煽るためにこの機能が使用(悪用)される。
 
 公式TOPページの「みんなの投票つぶやき」欄より(2012/11/12 夕方)

 ・第4回の人気投票ではツールによる連続投票が常態化する。特に腐女子支援キャラの不動は、ツール稼働時と未稼働時の得票ペースが明確に異なっていた。
 
 不動の得票グラフ例 (7:45のツール稼働開始後、毎時約500票ペースで連続投票)

 ・対するVIPPER側は、解析部隊が投票開始直後より綿密な得票状況の集計と解析を実施し、VIPPER票の配分計画を行っていた。特に終盤戦では、不動らのこれまでの最高得票ペースから逆算して逆転が困難となる票差を「ケロッグライン」として定義し、このラインを確保しつつ、余剰票は他キャラに回すなどいった統制が行われた。
 (※ ケロッグとは、公式サイトがいろいろとやらかした「ココくんのチョコワ VS スフィンクスのワサビ!」の人気投票のこと。概要はこちらの解説画像参照。)

6. 第5回イナズマイレブン人気投票(2013年)
※ 詳細経緯は、当ブログのエントリはこちらを参照。

(1) 人気投票が行われたサイト
 ・これまでの人気投票とは異なり、テレビ東京のサイトで行われる。(リンク先: あにてれ:イナズマイレブン 超次元ドリームマッチ)

(2) 人気投票の開催理由
 ・2013年10月でイナズマイレブンの放送開始5周年になることを記念してのスペシャル企画。

 
 投票告知時の公式サイト画面(クリックで拡大)


(3) 人気投票の特典
 ・ファンの手で「イナズマ・ベストイレブン」を決定することができる。

 ・電話投票してくれた人の中から抽選で100名様に5周年記念超限定オリジナルポスターがプレゼントされる。(当選者には事務局からコールバックされるとのこと)

(4) 投票期間
 ・全体的な期間は、2013年10月23日から2013年11月22日まで。

 ・実際の投票は下記の日程で部門毎に断続的に行われた。
   (1) GK部門: 2013年10月23日夕方頃 ~ 10月24日24時 (10月25日0時)
   (2) DF部門: 2013年10月30日夕方頃 ~ 10月31日24時 (11月01日0時)
   (3) MF部門: 2013年11月06日夕方頃 ~ 11月07日24時 (11月08日0時)
   (4) FW部門: 2013年11月13日夕方頃 ~ 11月14日24時 (11月15日0時)
   (5) スーパーサブ部門: 2013年11月20日夕方頃 ~ 11月21日24時 (11月22日0時)
  ※ いずれの回も水曜日の夕方から翌日木曜の深夜24時までという、約30時間のみの投票時間となっていた。

(5) 得票・順位の経過
 ・今回の人気投票は電話投票であり、途中経過、及び、得票総数に関する情報は一切公開されなかった。

 
 電話投票に関する注意事項(クリックで拡大)


(6) 投票結果(順位)
 ・各部門毎の結果は次の通り。(面倒臭いので詳細順位は各リンク画像参照)
   (1) GK部門: 1位=円堂守
   (2) DF部門: 1位=菜花黄名子、2位=風丸一郎太、3位=霧野蘭丸
   (3) MF部門: 1位=松風天馬、2位=鬼道有人、3位=亜風炉照美、4位=神童拓人
   (4) FW部門: 1位=豪炎寺修也、2位=シュウ、3位=剣城京介
   (5) スーパーサブ部門: 1位=円堂カノン

(7) オチ
 ・2013年12月4日に「重大発表! みんなが選んだイナズマ・ベストイレブンが激アツな試合を繰り広げる! 堂々のアニメ化決定!!」というアニメ化の発表が行われる。

 ・さらにその翌週(12月11日)に、「アニメ化に関するスペシャル情報は今後の放送などで順次発表! 楽しみにしていてね!」とのことで、先週のうちに発表しても何の違和感の無いような、どうでもいいアナウンスが行われる。

(8) 特筆事項
 ・今回の人気投票はWeb投票ではなく電話投票に替わったため、電話をかけてまで人気投票に参加しようとする人は少なく、全く盛り上がりに欠ける状況となる。

 ・VIP板でもこの人気投票に関するスレが何度か立ったものの、いずれも間もなくしてDAT落ちし、VIPPERによる集中的な応援対応は行われなかった模様。

・その後、公式サイトでは「15万人以上のイナズマサポーターの投票によって選ばれた」旨の記載が行われる。ただしのべ5回の電話投票で15万コールが発生したとすると、
  *1回の投票で平均3万コールが発生
  *深夜0時半~朝6:30を除いた、常識的な1回の投票活動時間を24時間
  *1回の投票行為での通話時間を1分間
と仮定すると、日中は常時20.8通話が同時に絶え間なく行われる計算になるため、15万はかなり盛ってる数字であると推測される。


~ イナズマイレブンの人気投票のまとめ・その2へ続く(予定) ~

新年一般参賀に参加してみる(2016年1月2日)

$
0
0
【記事作成日:2016/1/11】

 ブログ主の2015年末~2016年始は、珍しくほぼ暦通りの休みとなりました。こんな年は実家に帰るか鉄道旅行に出かけることが多いのですが、今年は半月前に北陸経由で九州の実家に戻るような鉄道旅行をしていたこともあって、今回はどこにも遠出しない年末年始になりました。
 とはいえ、ずっと家にいるのもナンなので「どこかに初詣にでも行こうかなぁ」と考えていたところ、いいことが思いつきました。

「せや! 皇居の一般参賀があるやんけ。我ら下々の人間がアポ無しで皇居に入れる数少ない機会や!」(←エセ関西弁)

 ということで今回は、毎年1月2日に皇居で行われる新年一般参賀に参加してみることにしました。今回のエントリでは、そのときの状況について記載したいと思います。来年以降、一般参賀に初めて参加される方の参考にでもなれば幸いです。

1. 一般参賀の下調べをしてみる

 これまでブログ主は皇居なんて恐れ多くて近づいたこともなく、一般参賀に関してもテレビニュースで見て「日の丸の旗を持った人が大量におるな~」と思うくらいの状況でした。そういう無知に近いレベルの人間なので、一応事前に宮内庁のページで一般参賀のことを調べたところ次のような案内がありました。
 ・一般参賀(宮内庁)
   ・新年一般参賀要領(宮内庁)

 しかしそこの書かれている内容は「参入時刻は午前9時30分~午後2時10分」、「皇居正門(二重橋)から参入して坂下門・桔梗門・乾門のいずれかから退出する」、「手荷物検査があるので時間に余裕を持って来てね(意訳)」ぐらいのことしか書かれておらず、門の名前は聞いたことはあれど具体的な場所など判らない田舎者のブログ主にとっては、これだとさっぱり判りません。(;´Д`)

 とりあえず行き当たりばったりで、東京駅から地下鉄の二重橋駅の方に行ってみることにしました。

2. 東京駅から待機列に並ぶまで


東京駅~皇居付近の地図(クリックで拡大)
※ 青線が今回東京駅から進んだ経路、そこから先は指定された退出経路(3つの門)

 今回のとりあえずの目的地は皇居正門の二重橋ですが、地図を見ると場所的には東京駅と有楽町駅の中間から西の方に進んだところにあります。そのため東京駅の皇居側の出口で一番有楽町寄りの「丸の内南口」から皇居方面に進んでみることにしてみます。



01東京駅・丸の内南口(黄色で「↑皇居方面」の案内が出ています)

 東京駅では改札を出る前にトイレを済ませておきました。時間はちょうど10時頃です。



東京駅・丸の内南口の位置(★マーク)

 地図でいうと★マークの場所になります。



02東京駅南口交差点

 左側に東京中央郵便局があるところです。こちらも「↑皇居方面」の案内が出ています。



03右翼の街宣車がずらり

 この通りの路肩には、街宣車がずらりと集結して駐車されていました。恐らくここに車を置いて、歩いて皇居に向かっているのでしょう。大音量での街宣活動は行っていないので迷惑はかかっていないのですが、目にして気持ちよい光景ではありませんでした。



04日比谷通り(R1)に到着

 あっという間にお堀の近くまで来ました。ここで左右を見てみると、右手の方に人の流れができていたので、そちらに進んでみます。



05和田倉門交差点

 そして和田倉門の交差点に到着します。


★ 和田倉門交差点は地図的にはここです。

 東京駅の丸の内中央口からまっすぐ進むとこの交差点に着くので、ちょっぴり遠回りをしてしまった状態です。



06パトカー

 和田倉門交差点の皇居側の道は警察が封鎖していて、徒歩の人が歩道を通らないと先に進めない状態になっていました。なお、このパトカーには「次回のお出ましは11時00分ころです」の案内が出ていました。(この時の時間は10:06頃)



07二重橋駅6番出口付近

 横浜市在住のブログ主はJR線で東京駅に出るルートが一番近いのですが、地下鉄千代田線で来られる方は、二重橋駅の6番出口から地上に上がるといきなりここに出てきます。ここから人の流れに沿って、ひたすら先に進んで行きます。



08ペットボトル等の飲食物を持ち込むことはできません

 皇居内への飲食物の持ち込みは禁止になっているようです(ガソリンとかの危険物の持ち込みを防ぐためだと思われますが)。
 ちなみにブログ主は東京駅を出る前にペットボトルのお茶でも買っていこうと思っていたのですが、すっかり忘れてしまっていました。そのことに気付いて「しまったー (>_<)」と思った矢先にこの看板を見かけて、結果オーライとなりました。



09日の丸の小旗を配布中

 ボランティアの人たちがここで日の丸の旗を配っています。当然、1つ頂きます。



10頂いた日の丸

 竿の部分は長さ45cm程度のストローのようなプラスティック製(ただし強く押しても潰れない)。日の丸の旗の部分は紙でできています。手荒に扱うと破れるので、他の人や荷物に当たらないように注意しながら手に持って先に進みます。



11内堀通りの交差点と順路の看板

 続いて内堀通りの交差点に到達します。(10:10頃)



★ 内堀通りの交差点は地図だとここになります。



12皇宮警察騎馬隊(と撮影中のおばちゃん)

 この交差点では皇宮警察騎馬隊のお馬さんとおまわりさんが警備を行っていました。この光景をカメラに収めようとする人がたくさんいたのですが、ぞろぞろ人が流れている状態なので「写真を撮る人は歩道で止まらずに、(交差点の)横に入ってから撮ってください」との案内がされていました。



13お願い事項の看板

 右の看板には「ペットをお連れの方 自転車にお乗りの方 は入苑できません」、左の看板には「参賀の皆様に迷惑の掛かる大きな旗、のぼり、幕、竿等や大きな荷物、他の方に危険を及ぼすような物は皇居内に持ち込めません (一時お預かりします)」と記載されています。



14皇居前の公園(広場)へ進んで行きます



15自撮り棒使用禁止

 「皇居内の自撮り棒使用禁止」との看板が出ています。



16荷物の有無での分かれ道

 この先で手荷物検査が行われるので、左側は手荷物の無い人向け、右側は手荷物ありの人向けのルートに別れます。



17ブログ主は手荷物ありの右ルートへ進みます



18ペットボトル廃棄場所

 これより先はペットボトルの持ち込みができないので、手持ちのペットボトルはここで破棄します。中身が残っていても破棄しなければなりません。
 なお写真中の看板には「手荷物検査を行っているので、予めかばんを開けておいてね」(意訳)のような記載がされています。



★ 手荷物検査場

 ペットボトルの廃棄場所と後述の手荷物検査・ボディチェックの場所は近くに固まっています。



19手荷物検査場前

 ここで10列ぐらいに別れてて荷物検査を受けます。
 写真の看板には「一般参賀に際してのお願い 天皇皇后両陛下始め皇族方がお出ましになられた際には、長和殿中央付近において、大きな旗やのぼり等を高く掲げないようお願いいたします。 宮内庁」と書かれています。



20荷物預り所 (手荷物検査場の右側)

 スーツケースなどを持ってきてしまった人は、ここで預かってもらいます。



21手荷物検査を抜けたところ

 手荷物検査は1列に付き4~5人くらいの警官が並列でチェックしていました。



22ボディチェックの看板

 「安全確保のためボディーチェックを行っています。あらかじめ、上衣のボタン等をはずし ポケットの中の物を出してお待ちください。」とのこと。



23ボディチェックの状況

 刃物等の持ち込みがないか、ここでチェックを受けます。ブログ主は事前にポケットに入っていた財布と小銭入れをカバンの中に移し替えて、ボディチェックを受けました。事前チェックは以上で終わりです。(10:18頃)



24ここから砂利道

 ボディチェックを出た先を左に進むと、ここから先は乾いた砂利道になります。



25正面は坂下門

 ちなみに真正面は坂下門で、午前10時10分頃の第1回目のお出ましを見学された方々が、この門から帰り始めているところでした。



26砂利道を進んで行きます

 砂利道は踏みしめると靴が埋まるぐらいの深さがあって、歩いていると砂埃であっという間に(おろして間もない新しい)靴が白くなってしまいました(涙)。また大勢の人が一斉に砂利道を歩くことで、辺りは白い砂煙が立ちこめていました。(;´Д`)



27仮設トイレ(奥は丸の内のビル群)

 進行方向左側に仮設トイレが用意されていました。これより先にトイレは無く、また待機列に長時間並ぶことになるので、トイレが近い人は列に並ぶ前にここで用を足すことを絶対的にお勧めします。



★ 仮設トイレの場所



28ブースに横5列で並んでください

 砂利道に入ってからまもなく、多くの人が集結しているエリアに近づきます。
 看板には「警察官の案内するブースに横5列で並んでください」と書かれています。



29先着ブースは人だかり

 ブースとは盆暮れ時期の東京ビッグサイトの駐車場における待機列と同じようなもので、並んだ人たちを来た順にエリアを分けて並べて区切っている固まり(集団)になります。
 どこのブースに入るのかは入場者が考える必要は無く、進んで行けば勝手に決められた場所に誘導されて、その場で待機となります。



30ブログ主は4番ブースへ

 ブログ主はほぼ真正面の並び位置の4番ブースに振り分けられました。列が動き出すまでは、しばらくここで小休止となります。(10:22頃)



★ ブログ主の待機列



31皇居正門の方を眺め見る

 この日の皇居は、見渡す限りの人!人!人!。すでに出来上がっている待機列より順に皇居正門へ進んで行っているのですが、あまりにも人が多いので、ブログ主のいた列がいつ動き出すのかについては、全く予想も付かない状態でした。

 この日の都心はとても正月時期とは思えないような陽気で、着てきたジャンパーを脱ごうかどうか迷うほどの気温でした。日差しも何か遮る物が欲しくなるほどのまぶしい日差しで、ブログ主は光合成をしながら日光を体に取り込んでいました(誤)。

3. 皇居の中に入ってみる


32正門に向かって移動開始

 そして待機列に並んでから25分程経過した10:45過ぎに、ブログ主のいた列がようやく動き出しました。



33わんこ

 お利口そうな警察犬とおまわりさんがいます。



34皇居正門石橋前

 列が動き出すと、間もなくして皇居の正門に到達します。(10:52頃)



★ 皇居正門石橋



35正門石橋から見る二重橋

 ちょっと先にある二重橋を見ると、こちらも凄い人の列になっています。



36門番さん

 皇居の門番(守衛)さんが台の上に立って、微動だにせずに目を光らせています。相当に大変なことだと思います。お疲れ様でございますと声をかけたくなりました。

 皇居の正門は黒くて大きな門ですが、屋外に設置されているにも関わらず、まるで屋内に設置されているオブジェのように、埃のついていないピカピカな状態でした。



37カーブの坂道を登っていきます(自撮り棒禁止の看板)

 正門から二重橋までは半円状ルートの坂道になっています。ロープの右側は関係者が通るための通路になっています。



38二重橋に到着(10:55頃)

 坂を登り切るとすぐに二重橋になります。



★ 二重橋



39二重橋から正門の方を見る

 先程までいた待機列の場所には、以前と変わらない大行列ができていました。自分の後ろに、これだけの人たちが追加で集まってきたことになります。



40中門より宮殿東庭に入ります

 二重橋を過ぎてすぐにある門が中門で、この門の中に入ると2万人が収容できるという宮殿東庭になります。そして左に見える長い廊下の大きな建物が長和殿になります。
 ※ 参考: 長和殿と宮殿東庭(皇居参観ガイド)



41宮殿東庭に入った直後

 宮殿東庭には、日の丸を片手に陛下の次のお出ましを待つ人たちが大集結していました。



42水飲所の看板

 長和殿の反対側(右側)を見てみると「水飲所」の看板が出ていました。これ幸いと、ブログ主は喉を潤わさせていただくことにします。(10:57頃)



★ 水飲所



43水飲所にて

 水飲所には台所のようなシンクと湯飲みがありました。砂埃の中を歩き続けてきたブログ主は、うがいをしてお水を一杯いただきます。


44皇居案内図(クリックで拡大)

 また、宮殿東庭に入ってすぐ右側には皇居案内図がありました。



45長和殿とお出ましを待つ人々

 水飲所で一服したブログ主は少しでも奥の方(中心部分)に進もうとしますが、すでに先着の人でいっぱいで、これ以上先には進めません。そうしているうちに11時の2回目のお出ましタイムになってしまいました。



46旗で前が見えません

 皇族の方が長和殿の中央にお出ましすると、宮殿東庭にいる人たちが一斉に頭の上で日の丸の旗を振り始めたため、先が見えない状況になりました。



47-11時のお出まし

 しかし天皇陛下のお言葉が始まると、旗を降ろして静聴モードに入ります。そうするとブログ主の位置からも陛下がお出ましになられる長和殿中央部がなんとか見えました。ただしカメラの望遠を使ってもこの有様で、肉眼で見ると米粒のような大きさにしか見えませんでした…

 陛下のお言葉が終わってもしばらくの間は、皇族の方々が日の丸を振っている観衆に応えてお手を振っておられました。



48報道席

 お出ましが終わると、周りの人たちは一斉に帰宅モードになります。帰りは来た道を戻るのではなく、順路方向に進んでいきます。進んでいると右側にテレビカメラや、三脚に固定された大きな一眼レフカメラがずらりと並んだカメラマン席がありました。



49掲げられた天皇陛下万歳の旗

 お出ましの際に一般ピープルが日の丸の旗を振って歓声をあげているときに、「てんのーへーかー、ばんざーーいーー!!」と大きな声で叫んでいる人が何人かいました。ブログ主は皇室を敬愛している者でありますが、こういうのは何だかなぁ…と思いました。(;´Д`)
 なお、こうした大きな旗はお出ましの際には掲げないように案内が出ており、それは守られているようでした。



50お出まし場所に近い方へ移動

 宮殿東庭は入れ替え制ではなく、希望者は引き続き居残ることも可能です。次回のお出ましをより近い場所で見たいと思う人は、長和殿の中央付近に集まり始めている状況でした。
 ブログ主も当初はすぐに帰るつもりでいたのですが、次回お出ましは50分後の11:50ということもあり、せっかくなので近くで次回のお出ましを待つことにしました。(11:50の次のお出ましは1時間半以上空く13:30なので、もしこの時間だったら帰っていたと思います)



★ ブログ主が2回目のお出ましの際にいた場所

 その後ブログ主は週刊誌などを読みながら40分程度待ち続けますが、その間に続々と人が集まってきて、次回のお出ましの直前には右も左も人でびっちりの状態になりました。



51-11時50分のお出まし

 次回のお出ましでは、ブログ主から見て奥側(左側)から雅子様、皇太子様、天皇・皇后両陛下、秋篠宮様、紀子様、眞子様、佳子様のお姿がばっちりと見えました。待った甲斐がありました。(´∀`)


2016年・新年一般参賀にて(天皇陛下のお言葉)


 第3回のお出ましの際の動画がこちら。なお陛下のお言葉は、先程と変わらなかったようです。

4. 皇居の中を通って帰ってみる(乾門・九段下経由)

 第3回のお出ましが終わった後、ブログ主は帰宅の途に就きます。一般参賀で宮殿東庭に入った人は、東京駅に近い坂下門(さかしたもん)・桔梗門(ききょうもん)、もしくは竹橋/九段下方面の乾門(いぬいもん)のいずれかから退出することになります。
 ブログ主の帰宅ルート的には坂下門か桔梗門が駅に近いのですが、今回は皇居の中を少しでも歩いてみたいという欲望があったため、迷うことなく乾門経由で帰ることにします。


東京駅~皇居~乾門~九段下駅付近の地図



52ここから坂道です

 宮殿東庭は小高い場所にあるので、お堀付近の各門に行くには一旦坂道を下ることになります。人の波で足下など見えない状況なので、下り坂が始まる付近では「これから坂道です。ゆっくりお進みください。」や、「Slowly and cautiously」と書かれた看板を持った警官が立っていました。



53坂下門と東京のビル群

 木々に囲まれた古風なお城の門と、大都会の巨大なビル群とのコントラストが面白いです。



54来た道を振り返ると…(特に奥の方に注目)

 とにかく、びっちり詰まった人!人!!人!!!
 毎日新聞の記事によると、この日の一般参賀には平成に入って2番目に多い8万2690人が訪れたとのこと。



55桔梗門・乾門方面(左)と坂下門(右)への分岐

 最初の出口に当たる坂下門の近くに到着します。



★ 坂下門との分岐点

 東京駅へはこの坂下門が一番近いのですが、「坂下門は混雑しているので、東京駅方面は桔梗門もご利用ください」とのアナウンスがありました。



56乾門(左)と桔梗門(右)への分岐

 続いてまもなく桔梗門との分岐点に到達します。



★ 桔梗門との分岐点

 乾門経由で帰る人は少数派なのでここから先の人の数はぐっと減りますが、それでも途切れることのない人の流れがずっと続いていきます。



57落とし物・迷子案内所

 手荷物検査でスーツケース等の大きな荷物を持ってきてしまった人の預かり荷物の返却も、この付近で行われているようでした。



58皇居内のトイレ (12:05頃)

 列に並ぶ前に見かけた仮設トイレ以来、1時間45分振りのトイレ発見です。ブログ主はまだ我慢できそうだったことと、ジジ・ババたちが並んでいたのでスルーします。
 


59お濠沿いの道を進みます

 乾門へ続く道の右手は蓮池濠や乾濠になっていて、土手に近いところは立派な松の木が植えられています。



60左側の建物

 なんという建物なのか判りませんが、古風な木造家屋や蔵のようなものがありました。



61乾門が見えてきました

 ちなみに乾門に至る道には、制限時速30kmの標識が立っていました。



62乾門を出たところ(12:15頃)

 ここでようやく広い皇居から出たことになります。



63首都高都心環状線の代官町ランプ

 乾門の目の前は高速道路の出入口になっていて、実質的に皇居直結のインターチェンジといったところでしょうか。



64北の丸公園を抜けます

 ブログ主はその後、北の丸公園を抜けて九段下駅に向かいます。皇居は昔江戸城があった場所ですが、この北の丸公園も「北の丸」という江戸城の一部だったところとのこと。



65日本武道館前

 北の丸公園を抜けると、柔剣道の大会やコンサートの会場で知られる日本武道館に到達します。この日はDISH//というグループの公演があったようで、中高生ぐらいの若い女の子がたくさん集まっていました。



66田安門

 そして田安門を抜けると、旧江戸城から完全に出たことになります。



67九段下駅

 田安門を出てお堀に架かっている橋を越えると、靖国通りに出ます。突き当たったすぐ左が靖国神社に通じる参道ですが、靖国神社には一度行ったことがあるのと今日は歩き疲れたこともあるので、今回はすぐ右の九段下駅からそのまま電車で帰ることにしました。(終)

最後に. 今後一般参賀に参加される方へのアドバイス

 ・皇居は厳重な警備体制で手荷物検査も行われるので、不審物(薄い本等を含む)は決して持ち込まないこと。

 ・スーツケースや大きなカバンを持ってきてしまった人は手荷物検査場で強制預かりになってしまうので、事前に駅のコインロッカーに預けておいた方がよいでしょう。

 ・ペットボトルを含む飲食物は持ち込み禁止なので、事前に食事と(尿意が近くならない程度の)水分を取ってから列に並ぶことを推奨します。

 ・トイレが近い人は、列に並ぶ前に仮設トイレに行っておきましょう。一度列に並ぶと抜けて戻ってくることはできないので、団体で来た人は全員トイレを済ませてから一緒に列に並びましょう。

 ・砂利道があって靴が汚れるので、新しい靴や草履・下駄は避けた方がよいでしょう。歩く距離も長いので、履き慣れた靴がベストです。

 ・すごい砂埃なので、マスクがあると便利です。

 ・待ち時間が長いので、重くなくて時間を潰せるもの(スマホや文庫本)があるとよいでしょう。

 ・駅を出てから戻ってくるまで1時間以上立ちっぱなし・歩きっぱなしになるので、足腰の弱い人(特に年寄り)は要注意。もし足腰の悪い年寄りと若い衆とで一緒に向かわれる場合は、若いのがイスとしても使えるリュックを持ってきてあげると良いかもしれません。

 ・宮殿東庭では男女の区別なく密集して立って並ぶので、かなり前方に陣取っていない限り、一般的な身長の女性の方が皇族方のお出ましを肉眼で見ることは相当に困難だと思われますので覚悟しましょう。

 ・今回は温暖な日だったのですが、寒い日だと屋外の吹きさらし環境で長時間待機して辛いことになると思うので、防寒には注意しましょう。

ニンテンドー2DSを購入してみる

$
0
0
【最終改版日:2016/3/1】

 このエントリでは、任天堂のゲーム機である「ニンテンドー2DS」の購入記や、その使用感などについて触れたいと思います。

1. ニンテンドー2DSについて

 2015年末(クリスマス時期)のことでした。任天堂から3DSシリーズのポータブルゲーム機である「2DS」が2016年2月27日に販売されることが発表され、複数のIT系ニュースサイトや2chのまとめサイトでもその話題が取り上げられていました。

ニンテンドー2DS 『ポケットモンスター 青』ポケモンセンター・ポケモンストア限定パッククリエーター情報なし任天堂

 2DSは、3DSから3D表示機能を削除し、スピーカーをモノラルにし、折りたためないストレート端末式にするなどして価格を抑えた“3DSの廉価版”になります。ただし2DSは海外の一部地域でのみでしか販売されておらず、日本国内では未発売でした。
 ブログ主は、海外でしか売られていない2DSというものが存在していることは以前から知っており、もし海外に行く機会があれば、話のネタに2DSを買って帰りたいな…と思っていました。

 しかし2DSは、“New”がつかない方の1世代前の3DSがベースとなった機器です。ブログ主は旧3DSより高性能で画面も大きな「New 3DS LL」をすでに愛用しており(この時の購入記はこちら)、その上、3DSのような小さな画面を見ることが苦痛になってきたお年頃のため(悲哀)、今さら小さい画面の2DSを出されてもなぁ…というのが、2DS発売の話を聞いた直後の感想でした。

 でも一応スペックでも確認しておくか…と思って公式サイトを調べてみたところ、次のような画面が目に飛び込んできました。


ニンテンドー2DSの公式ページの一部(2016.1.16取得)

これを見てブログ主はこう思いました

 「なんですか、このいかにも安っぽい・おもちゃっぽい感じのスケルトンボディはwww」

と。

 実はブログ主はこういう小型電子機器が大好物でして、特にスーファミ風味のカラフルなボタンとか、スケルトンボディから透けて見える基盤なんかを見ているだけで、ご飯何杯でもおかわりできそうなくらいの変態さんです。

 そのため「クソっ、おっさん世代を狙い打ちしたかのようなデザインを持ってくるなんて、卑怯だぞ任天堂! ヽ(`Д´)ノ 」などと、任天堂の策略にまんまとひっかかった引け目を感じつつも、年明けになっていそいそと予約に向かうのでありました。

2. 2DSを予約してみる

 今回発売になった2DSは、3DSとはかなり変わった販売形態になっています。思い浮かぶ点を列挙すると

 ・今回の2DSはずっと販売される定番商品ではなく、今回だけの限定販売になりそうなこと。

 ・カラーバリエーションは、赤・青・緑・黄色の4色あること。

 
 ポケットモンスターのVCの公式ページより整形して転載
  
 ・今回の2DSはポケモンとコラボしており、ゲームボーイ時代のポケモンのソフト(VC)がおまけで付いてくること。

 ・付いてくるポケモンのソフトは本体の色と連携しており、本体の赤・青・緑・黄に対して、それぞれポケモンの赤・青・緑・ピカチュウのソフトがついてくること。

 ・ゲーム内のマップや幻のポケモン「ミュウ」の交換チケット等のポケモングッズが付いてくること。

 ・販売店は、イオン系・TUTAYA・トイザらス・ポケモンショップなどに限られていること。

 ・ただし青だけは、ポケモンセンター・ポケモンストアのみでの限定発売になること。

などがあります。

 2DSの4色はどれも捨てがたいものがあるのですが、ブログ主的には黄色と青が同じくらい好きで、どちらにしようか迷ってしまいました。ただし前述の通り青だけはポケモンセンターのみでの限定発売ということなので、“限定販売”という言葉に弱いブログ主(横浜市民)は、横浜ランドマークタワーのポケモンセンターに青を求めて行くのでありました。


 
 横浜ランドマークタワー(左)

 予約に行ったのは成人の日の3連休の初日である1月9日(土)。昨年の夏休みに姉貴と一緒に田舎からやって来た小学生の甥っ子と一緒に来店して以来、4ヶ月ぶりのポケモンセンターです。ちなみにブログ主は、前夜は夜中の2時まで予期せぬ仕事をするハメになった上、この日も朝から15時頃まで仕事となり、その仕事帰りにふらふらになった状態でお店に立ち寄ったのでありました。(;´Д`)


 
 横浜のポケモンセンター (ランドマークタワー4階)

 ちびっ子とその保護者たちで活気に溢れているポケモンセンターに、疲れ切ったおっさんが一人でやってきました(悲哀)。
 店の入口付近にいた店員さんに「2DSの予約はどこで受け付けていますか?」と聞いたところ、「レジで受け付けています」とのことだったので、何も持たずにレジ列に並びます。


 
 予約受付中の2DS (ピカチュウは予約受付終了)

 お店にあった2DSの販促ポスターを見てびっくり。“ニンテンドー2DS 「ポケットモンスターピカチュウ」予約受付終了いたしました」と書かれてあります。自分は青を買いに来た人間なので直接は関係ないのですが、ポケモンセンター以外でも扱っている黄色が、早くもこの時期に予約完売状態になっていることに驚きました。

 気になったので予約票を書いている間に、当たったレジの若いおにーちゃん店員に聞いてみました。

 ブログ主:「黄色って、もう売り切れたんですね~」

 店員:「ええ、そのとき私はいなかったのですが、なんでも年末の段階ですでに予約が埋まったようです。青の方も残りは少なくなっています。」

と。

 ブログ主:「黄色が最初に捌けるなんて意外ですね~」

 店員:「ええ、私は買うんだったら、ここだけでしか売っていない青だと思うんですね~(力説)」

と。

 それを聞いたブログ主は、「この店員さん、判ってるな」、そして「俺様の判断は間違いなかったな!」と思うのでありました。

 
 ブログ主の注文伝票(送料込みで11,578円)

 ちなみにポケモンセンターで2DSを注文した場合、店頭での受け取りはできず、配送のみとなります。しかも送料は一律800円。このことは事前にポケモンセンターの公式案内(リンク先)を見ていたので判っていたものの、Amazonやヨドバシで無料配送が当たり前な買い物をしている人間からすると、「送料高けーよ!ヽ(`Д´)ノ ゴルア 」と言いたくなりました。

 とりあえず予約を終えて、買い物ついでにランドマークプラザ1階の成城石井に立ち寄ったところ、今までどこの酒屋を探しても見つからなかった竹鶴17年(ウイスキー)を発見!

ニッカ竹鶴17年ピュアモルト 700ml 43度【ギフト箱入り】(TKS17Y)クリエーター情報なしニッカウイスキー

 これ幸いと早速2本買い込んで(←2DSの約1.5倍の出費)、まるでおもちゃを買ってもらった子供のような“にっこにこ状態”でランドマークを後にするのでした。\(^O^)/

 :
 :

 無事に2DSの予約を行ったブログ主ですが、一つだけ心の“もやもや”がありました。それは2DSの黄色についてです。
 黄色と青のどちらを選ぼうか迷った末に青を予約したブログ主ではありますが、ポケモンセンターで黄色が予約完売だったのを見ると、逆に余計にこの黄色が欲しくなってしまいました。

 この心のもやもやを消すためには、黄色も買うしかないな。(゚∀゚)

 そう思ったブログ主は、青を予約してからのわずか十日後の1月19日に、東神奈川のイオンのおもちゃ売り場にて黄色を予約するのでありました。いわゆる大人買いってやつです。アホです。なお東神奈川のイオンでは、赤・黄・緑の3色はどれでも選べる状態でした(1/19夜時点)。

 ちなみにイオンの予約方法は、予約票を書くだけでした。購入するには発売開始後にこの予約票を持って再来店する必要があるのですが、お店の方からは入荷連絡の電話などは行うことはなく、もし1週間経っても購入しない場合は、自動的にキャンセルになるとのことでした。

 :
 :

 それから8日後の1月27日。この日はたまたまクイーンズ(ランドマークタワーの隣接ビル)のお店に立ち寄ったブログ主は、せっかくなので再びポケモンセンターに足を運んで、2DSの予約状況を見てることにしました。
 そうしたところ、残りが少なくなっていた青が予約完了になっていたのは予想通りだったのですが、それに加えて赤も予約完了になっていました。まさかここまで需要があるとは思わなかったのでびっくりしました。

3. 2DSを入手してみる(2016/2/27)

 そして2DS発売日の2016年2月27日、ブログ主は予約した2DSを買いにイオン東神奈川店に向かいます。

 
 イオン東神奈川店(東神奈川駅付近から)

 このお店のおもちゃ売り場のオープン時間は午前9時(食品売り場等は8時から)。オープン時間に合わせて向かったところ店内はまだガラガラで、予約した2DSの引き取りに来たのは、ブログ主が恐らく1~2番目だったと思われます。レジは2DSの予約引き取りで混雑することを見越していたらしく、レジの1つを2DS専用コーナーにして、予め袋詰めした2DSをすぐに出せる状態にしてありました。

 ここで予約引換票を出して2DS本体(黄)を購入したのですが、液晶保護シートと延長保証を勧められて、合わせて購入(加入)しました。液晶保護シートは2台分買ったのですが、お店の人からは「なんで2つ買ってんだ?」と思われている可能性があります(汗)。ちなみにお店の人に聞いたところ、2DSはたくさん予約が入っているとのことでした。

【ニンテンドー2DS専用】ポケットモンスター 空気ゼロピタ貼り for ニンテンドー2DSクリエーター情報なしホリ

 その後、やけに手際の悪いおっさん店員のいる別の受付で延長保証の加入手続きを行い、ついでに1階で食品とかも買ってきて帰宅したのが10時頃。そして帰宅後まもなくして、ヤマト運輸のおっちゃんがポケモンセンターで頼んだ方の2DS(青)の配達に来たのでありました。

 これで予定していた2DS×2台は、無事にGETできました。

4. 開封の儀 (付属品編)

 ここからが本題の2DSの感想です。

 
 今回の購入品一式

 上の左2つが2DS用の液晶保護フィルム、中央がイオンで買った2DS本体(黄)、右のプチプチはポケモンセンターから届いた2DS本体(青)と特典のセット、一番下は事前にヨドバシカメラで購入した2000円のプリペイドカード(しずえさん)です。

 
 2DS本体(黄+青)のパッケージとアートブック

 2DSの本体はゲームボーイ版のポケモンのソフトを模したパッケージになっています。ちなみに2016/2/27は、ゲームボーイ版の初代ポケモンが発売されてちょうど20年目に当たる記念日となります。右のアートブックはポケモンセンターで購入した場合にもらえる特典です。

 
 本体パッケージとアートブックの裏側

 2DS本体のパッケージには

  ・ポケモンのVCのソフトが入ってるよ
  ・SDカードを他の本体に差しても使えないよ
  ・ソフトは再ダウンロードできるよ
  ・ただし他の本体に引っ越した場合、「ご利用記録」の削除やニンテンドーネットワークIDの消去をすると再ダウンロードできなくなるよ

 などといった注意点が書かれています。

 
 2DS本体の箱(横から1)

 
 2DS本体の箱(横から2)

 
 2DS本体(黄)の付属品

 ここで黄色の本体箱を開いて、添付品を引っ張り出します。
 DS系の本体を買えばどれにも入っている取説・保証書・かんたんスタートガイドとARカードに加えて、オリジナルテーマのダウンロードコードのカード、ミュウのプレゼントコードのカード、ミュウの交換チケット、ポケモンのタウンマップ、ピカチュウがメインのステッカーが入っていました。(あとnew 3DSでは別売りになっているACアダプタも付いています)

 
 2DS本体(青)の付属品

 今度は青の本体箱を開いて、添付品を引っ張り出します。
 こちらも基本的に入っているモノは一緒ですが、テーマのダウンロードコード(とカード)が青用になっていることと、ステッカーが亀系統の別物になっています。

 
 テーマとミュウのダウンロードカード(表)

 テーマは本体の黄色が「ピカチュウのテーマ」、青が「青のテーマ」を3DS本体メニューのテーマショップからダウンロードできます。テーマ自体は2DS以外の本体(新旧3DSシリーズ)でもダウンロードは可能なようですが、ダウンロードコードは1回しか使用できません。

 
 テーマとミュウのダウンロードカード(裏)

 幻のポケモン「ミュウ」は、各ソフトのタイトルメニューで「ふしぎな おくりもの」から「おくりものを うけとる」→「シリアルコードで うけとる」よりカードに記載されているシリアルコードを入力し、その後ゲーム中のポケモンセンターの青い服の配達員に話しかけることでもらえるようです。

 
 ミュウ交換チケットの裏面

 このチケットを使うことで、ポケモン赤・緑・青・ピカチュウが入った3DS(2DS)本体を交換会場にてミュウを交換できるとのこと。期間は2016年3月19日~5月8日となっています。基本的に2DSを買った店で受け取ってくれと書いてあります。

 交換までの手順として事前に本体のユーザーネームを確認し、ゲーム中の「ポケモンずかん」と交換するポケモンを事前に入手し、ポケモンセンターの通信コーナーで交換する流れになるとのこと。

 
 ポケモンのタウンマップ

 黄色と青では同じモノが入っていました。

5. 開封の儀 (アートブック編)

 続いてポケモンセンターで購入した方に付属するアートブックを開いてみます。

 
 アートブック(表)

 正式なタイトルは、『ポケットモンスター 赤・緑・青・ピカチュウ』の思い出が蘇る! ポケモンの鳴き声が聴けるアートブックとなっています。

 
 アートブック(裏)

 
 アートブック(背表紙)

 
 アートブックの冊子(左)とCD(右)

  アートブックの本体となる冊子部分とCDは、厚紙でできた四角ケースの中に納められています。

 
 パッケージアート

 最初のページは発売当時のゲームボーイ版の4種類のパッケージの画像になっています。

 「これらのパッケージを手にしたとき、あなたは何歳でしたか?」

 という懐かしさで涙を誘うような文言が記載されていますが、心が清くないブログ主は

 「ポケモンは買ったことないけど、発売当時20歳を越えてたわい!ヽ(`Д´)ノ 」

 などと意味もなく逆ギレするのでありました。

 
 いしで進化する主なポケモン

 ブログ主はポケモン世代ではないため、さすがにピカチュウとプリンは一般常識的に知ってますが、それ以外のキャラはほとんど知りません。

 
 CDの収録トラック(右ページ)

 「ポケモンの鳴き声が聴けるCD」の方は、最初にゲーム中の音楽(GBM)が4曲収録されています。その後はGBのゲーム中で使われたポケモンの鳴き声(というか効果音)と男性ナレーターによるそのポケモンの名称と解説が延々と続きます。ブログ主は一応初めからCDを聴いていたのですが、ポケモンそのものに興味のないので、途中で耐えられなくなってしまいました。(;´Д`)

 
 CDのケースの裏側

 ただしCDの収納部分にもポケモンが描かれていて、アートブック自体は丁寧というか「愛のある」感じが伝わってくる作りです。ブログ主はポケモンには興味ないのですが、ファンの人ならばきっと大喜びするような内容だろうし、そして送料800円分がこれの値段だとすると全然アリだなぁと思いました。

6. 開封の儀 (本体編)

 続いて2DS本体の使用感等についてです。

 
 袋に入った状態の本体(黄)とACアダプタ

 2DSはACアダプターが付いているのがありがたいです。

 
 new 3DS LL(閉じた状態)とのサイズ比較

 2DSは閉じた3DS LLより大きく、開いた3DS LLより小さいという、大人の手からすると中途半端感のあるサイズになっています。

 
 new 3DS LL(開いた状態)とのサイズ比較

 2DSの液晶サイズは、大きな上画面が3DS LLの下画面(小さい方)と同じ程度の大きさで、2DSの下画面はさらに小さなサイズになっています。
 2DSは折りたたむことで画面を保護することもできず、ポケットにも入らないという、持ち運んで使用するのに難儀する中途半端極まりないサイズになっています。(;´Д`)

 
 稼働状態の2DS(黄)

 この2DSは黄色なので、ポケットモンスターピカチュウがプレインストールされています。しかしこのマシンは花札専用機として活用されることになります。

 
 スリープスイッチ

 2DSの最大の特徴が底面にあるスリープスイッチ。3DSは画面を閉じるとスリープ状態になるのですが、2DSではそれができないので、スリープスイッチを左から右にスライドすることでスリープモードに移行することができます。
 スリープスイッチが有効(右側)になっている状態では電源ボタン等を押しても何の反応もしないので、実質的に持ち運び時の誤操作防止用キーロックを兼ねることになります。

 
 2DS本体左側(VOLUMEのスライドスイッチのみ)

 デフォルトでボリュームは最大になっています。

 
 2DS本体右側(タッチペンとSDカードスロット)

 本体右側にはSDカードのスロットとタッチペンが収納されています。また2DSは下の左右の角にストラップ用の穴が用意されている点が特徴的です。

 
 2DS本体上部(ゲームカートリッジスロット等)

 左はACアダプタを挿すための穴、そして右側にゲームカートリッジの差し込み口があります。ゲームカートリッジスロットの上の黒い長方形は、赤外線が出るところです。

 
 2DS本体右側(タッチペンとSDカードを半分取り出したところ)

 SDカードスロットのカバーは、取り外しができない上に開くタイプになっています。SDカードは、表裏が逆の状態(端子部分が上を向いた状態)で取り付けされています。

 
 2DS標準添付のタッチペンとSDカード

 2DS標準添付のSDカード(4GB)は、“黒芝”と呼ばれる東芝製(Made in Japan)のSD-K04Gでした。青と黄色の両方とも、同じSDカードでした。

 
 2DS標準添付SDカードのベンチマーク結果
 
 このSDカードは一昔前のタイプで、ランダムライトの性能が異様に悪い点が以前の東芝製らしいです。ただしRead性能は非UHS-I非対応タイプのSDカードとしては非常に高く、シーケンシャルライトも10MB/sとClass4らしからぬ性能を叩き出しています。日本製でもありますし、標準添付のカードとしてはいいものを使っているんじゃないかと思います。

 
 2DS本体背面

 これといって目立った点はないのですが、基盤が透けて見えるのが、メカフェチにとってはたまりません。(;´Д`)ハァハァ

 
 2DSの青と黄を並べたところ(表面)

 せっかくなので2台買った2DSを並べてみます。LEDのランプ状態は、色の濃い青の方が見やすいです。

 
 2DSの青と黄を並べたところ(裏面)

 逆に黄色の方が、内部の基盤がよく透けて見えます。

 
 2DS(青)の電源ON状態

 右側のボタンのある列を見ると、まるでナスカの地上絵みたいな文様に見えて面白いです。(´∀`)
 
7. 2DSを使ってみた感想

 ゲーム機としての2DSですが、いつもの花札で1時間ぐらい遊んでみただけの感想になりますが、

 ・3DS LLに慣れると、さすがに画面が小さくて苦痛。おっさん世代は目が痛くなります(悲哀)。

 ・スピーカーがモノラルなので、3DSより音質が落ちる。ただし2DSの音が悪いのではなくて、「3DSだと、より良い音質で聞こえる」といった表現が正しいかも。

 ・十字キーとボタンの配置は3DS LLと変わらないのだが、なんか2DSの方が右手と左手の持つ位置が大きく上下にずれているように感じる。

 というのが真っ先に思った感想です。操作感についてはアクションゲームなどを通して確認すべきなのでしょうが、ブログ主はこんな小さい画面でアクションゲームなどできないのでコメントしかねます。(;´Д`)

 純粋にゲーム機として評価をするのであれば、正直なところ“所詮、廉価版やなぁ”といったところでしょうか。特に3DS LLなどを持っている人からすると、わざわざゲーム目的で2DSを買う必要などは全くないと思われます。

 しかし2DSはスケルトンボディを愛でるために存在しているので、操作感などを気にしてはいけません(力説)。ブログ主はせっかく手に入れた2DSを可愛がってやりたいと思います。(´∀`)

増毛・はまなす・花輪線の旅に出かけてみる

$
0
0
【現地訪問日:2016/3/18-19、最終改版日:2016/4/17】

1.北海道旅行を計画してみる

 2016/3/26はJRのダイヤ改正日であり、東北新幹線が新青森から新函館北斗まで延伸されました。このことにより北海道から九州まで新幹線が繋がった歴史的な日となりました。
 無論、鉄ヲタ(乗り鉄)であるブログ主は北海道新幹線が開通することは前々から知っていましたし、新しもの好きなこともあり、5年前の九州新幹線全線開通時のリベンジとして(乗車記はこちら)、札幌から鹿児島まで特急・新幹線で一番乗りし、そのついでにJRの南の果てである枕崎まで行くということで次のようなプランを妄想していました。

・前日に北海道入りし、新十津川か増毛まで行って札幌で宿泊
・札幌(6:00)→特急スーパー北斗2号→(9:11)新函館北斗
・新函館北斗(9:31)→はやぶさ16号→(14:04)東京
・東京(14:23)→のぞみ287号→(16:53)新大阪
・新大阪(16:59)→みずほ607号→(20:49)鹿児島中央
・鹿児島中央(20:58)→指宿枕崎線・山川行→(22:15)山川
  :
 ここで宿泊
  :
・山川(6:13)→指宿枕崎線・枕崎行→(7:18)枕崎

 ところが今回のダイヤ改正は雪による影響を避けるためか、例年3月第二土曜日辺りに行われるダイヤ改正が、今年に限っては3月最終週の3月26日になってしまいました。この3月最終週の週末というのは、システムエンジニアをやってるブログ主の担当顧客で年度切替の大きなシステム変更作業が行われる日であり、社畜である身としては絶対に休むことができない日になります。そのため今回は仕方なく北海道新幹線一番乗りツアーは諦めることにしました。(;´Д`)

 しかし北海道新幹線が開通するとともに青函トンネルを通る特急白鳥号・寝台特急カシオペア号・寝台急行はまなす号も廃止になってしまいます。また留萌線の留萌~増毛間もいつ廃止になってもおかしくない状況です。そのため今回は、さよなら“はまなす”の旅として、北海道新幹線開通の1週間前に北海道に行って、帰りも乗ったことのない路線を巡って帰京するルートを考えました。

 当初計画していた旅程は次の通りです。

<3月18日(金)>
・羽田空港(6:40)→ANA4781便→(8:20)旭川空港
・旭川空港(8:50)→連絡バス→(9:20)旭川駅
・旭川(9:55)→スーパーカムイ16号→(10:13)深川
・深川(11:08)→留萌本線普通列車→(12:44)増毛
  :
10分でそのまま折り返し
  :
・増毛(12:54)→留萌本線普通列車→(14:28)深川
・深川(15:06)→スーパーカムイ19号→(15:29)旭川
  :
一旦旭川まで戻って
  :
・旭川(16:10)→函館本線普通列車→(17:51)岩見沢
・岩見沢(18:05)→いしかりライナー→(18:43)札幌
  :
札幌市内で夕食とか買い物とか
  :
・札幌(22:00)→急行はまなす号→(6:19)青森
 ※ 車中泊

<3月19日(土)>
・青森(7:09)→奥羽本線普通列車→(8:38)大館
・大館(9:17)→花輪線普通列車→(12:15)盛岡
・盛岡(12:33)→東北本線普通列車→(13:22)北上
・北上(13:40)→北上線普通列車→(14:55)横手
・横手(15:00)→奥羽本線普通列車→(16:25)新庄
・新庄(17:11)→つばさ156号→(20:48)東京

 ところが主要な目的である留萌線の留萌~増毛間は、気温上昇による沿線の雪崩の恐れがあって運休中。このことは出発前に知っており、期待薄であることは重々承知でそのまま北海道に向かったのでした。

2. 増毛に向かってみる

 2016年3月18日は3連休前の金曜日。当然平日です。ブログ主は数日前に「増毛に行くので18日は休みます!」と社内に通知していたのですが、同僚からは「判った、皆まで言うな」的な反応で送り出してくれたのがちょっと気にかかります。(´・ω・`)


羽田→旭川の空路

 この日は6時40分の朝早い飛行機に乗るので、5時前に起床して羽田入り。ラウンジでタダ酒(ウイスキー)とトマトジュースを各1杯キメて、飛行機の中で爆睡します。


01-羽田空港にて


02-初音ミクの紙コップ

 今回乗った飛行機は、ANAとの共同運航便になっているAirDoの機体でした。エアドゥに乗るのは初めてでしたが、普通座席はANAのB767より若干前後が広く感じました(気のせいかもしれませんが)。写真の紙コップはエアドゥと初音ミクのコラボ品で、未使用で嵩張らなければ持って帰りたいところではありましたが、お茶を一杯頂いてそのまま返却となりました…


03-空から見た雪の大地


B767-300ERの着陸シーン


 旭川空港着陸前に見かけた、綺麗に区画された広大な雪と氷の大地がとても美しいというか、初めて見る光景で印象的でした(上記動画の3:00辺りから)。



旭川空港→旭川駅→深川→留萌→増毛

 旭川空港には定刻の8:20に到着。その後連絡バスで旭川駅に向かいます。


04-旭川空港からのバス

 料金は620円(2016年3月時点)で、車両はごく普通の空港連絡バスでした。スーツケースはトランクルームで預かってくれて、運転手さんが出し入れしてくれます。料金は車内精算も可能ですが、空港内の券売機で事前に切符を買っておくのがよいでしょう。


05-旭川駅に到着

 バスで40分ぐらいかけて旭川駅に到着します。空港と市街地は近くにあるように感じるのですが、思ったより時間がかかります。



06-近くの金券ショップ(TACT)

 バスを降りたその足で、道路を挟んだ先のビル内にある金券ショップに立ち寄り、JRの特急列車に乗車可能な旭川⇔深川間と旭川⇔札幌間の格安回数券を入手します。この金券ショップのホームページはこちら


07-再度旭川駅へ

その後、綺麗な駅舎の旭川駅に向かい、隣接ビル(AEONのショッピングモール)のフードコートにあるはなまるうどんで、朝飯代わりのわかめうどんを頂きます。なんで北海道に来てまで、チェーン店のうどんを食ってるんでしょうか、私は・・・


08-始発のスーパーカムイ号

 その後、出発の5分前になって、予定していたスーパーカムイ号の自由席に乗り込みます。
 乗車前は「平日朝10時近くの特急の自由席なんて余裕。しかも始発駅だし。」などと余裕をこいていたのですが、想像以上に乗客は多くてすでに満席に近く、ブログ主は通路側前方の席になんとかありつけました。札幌⇔旭川間は北海道第一・第二の都市間を結ぶ幹線であることを思い知らされました。


09-旭川から深川までの車窓

 旭川から深川までは東京~横浜間よりちょっと長い30kmの距離がありますが、スーパーカムイ号はわずか18分で到着。あっという間です。


10-深川駅に到着

 留萌線の起点である深川駅に到着。昔は深川から名寄に通じる深名線という路線があったのですが、乗る前に廃止になってしまいました。(つД`)
※ 参考: Youtubeにうpされていた深名線の前面展望動画のリンク


11-深川駅の留萌方面ホーム

 次の増毛行き(実際には留萌行き)の普通列車まで1時間近くも待ち時間がありますが、ブログ主は良い席をGETすべく乗車位置で列車の到着を待ちます。写真にある「乗車口2」のところが、増毛行き列車の先頭車両側の乗車位置になります。
 ただしこの段階で列車を待っている人はブログ主だけで、その後上下の特急列車が到着する度に列車待ちの人は増えていきましたが、直前に乗車しても確実に座れる状態でした(窓側席は確保できないかもしれませんが)。
 なおブログ主が旅行計画を立てているとき、この待ち時間中に吹雪に遭うことを危惧していたのですが、幸いにもこの日の北海道は想像以上に暖かくて、3月上旬の関東と変わらないくらいの気温で、屋外にいても全く寒さが気になりませんでした。ちなみに深川駅のホームには風雨をしのげる建物型の待合室があるので、本当に寒い場合はそこで待てばOKです。


12-列車の増結

 増毛行きの列車は客を乗せた状態で留萌方面から1両でやって来ます(要は折り返し運転)。そこに後ろ(旭川方面)からもう1両を増結します。ただし増結車両は留萌で切り離しとなるので、増毛に行くときは先頭車両に乗る必要があります。


13-留萌線の普通列車の車内1

 今回乗車した車両の前半分は集団見合い型のクロスシートで、逆向きの座席を回転させるようなことはできません。ブログ主はきっちり進行方向向きの窓側席をゲットします。


14-留萌線の普通列車の車内2

 ロングシートの方の座席はこんな感じ。


15-留萌線の車窓

 留萌線の旅に出発です。いきなり銀世界の雪の大地が現れます。


16-秩父別駅

 ブログ主は昨年末のふるさと納税の申込期限直前に秩父別町のゆめぴりか10kgを飛び込みで注文して、現在そのお米を食っています(ふるさと納税のサイトへのリンク)。
 ぶっちゃけた話、注文したときは秩父別という町がどこにあるのか知らなかったのですが、この旅行の計画を立てているときに初めて深川と留萌の間にあるというのが判りました。
 


17-石狩沼田駅

 凄い雪です。現在、新十津川で途切れている札沼線は、昔はこの駅まで繋がっていたらしいのですが(札沼線の沼はこの駅から取ったもの)、さすがにこんなところでは路線を維持できるような乗客はいないだろうなぁ…と思います。


18-留萌駅に到着

 そして海沿いの町の留萌に到着。本来この列車はここで切り離されて、先頭の1両だけで増毛に向かうはずなのですが、ここから先は運休になっていて、強制的に降ろされます。


19-硬券入場券の案内

 増毛駅の記念入場券が発売されています。ブログ主は髪の毛には不自由していない中年親父ですが(自称。詮索厳禁)、これは買わざるを得ないと思って、通常タイプと記念タイプの各3枚を購入してしまいました。


20-バスターミナルへの案内地図

 増毛方面へのバスは駅の目の前からではなく、ちょっと先の幹線道路の方から出ているとのこと。そこに向かって歩きます。


21-留萌駅前バス停(増毛方面)

 留萌駅から徒歩数分の場所にある、ごく普通のバス停です。一応風雨をしのげる待合室のようなもの(建物に間借りしたもの?)がありました。


22-増毛方面のバスの車内

 増毛行きのバスはごく普通の乗り合いバスでした。車内は地元のじじ・ばばたちで結構埋まっており、その話し声で車内は賑やかでした。


23-バスの車内から見る留萌線

 今回ブログ主は進行方向左側の留萌線の線路が見える位置に陣取っていたのですが、確かに線路は雪の積もった段丘と隣接していて、落雪・雪崩が起こりかねない状況でした。


24-バスの中からの日本海

 バスの右側は綺麗な日本海。留萌線の列車の中から、この光景を見たかったなぁ~。(つД`)


25-増毛駅前のバス停に到着

 そして留萌から50分ほどで目的地の増毛駅前に到着します。


26-道路から見る駅構内

 増毛駅といえば、この車止め。いかにも「終着駅」って感じがたまりません。(;´Д`)ハァハァ


27-増毛駅の駅舎

 駅舎の表玄関の方に回ってみます。


28-増毛駅の看板

 でっかく増毛と書かれています。これだけでも御利益がありそうです。 


29-増毛駅の構内1

 駅の構内に入って、ホームの方に向かいます。ホーム側から駅舎を見ると「増毛駅 留萌本線 終着駅」の看板がありました。


30-増毛駅の構内2

 駅のホームは最大でも2~3両編成の列車しか止まれないような、短いホームになっています。


31-増毛駅の駅名標

 増毛は「ぞうもう」ではなく「ましけ」と読みます。


32-増毛駅の車止め

 さすがに車止めの単体を見ただけでは、終着駅という感じ(雰囲気)は出てこないです。
 

33-増毛駅の駅舎内

 続いて駅舎の中に入ります。


34-増毛駅の売店1

 隣接する売店にお土産品が売ってありました。


35-増毛駅の売店2

 ブログ主はここで自分用のお土産として、「こつぶちゃん」というツブ貝の酢付けのようなものを2つ、「むしりとば」という細長い鮭の燻製、蛸の皮の珍味というお酒のおつまみのようなものばかり買い込んでしまいました。


36-増毛駅前の道を歩いてみる

 留萌行きの戻りのバスが出るまで1時間半近くあるので、駅の近くをほっつき歩いて、昼飯の食える店を探します。


37-増毛駅近くのカフェ

 一番最初はランチメニューもやってる寿司屋に入ったのですが、店に入って数分待っても店員が出てこないようなところだったのでしびれを切らせて退店。その後近くにあるカフェに入ります。入ったのは「凜」というお店です(食べログはこちら)。


38-にしんそば

 ブログ主は、旅行先ではその土地の食材を使った地元料理(定食類)を頂くのが好きなのですが、今回は一度京都で食べて好きになった“にしんそば”を頂くことにします。このお蕎麦とにしんは美味かったのですが、朝飯がうどんだったので連続した麺類の飯になってしまったのが残念でした(←100%自己責任)。


39-ケーキセット

 店に入ったときは、帰りの留萌行きのバスまで1.5時間ほどありました。蕎麦一杯だけでは時間が持たないため、追加でケーキセットを頂きます。お代はお蕎麦と合計で1600円ぐらいでした。
 13時半頃に店入りしたときにはブログ主以外に誰も客がいなかったこともあり、ノートパソコンをごそごとを引っ張り出して会社のメールなどを読んだり、“増毛なう”などとメールを送ったりしてのんびりさせてもらいました。

3. 札幌に向かってみる


40-帰りのバスの車内にて

 増毛駅を14:53に出るバスに乗って留萌に戻ります。帰りは海側の席に座って帰りました。


41-留萌駅に帰着(16時前)

 留萌に戻ったときは、夕方が近づいてきた状態でした。朝、旭川の金券ショップで買った旭川→札幌間の回数券は、この日は520円を追加することで指定席にすることができます。
 この日は、この後留萌駅を出て深川駅で接続する札幌行きの特急のオホーツク6号は昼過ぎ時点では満席だったのですが、駅員さんに「空席がないかもう1度確認してくれ」とお願いしたところ、その後キャンセルが出たらしく奇跡的に1席空きがありました。速攻でGETしてもらいます。


42-すずらん号のエンブレム

 帰りの席も確保できたことで安心したブログ主は、留萌駅の中の展示物を見て回ります。これはNHKの連続ドラマだった「すずらん」で使われたものとのこと。


43-留萌駅の改札口

 「駅員がいない時間は自分でホームに行け(意訳)」と書かれてあります。


44-留萌駅のホームにて1

 留萌駅も大きな看板があります。
 

45-留萌駅のホームにて2

 帰りもキハ54の普通列車に乗って帰りましたが、この車両のクロスシートは転換ができるようでした(多分)。


46-Sきっぷフォー+指定席券

 帰りの電車の中では、記念&ブログのネタ用に手持ちの切符を手元に広げて写真に収めます。上の写真は金券ショップで買った割引回数券と先程留萌駅で発券してもらった指定席券です。旭川⇔深川間の割引回数券は、旭川駅では18きっぷで入場し、車内の検札もたまたま無く、深川駅で下車しなかった関係で、未使用状態で手元に残ってしまいました。もう使う予定も無いので、悪用もできませんが…。
 

47-乗ってもいない増毛行き乗車券(記念購入)

 帰りに留萌駅で入札スタンプを押してもらいました。


48-増毛駅の硬券入場券

 左の3枚が記念入場券、右が通常の硬券入場券です。


49-留萌から深川までの車窓

 帰りは、行きと反対側の車窓を楽しみます。


50-幌糠駅

 留萌線の途中駅付近の雪は深かったのですが、隣接して走っている国道233号線は綺麗に除雪されていて路面は乾いており、車は普通に走っていたのが印象的でした。


51-石狩沼田駅

 行きの車内でも驚いた積雪状況ですが、帰りも写真をぱちり。 


52-夕方の深川駅

 深川駅には定刻の17:17に到着。もう薄暗くなる時間でした。


53-オホーツク6号の車内

 深川から札幌まではキハ183系の特急オホーツク6号で向かいます。オホーツクには一度は乗ってみたかったのですが、キハ183系は国鉄時代の古い車両です。ブログ主は深川~札幌間の100kmだけでお腹いっぱいでした。これで札幌~網走間の5時間半乗れと言われると、乗り鉄のブログ主でも結構キツいと思います。(;´Д`)
 札幌⇔旭川間のオホーツク号は、同じ区間を走るスーパーカムイ号よりも停車駅が2駅ほど少ないのですが、それでもスーパーカムイ号より10分ほど時間がかかります。これはオホーツク号が遅いというより、スーパーカムイ号がどんだけ速いんだよと思います。


54-札幌駅

 札幌駅には定刻より5~10分近く遅れて19時前に到着。駅のお土産屋さんでロイズのチョコレートポテチを4種類×2つを買い込んでクール宅急便で送ります(いくつかは同僚からの頼まれ購入分)。約8000円の出費でした。いい値段がします。(;´Д`)


55-桑園駅近くの日帰り温泉(北のたまゆら)

 その後、隣駅の桑園まで行って、駅近くの日帰り温泉施設でひとっ風呂浴びます(お店のサイト)。晩飯もここで取ることになったのですが、食い物は風呂屋でふつーにあるようなメニューばかりで北海道らしいものは追加で頼んだ単品ザンギぐらいでした。今回の旅行の食事内容は 今市でした。(´・ω・`)

4. 夜行急行はまなすに乗ってみる


56-駅の出発案内(札幌駅)

 手短に風呂と食事を済ませた後、再び桑園駅から札幌駅に向かいます。青森行きのはまなす号は22時丁度の出発なのですが、微妙に早く着きすぎてしまって、スタバでちょっと時間を潰した後、駅ビル内のセブンイレブンで飲み物とかを調達してホームに向かいます。



57-はまなす号の最後尾車両

 ホームに上がるとすでにはまなす号は入線していました。


58-傷んだ外見のはまなす号

 末期の九州方面ブルートレインもこんな感じだったのを思い出します…。


59-普通指定席の車内

 今回乗った(というかようやく取れた)指定席はバッタンコシートと呼ばれるタイプの簡易リクライニングタイプの座席でした。自由席と同じ座席のようです。しかも通路側です。ブログ主はガタイのいい体型なので、広くない普通シートだと隣の人と肩や肘が当たってしまいます。


60-座席の前の網

 ここに梅酒とお茶を入れていました。
 ブログ主が札幌から乗車したときは隣の窓側席の指定券を持っている人はいませんでした。ただし途中駅から乗ってくると思われるので、停車駅の都度その人が来ても良いように準備をしていたのですが、伊達紋別(0:17発)を過ぎても乗ってこなかったので、ここで力尽きて睡眠。
 目が覚めたらとっくに青函トンネルを通り越していて、進行方向逆向きの状態で青森駅に着く手前でした(逆向きなのは函館で進行方向が変わるため)。結局のところ、窓側席の人は乗ってこなかったようです。


61-翌朝の青森駅(同じ料金ならこっちの車両に乗りたかったです…)

 青森駅には定時の6:19に到着。疲れましたが、普通座席の夜行急行の旅は普段体験できない風情があってよかったです。というか、こういう普通座席の夜行列車はもう乗ることができないのかと思うと残念です。(´・ω・`)

5. 青森から花輪線経由で盛岡に向かってみる

 青森から真っ直ぐ東京に戻るのであれば、はまなす号と接続する新青森行きの普通列車(6:28発)に乗って、そこからはやぶさ8号で帰れば10時半には東京に着きます。しかしブログ主は花輪線の旅に出かけるべく、旧東北本線とは逆方向の弘前・秋田方面に進んで行きます。


青森→大館(奥羽本線)


62-大館行き普通列車(711系)…終点の大館駅にて

 青森駅からは、はまなす号が到着したホームの向かい側で待ち受けていた大館行き普通列車に乗ります。


63-大館行き普通列車の車内

 残念ながらこの列車は全席ロングシートでした。出発までの待ち時間も含めて2時間これなので、今回の旅行で一番の苦行区間でした。(´・ω・`)


64-奥羽線の車窓

 それでも車窓から見える雪の残った山々は、北海道とは違う北国の空気・雰囲気があってなかなかイイ感じでした。次に来るときは、特急つがる号にでも乗って、のんびり風景を眺めたいです。
 大館行きの普通列車は、青森駅出発時点でははまなす号からの乗り継ぎ客でそこそこ埋まっていたのですが、弘前を過ぎると乗客もまばらになります。

 青森駅では下車しなかったので(はまなす号の切符を回収されたくなかったので)、この車内で18きっぷの2回目の日付を入れてもらいました。ちなみに若い女性の車掌さんでした。(´∀`)


65-大館駅

 列車はほぼ定刻の8:40頃に終点の大館に着きます。


66-花輪線終点駅

 大館駅はこれから乗車する花輪線の始発駅になります。ワンコは秋田犬です。


67-ハチ公神社

 渋谷駅で銅像になっている忠犬ハチ公は大館生まれの秋田犬ということで、駅構内にハチ公に関する置物があります。


68-記念撮影の顔出すヤツ

 大館駅は駅構内から直接入ることができる(駅舎に隣接した)コンビニがあります。ブログ主はそこで朝食のパンや飲み物を調達します。今度の食事もコンビニ飯という、またもや今一な食事と相成りました。(´・ω・`)


69-キハ110系気動車

 花輪線はキハ110の普通車に乗車します。初めてキハ110に乗ったのは2003年の水郡線だったのですが、気動車なのにえらくキビキビ走ることに驚いた覚えがあります。


大館→盛岡(花輪線)


70-盛岡行き列車の車内

 このキハ110はクロスシートとロングシートの構成になっていて、クロスシート部分はシートを動かせない1人席(向かいの人と2人)と4人ボックス席になっています。ブログ主はここの1人席に座ります。
 花輪線は途中の十和田南で進行方向が変わることを知っていたので、混雑するようであれば大館駅では進行方向逆向きの席に座るつもりでした。しかし乗客はそれほど多くなく、終点まで向かいの2席を占有できてしまいました。列車は定刻の9:17に大館を出発します。



71-花輪線の車窓1

 山村を走る車窓の風景は落ち着きがあっていいです。


72-花輪線の車窓2

 途中の八幡平付近とかは山の風景がとても綺麗でした。


73-花輪線の車窓3

 駅沿いのちょっとした町の風景も好きです。


74-花輪線の車窓4

 北東北の山中ということもあり、雪が残っていました。前日に北海道で深い雪の光景を見てきたので、特に感動もありませんが。。。


75-小屋の畑駅

 なんとなく印象に残った駅名でした。


76-盛岡駅

 列車は約3時間かけて、12:15頃に終点の盛岡に到着します。最後の1時間は車窓にも飽きて疲れました。(´・ω・`)


77-好摩→盛岡間の補充券(650円)

 この列車の後期の乗車区間である好摩→盛岡間はかつては東北本線だったのですが、現在はいわて銀河鉄道(IGR)線のため青春18きっぷは使えず、別料金になります。この旨は大館駅発車直後から車掌さんが車内放送で案内していました。ブログ主は車内で18きっぷを提示の上、車掌から買い求めます。

 ちなみに乗り鉄のブログ主は、当然別料金になることは知っていました。そして旅行の出発前に盛岡からは直接新幹線で帰京する予定に変更したため、その分の切符をJRのみどりの窓口で打ってもらうときに乗車券は好摩から発券してもらおうとしたのですが、なんかそれだと発券はできないみたいで結局現地購入と相成りました。


78-ビューグリーン券で購入した切符(の一部)

 盛岡駅に着いた後、フェザン(盛岡駅の駅ビル)の店で冷麺の昼飯を喰らって、新幹線で関東に戻ります。ただしそのまま、はやぶさ号1本で帰るようなブログ主ではありません!(断言)

 新幹線は途中下車しなければ複数の列車を乗り継いでも通しの特急料金で計算されること、そしてViewカードのポイントでもらったグリーン車利用券を使うことで、普通指定席の料金でグリーン車に乗れることから、ブログ主は
 ・盛岡(13:50)→こまち20号(E6系)→仙台(14:29)
 ・仙台(14:38)→やまびこ164号(E2系)→福島(15:05)
 ・福島(15:16)→つばさ144号(E3系)→大宮(16:22)
という逸般的な乗り継ぎで3種類の新幹線車両のグリーン車を乗り継いで帰京するのでありました。
※ こんなことをやったのは、新幹線車両にスーツケースが載せられるかどうかを確かめるネタ集めのためです。詳細はJR東日本の新幹線にスーツケースを載せてみる(東北・秋田・山形・上越・北陸新幹線)を参照。

 その後大宮からは上野東京ラインでてきとーに横浜へ戻って、駆け足の北海道旅行は無事に完結したのでありました。

2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページ

$
0
0
【記事作成日:2016/5/7】

 ブログ主は一般人が避けるような悪い道でも、オンロードバイクで走れるレベルであれば遠慮なしに突き進んでいくような、いわゆる「酷道マニア」の端くれであります。
 そんな性癖を持つブログ主でありますが、当然のことながら生まれながらにしてこういう変態さんだった訳ではなく、こういう性癖を持つきっかけとなった“原体験”があります。それが故郷の大分県の県道45号 宇目清川線と県道41号 大分大野線になります。

 そして2016年のゴールデンウィークは前半と中盤に連続した休みが取れたこともあり、昨年の国道439号線走破の旅に続いて、今年もバイクで大分の実家に戻った上、約20年ぶりに原点となったこれらの道を走ってみることにしました。

 また、せっかく九州入りしたのであれば、走ったことのない酷道も走ってみたいもの(←変態)。本当は九州一の酷道として名高い国道265号線を走破してみたかったのですが、椎葉村の方で道路崩壊による長期通行止めが発生していたことと、半月前に発生した熊本地震の影響で阿蘇の方が大変なことになっているので、今回は諦めることにしました。(´・ω・`)
 その代わりに、国道265号線に劣るとも勝らないとも言われる九州酷道界の雄であり、ブログ主がこれまでに走行した国道の中で最悪の路面状況であった国道388号線を走破してみることにしました。

今回の旅程

今回のツーリング内容(走行記録)は次の通りです。


1. 4/30未明に横浜を出発して神戸に移動。有馬温泉に浸かって神戸港へ。



2. 4/30夕方に神戸港(三宮)を出るフェリーで宮崎に移動。(画像は宮崎カーフェリーのサイトより直リンク)



3. 5/1朝から宮崎港→西都市→西米良村→熊本県湯前町(R219経由)へ移動。
4. 5/1 11時頃から国道388号線を走破し(湯前→佐伯)、その後大分の実家へ帰着。



5. 5/2 AMは県道45号 宇目清川線走破の旅(実家→稲積水中鍾乳洞→ととろのバス停付近の店で昼食)



6. 5/2 PMは旧宇目町→原尻の滝(旧緒方町)経由で旧大野町に出て、そこから県道41号 大分大野線で大分に帰着。


7. 5/4夕方に西大分港を出るフェリーで神戸港(六甲)に移動。
8. 5/5は神戸から名神→京滋BP→新名神→東名阪→伊勢湾岸道→新東名→東名で横浜まで真っ直ぐ帰着。

このように1週間で約1700kmを一人で自走してきたのですが、このうち
 ・国道388号線 (その1その2その3)
 ・大分県道45号 宇目清川線
 ・大分県道41号 大分大野線

について、走行状況を順次ブログにしていきたいと思います。
(5/14時点、鋭意作成中。しばしお待ちください)

国道388号線を走破してみる・その1 (湯前町→椎葉村→南郷村)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/1、記事作成日:2016/5/8】

 このエントリでは国道388号線の走行記録の前編として、熊本県湯前町から宮崎県美郷町(旧南郷村)までの走行記録を記載しています。

1. はじめに・国道388号線について


国道388号線の地図 (google mapのデータ)

 国道388号線は大分県佐伯市の佐伯駅前を起点に、東九州の海沿いルートで宮崎県の延岡市に入り、さらに険しい九州山地を横断して人吉盆地の熊本県湯前町に至るという、山と海の両極端な道を走る路線です。
 そしてこの国道388号線は、九州山地を縦断する国道265号線と並んで九州を代表する酷道として、酷道マニアの間ではよく知られた路線でもあります。

 ブログ主は国道265号線と国道388号線はそれぞれ一部区間を走ったことがあるのですが、全部を走ったことはなかったので一度は全線を走ってみたいと思っていました。それで2016年のゴールデンウィークはまずは国道265号線を走破してみたかったのですが、災害による長期通行止め区間が発生していたため、今回は国道388号線の方を走破する旅に出かけたのでありました。

 今回ブログ主は神戸港から宮崎港までフェリーで移動し、5/1 9時頃に宮崎港を出発。途中西都市で給油の後、国道219号線を快走して11時ちょうどに湯前町に到着。ここから国道388号線のみを通って、佐伯経由で実家の大分に戻っていきます。

2. 湯前町→水上村→椎葉村まで(湯山峠越え)


湯前町→椎葉村間の地図 (google mapのデータ)


01-国道219号線と388号線との分岐点(湯前町中里)

 西都市からは本当に快適な国道219号線(米良街道)を「くぅ~」と唸りながら快走して湯前に到着。国道388号線の旅は、写真の個所を右折してから始まります。


02-最初のおにぎり(湯前町下染田地区)

 この日は5月の心地良い季候のツーリング日和でした。


03-県道33号との分岐点

 国道388号線はここを右折します。


04-九州山地に向かって突入します

 この辺りの国道388号線は湯前町~水上村間の幹線道路ということもあり、普通に走りやすい道路環境になっています。


05-広域農道との分岐点

 国道388号線はここを右折します。


06-宮崎・熊本県道142号上椎葉湯前線(左側)との分岐点

 人吉方面から上椎葉(椎葉村の中心地)に向かうには、湯山峠(R388)+飯干峠(R265)を越える国道ルートよりも、こちらの県道ルートがメインのようです。


07-市房ダム手前のループ橋

 この道をぐるりと回って水上村に入ります。


08-市房ダム

 春は1万本の桜が咲く、桜の名所とのこと。写真の対岸に見える道は先程分岐した上椎葉湯前線になります。


09-湯山温泉付近までは普通の道

 この辺りまでは普通の道です…


10-湯山峠前の警告看板

 「これより5km先 幅員減少の為離合困難(道路幅員2.5m)」の警告看板が出ています。言わずと知れた酷道の予兆です。(゚∀゚)


11-1車線になってきました

 ここからが湯山峠の酷道モードの始まりです。


12-湯山峠の酷道の風景1


13-湯山峠の酷道の風景2


14-湯山峠の酷道の風景3

 湯山峠の熊本県(水上村)側は、狭くて、路面も葉っぱが多くて、きついカーブも多いのですが、狭いとはいえ大型車が通れるレベルの幅員があるのがまだ救いです。


15-熊本・宮崎県境

 ここから宮崎県に突入します。


16-椎葉村矢立地区1

 早くも民家が見えます。この辺りは2車線のよい道路環境でした。


17-椎葉村矢立地区2


18-えげつない急坂ヘアピンカーブ

 湯山峠の宮崎県(椎葉村)側は、路面状況は酷くはないものの、広いところと狭いところが混在していること、そしてたまに写真のようなえげつない急坂ヘアピンカーブがあるので油断なりません。


19-国道265線・上椎葉(飯干峠)方面への分岐点(椎葉村大河内地区)

 今回は直進しますが、飯干峠方面へ進む場合は左側の道へ180度Uターンするかたちで入っていきます。なお、写真に小さく見える立て看板には「国道265号 4t車以上通行止め 吐合橋より約6.5km先 道路決壊の為」との記載がありました。
 ブログ主が横浜を出発する前に交通状況を確認したときは「全面通行止め」だったのですが、文面を見る限りではバイクでは通行できそうに見えます。


20-国道265号と388号の重複区間

 二重のおにぎりになっています。


21-重複区間は谷沿いの道路

 大きな岩がごろごろしている一ツ瀬川の支流沿いを進んで行きます。重複区間は幅員が狭い個所が多いものの、路面は良好でした。


22-古びたガソリンスタンドの看板が見えます

 人の気配がありそうなだけでも安心感があります。


23-国道265号 西米良村方面との分岐点手前

 道なりだと国道265号を南下して西米良村方面に進むため、分岐点では左側に進みます。この付近は“平”と書いて“だいら”と読む地名でした。この分岐点に到着したのは、湯前を出てちょうど1時間の12時。途中写真を撮りながら止まっては走ってを繰り返していたので、普通に走れば40分程度で湯前からここまで来れると思います。

3. 椎葉村→美郷町(旧南郷村)まで(大河内越え)


椎葉村の国道265号分岐点から旧南郷村市街地までの地図 (google mapのデータ)

 ここから先は国道388号線きっての酷道区間とされる“大河内越え”のルートとなります。


24-大河内峠方面入口


25-大河内峠方面の警告看板

 急カーブ・路肩軟弱・幅員狭小のため、長さ8m以上通行不可となっています。


26-大河内小学校前

 とはいえ国道265号の分岐点からしばらくは集落が存在するエリアで、写真のような小学校も存在していました。


27-人影皆無の山中に進んで行きます

 先程の小学校のある集落を過ぎると、人影皆無の山の中に突き進んでいきます。後続車や対向車もほとんどない状況で、ここで何かあると助けを求めることも困難になります。


28-一ツ瀬川の源流が谷底に見えます

 延々と続くカーブと坂道をひたすら進んでいき、高度をどんどんと上げていきます。


29-荒河内(あらこうち)滝

 滝の案内が出ています。


30-荒河内滝の方向

 残念ながら水量が足りないようで、想像していたような滝の状態ではありませんでした。


31-大河内桑木原林道との分岐点

 ここでY字型の分岐点に突き当たります。ここは右に進みますが、左に進んだ場合は大河内桑木原林道を経由して上椎葉に至るルートになるようです。


32-原野の酷道

 ここから先はさらなる酷道モードに入り、一車線の道路の真ん中はひび割れ、路面は石ころや枯葉・枯れ枝が散乱するようになります。


33-大河内峠越えの難所

 悪い路面の山登りが延々と続くため、疲労感がハンパありません。。。


34-これより先 落石注意

 つーか、これまでも道も十分に落石がありましたが…


35-大河内峠の下り開始

 この付近が大河内峠を登り切ったところみたいです。ツーリングマップルによると、大河内峠の標高は1120m。2年前に走った福井・岐阜県境の温見峠(走行記はこちら)は一年の半分が冬季閉鎖になるようなところなのですが、そこの標高は1020mなので、大河内峠は温見峠よりも標高が100mも高いところを走っていることになります。

 先程の国道の分岐点から大河内峠までは、写真を撮りながらでも約25分で来れました。


36-山神様を祭っているところ

 森林の平穏と林業関係者の安全を祈願して、山神様を奉っているようです。


37-大型車との離合

 この大河内越えの約30kmの区間で、唯一の対向車だったのがこのトラックです。この区間は基本的に大型車は通れないのですが、今回遭遇したのはこの付近でお仕事をされているトラックのようで、荷台に切った木をたくさん載せていました。
 かち合った場所はブログ主のバイクとの離合すらできないところだったため、離合できる場所まで、トラックに5m程下がってもらいました。


38-大河内峠の下り(吐野々地区)

 この辺りは吐野々(はきのの)という地名なのですが、進んでも進んでもおにぎりに記載されている地名は吐野々が続きます。要はだだっ広い区域です。


39-断崖沿いの道


40-広いところに出たと思いきや…


41-やっぱりこんな道に…(;´Д`)


42-明るい酷道

 まだ陽があるので木漏れ日の間から妖精さんでも出てきそうな明るい雰囲気ですが、日が暮れると人工の光が皆無の漆黒の闇になることが容易に想像できます。こんなところを夜間に走りたくはないものです。


43-民家が見えてきました

 ようやく人里に降りてきました。気が少し楽になります。


44-今度は右手に清流が

 そのまま飲めるんじゃないかと思うくらいの透明な水の清流になっています。


45-椎葉村栂尾地区(12:50頃)

 ここもまだ椎葉村です。湯山峠を越えて椎葉村に入ったのが11:40頃なので、途中写真を撮りながらということもありますが、約1時間以上走ってもまだ1つの村を越えられていません。。。


46-上椎葉方面との分岐点

 地図を見ると、左は中山峠を通って上椎葉に抜けるルートのようです。


47-分岐点の先から美郷町(旧南郷村)に突入します。

 ようやく椎葉村から抜け出せました。(ちょうど13時)


48-阿切(あせり)地区

 変わった地名です。


49-数十km振りに自販機を見かけました

 美郷町入ってからも狭い道は続くのですが、この辺りからは広めの片側1車線快走路が増えてきます。


50-牛山地区


51-改良中の道路

 道路の拡幅が現在進行形で進んでいるようです。


52-完全に人里に降りてきました


53-鬼神野地区

 ここは鬼神野(きじの)という厨二心をくすぐられる地名になっています。なお写真の奥にある看板は、右に進むと米良椎葉林道経由で上渡川・西都方面に至る案内になっています。


54-森の駅きじのに到着 (写真はブログ主のバイクXJ6 Diversion)

 そして道の駅ならぬ“森の駅”に到着します。(13:10頃)
 ブログ主は9:30頃に西都市で給油休みをして以降ほぼ走り続けており、途中の休憩は11時頃に湯前町でヘルメットを取って手持ちのペットボトルのお茶を2口程度飲んだだけでした。またこの日は汗ばむような気温だったのですが、防寒体制のジャケットを着たまま走り続けていたブログ主はかなりの汗をかいていて、体から水分が抜けていました。休憩できそうなところを探していたところだったので、これ幸いと森の駅に滑り込みます。


55-森の駅きじのの建物

 ふらふらな状態で森の駅に辿り着いたブログ主はここで昼食でも取ろうかと思っていたのですが、残念ながらここではレストランのような食事を提供してくれる設備はなく(ただしお土産品や食品の販売はあり)、仕方なく給水だけして先に進みます。


56-ここから先はしばらく快速道

 旧南郷村の市街地に向かって進んで行きます。


57-県道39号西都南郷線との分岐点


58-百済の里の前(旧南郷村市街地)

 チマチョゴリっぽい衣装を着ている人に注目!


59-春祭りの会場

 南郷村は百済王族が移住してきたという伝説があるとのこと。この日は「百済の里 南郷温泉春まつり」というお祭りが行われていたようです。


60-田舎屋みかど

 そしてその後間もなくして見つけた、道沿いのおそば屋さんに入ります。(13:30頃)


61-この日の昼食(そば定食)

 ランチタイムを過ぎていたためか、入店時のお客はブログ主の一人のみでした。ここでは太麺の田舎そばにいなり寿司を追加したセットをいただきます。このお店では梅干しを自由に食べられるので、合わせて1ついただきます。お蕎麦のおつゆと梅干しの塩分が体に染み込むようで、とてもうまかったです。(´∀`)

 こうしてお腹を膨らませた後で、国道388号線を走破する旅を続けていきます。(その2へ続く)


 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

国道388号線を走破してみる・その2 (南郷村→延岡市→北浦町)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/1、記事作成日:2016/5/10】

 このエントリでは国道388号線の走行記録の中編として、宮崎県美郷町(旧南郷村)から旧西郷村→旧北郷村→門川町→延岡市内→旧北浦町までの走行記録を記載しています。前編の熊本県湯前町→旧南郷村間については、その1のエントリを参照ください。


このエントリでの走行区間の地図

1. 旧南郷村→旧西郷村→旧北郷村まで


この区間の地図(美郷町内)


01-国道446号との分岐点前(13:55頃)

 ブログ主は旧南郷村から国道388号を東進し、国道446号との分岐点から北上して旧西郷村に向かいます。文字だけ見てると東西南北が判りづらいです。ちなみに旧南郷村から大きな市街地に出るには、このまま道なりに国道446号を突き進んで日向市に出るルートが一般的です。


02-国道446号との分岐点(小又吐地区)

 国道388号線はここから左折して旧西郷村に向かうルートになります。
 なお宮崎県の山間部や川沿いを走っていると、“吐”という文字を使った地名をよく見かけました。帰って調べてみたら、“吐”というのは(ゲロではなく)水が吐かれている地名を意味し、“吐合(はきあい)”だと川と川の合流点を意味する地名になるのだそうです。
 

03-旧西郷村に向かって北上します


04-残存する狭い道

 旧南郷村から旧西郷村に向かう峠越えルートは、かつては結構な酷道だったらしいのですが、現在はかなりの区間で改良が進んでいます。写真のような狭い区間も若干残っていますが、大半は2車線の走りやすい道路環境でした。


05-小谷地区

 旧西郷村に入ってきました。


06-日陰山(たぶん)

 さわやかな春の山里の風景と空気でした。


07-田代隧道

 橋のような感じがしますが、隧道(トンネル)になっています。


08-国道327号線との合流点(14:20頃)

 ここを左折します。


09-国道327号線との重複区間

 短い区間ですが、右手に耳側を見ながら国道327号線との重複区間を進んで行きます。


10-西郷村 和田橋付近

 国道327号線とはここで別れて、国道388号線は右ルートの橋を渡っていきます。


11-和田越トンネルを越えて旧北郷村へ向かいます

 旧西郷村から旧北郷村の区間は、片側1車線の普通の道路でした。


12-県道210号との分岐点(14:35頃)

 旧北郷村の市街地である宇納間地区に到着しました。直進すると県道210号宇納間日之影線に進むので、国道388号線はここで右折します。


13-門川町に向かって東進します

 旧北郷村から先もしばらく快走路が続きます。


14-五十鈴川に沿って進んで行きます


15-五十鈴川の風景

 景色のよいところを走っていると、ひときわ風光明媚な場所に到着します。


16-舟方轟(とどろ)

 ここは舟方轟という名所のようです。


17-舟方轟の説明看板

2. 旧北郷村→門川町→延岡市内まで
 

この区間の地図

 旧北郷村の宇納間から門川町へは、ひたすら五十鈴川に沿って東進します。


18-道の駅ならぬ道の泉に到着

 「道の泉 北郷」というところに着きました。泉があるらしいのですが、スルーして先に進みます。


19-一部狭いところがあります


20-県道20号線北方北郷線との分岐点

 左に曲がって6km程進むと北方町の国道218号線(延岡~高千穂間を結ぶ幹線道路)に出るようです。ここは直進します。


21-この付近から五十鈴川が右手になります


22-門川町に突入します(14:55頃)


23-北郷村~門川間は広い道と狭い道が混在しています

 ただし狭い区間でも1.5車線ほどあって車とバイクなら離合できることと、また路面も良好なので、バイクだとそれほど苦にはなりません。


24-県道225号線八重原延岡線との分岐点

 右に曲がると東郷町に向かいます。これまで南郷→西郷→北郷と来たので「シメは東郷や!」と行きたいところですが、経路ではないのでそのまま先に進みます。


25-沈み橋が見えます


26-国道10号線の300m手前まで来ました

 目の前の踏切は日豊本線です。


27-門川町中須交差点(15:20頃)

 ここで左折し、国道10号線との重複区間を北上していきます。


28-片側2車線の国道10号線を北上します

 国道10号線は北九州から大分・宮崎を通って鹿児島に至る東九州の大動脈となる主要幹線道路です。そのため日中は常に交通量が多く、市街地では片側2車線の区間もあります。近年東九州自動車道ができましたが、それ以前は宮崎~日向・延岡間の車の移動は事実上国道10号線しか選択肢がなく、GWや盆正月などの帰省ラッシュ時は渋滞に巻き込まれることもしばしばでした。


29-特急にちりん号(787系)と遭遇

 都会と違って電車の本数が少ないので、電車と遭遇すると嬉しくなります。ちなみに大分以南の日豊本線は、ほとんどが単線区間です。


30-国道10号線と388号線の重複区間

 国道10号線と388号線のおにぎりが出ています。


31-延岡市内で給油(16:00頃)

 今朝西都市で給油してからの走行距離はまだ210kmで、このまま走っても燃料は佐伯市まで持つと思われましたが、休憩を兼ねてここで給油を行います。旧南郷村からは快適な区間が多くて、走っていて苦にはならなかったのですが、それでも前回の休憩からいつの間にか2時間が経過していました。

3. 延岡市内→道の駅北浦まで


この区間の地図


32-国道10号線と388号線の分岐点(左手前が北浦方面、左奥が宮崎方面)

 先程のガソリンスタンドを出て間もなく、国道10号線と388号線の分岐点となる交差点に到達します。結構重要な交差点だと思うのですが、現地にも地図にもこの交差点の名前が無いのがなんだかな~と思います。ここを右折して再び国道388号線の単独区間に入っていきます。


33-北浦町に向かって進んで行きます(右)


34-一部分がぽっかり削れた山が見えます


35-北川にかかる大きな橋を渡っていきます


36-オレンジセンターラインのふつーの国道です

 延岡市内から旧北浦町への道は片側1車線のふつーの国道で、交通量もそれなりにあります。


37-県道212号線浦城東海線との分岐点

 右に曲がると、東海と書いて「とうみ」と読む地域に出るようです。


38-さっきの削れた山の近くに来ました

 何か採掘でもしているのでしょうか?


39-右に行くと神戸

 前日、神戸港からフェリーに乗って宮崎入りしたばかりなのですが、いつのまにか神戸に戻ってしまったようです(誤)。


40-右に行くと島浦行きフェリー乗り場


41-新浦城トンネル(904m)

 以前の国道388号線は海側のぐにゃぐにゃルートだったのが、このトンネルができてからは真っ直ぐ突き抜けられるようになっています。トンネルの入口の右にあるお魚の絵が特徴的です。


42-須美江地区

 東九州自動車道が開通したことで、インターチェンジがこの辺りにもできています。ちなみに2016年5月時点では、蒲江以南は無料で通行できるようになっています。


43-見通しのよいS字カーブ


44-熊野江トンネル

 このトンネルを越えるとチェックポイントとなる道の駅北浦になります。


45-道の駅北浦に到着(16:25頃)

 延岡市内から約20分で到達しました。


46-道の駅北浦の風景(鯉のぼりが泳いでいます)

 この道の駅は、綺麗な海の海水浴場・キャンプ場エリアにあります。


47-2008年8月の風景

 上は8年前に訪問した際の写真ですが、夏だとこんな光景です。南国って感じがします。
 道の駅北浦では一旦バイクを止めたものの、写真を数枚撮っただけですぐに再出発してしまいます。本当はここで宮崎の名物&大好物である「ういろう」をGETするつもりだったのですが、そのことをすっかり忘れてしまっていて、気付いたときには時すでに遅しでした。(;´Д`)

4. 道の駅北浦→県境手前(三河内地区)まで


この区間の地図

 道の駅北浦からも引き続き国道388号線をひたすら走り続けます。


48-ハイトンネル

 変わった名前のトンネルです。


49-県道122号線古江丸市尾線との分岐点(16:35頃)

 右は海沿いを走って県境を越えて大分県(旧蒲江町)に至るルートになります。


50-ここから山の中に向かって行きます


51-山沿いの道。日が傾いてきました。

 この辺りの道路環境は良好です。


52-県道43号線北川北浦線分岐点の手前

 左に曲がると県道43号線経由で旧北川町と国道10号線に出ます。国道388号線は右に進みます。 


53-三河内地区の交差点(16:45)

 ここのT字路は、デフォルトで県道43号線(左)側に向かうように仕向けられています。


54-この先の警告看板

 それは何故かというと、右に進んだ先の国道388号線はこんな感じだからです(推定)。


55-大分県境に向けて進んでいきます

 ここから国道388号線の最大の難関・悪路である宮崎・大分県境ルートに向かって突入していきます。(その3へ続く)


 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

国道388号線を走破してみる・その3 (宮崎・大分県境→旧蒲江町→佐伯市)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/1、記事作成日:2016/5/14】

 このエントリでは国道388号線の走行記録の後編として、宮崎県延岡市(旧北浦町)から大分県佐伯市までの走行記録を記載しています。前編の熊本県湯前町→旧南郷村間についてはその1を、中編の旧南郷村→旧北浦町間についてはその2のエントリを参照ください。


このエントリでの走行区間の地図

1. 旧北浦町 三河内地区→宮崎/大分県境まで


この区間の地図

 熊本県湯前町から国道388号線をてこてこと走ってきたブログ主は、宮崎県と大分県の県境に近い延岡市(旧北浦町)の三河内地区までやってきました。この国道388号線と県道43号が繋がる三河内のT字路交差点は、左(県道側)に進むと宗太郎峠の大分・宮崎県境越えルートに至ります(運転本数が少なくて18きっぱーの鬼門として乗り鉄にはよく知られた山奥の閑散区間です)。しかし国道388号線はその反対の海側に向きを変えて進んで行きます。

 ここでブログ主は一旦バイクを止めてヅラ(ヘルメット)を外し、ペットボトルのお茶を口にして気合いを入れ直します。なぜ気合いを入れ直すのか…。それはこの先の県境越えルートがかなりひどい酷道であることを一度走って知っているからに他なりません。(゚∀゚)

 前回ここを走ったのは2008年のこと。ブログ主が酷道マニア的な性癖を持って各地の妙な国道を訪れるようになったのは2010年代に入ってからですが、そうした経験を踏まえた上でも過去にブログ主が体験した中で、通行可能な一般国道としては路面状態が最悪クラスの場所だと断言できるのが、この県境越えルートになります。

 気合いを入れ直した後、ヅラを再装着して国道388号線を進んで行きます。


01-宮崎県側のあかん標識 (16:50頃)

 再出発して間もなくのこと、この辺りは広い片側1車線の快走路ですが、そうした道路環境に似つかわしくない標識が目に入ってきました。


02-あかん標識の拡大

 なんという禍々しい標識なんでしょう!

 この先の国道388号線は点線になっていて、離合困難と毒々しく記載されています。ブログ主はこういう標識を見ただけで(;´Д`)ハァハァと興奮してしまいます。(←変態)


03-市道との分岐点1 (市尾内地区)

 禍々しい標識の先にあるT字路の交差点に到着しました。国道388号線は直進になるのですが、道路のラインは右の市道の方へ誘導されています。


04-市道との分岐点2

 そして国道388号線側の道の右側には「長さ8m以上の大型車 国道388号通行困難 宮崎県」との警告看板が出ています。


05-市道との分岐点3

 同じく国道388号線側の道の左側には「この道路の大分県側は長さカーブ多く幅員も狭小で大型車(長さ8m)以上の通行はできません 宮崎県」とのお知らせが出ています。

 「国道388号線へは、これ以上進ませはしない!」

 こうした強い意志をひしひしと感じる環境になっています。


国道388号線(上)と市道(下)の宮崎/大分県境越えルートの地図

 というのも実はこの県境越えルートは国道388号線があまりにもイカれているためか、代替ルートの市道が整備されています。そのため普通の車は上の地図でいう下側(灰色)の市道ルートを通るように誘導されているのです。

 もちろんブログ主はそうした警告を無視して、真っ直ぐ国道388号線を突き進んでいきます。(゚∀゚)


06-2車線の道路が1車線になってきました


07-田んぼ沿いの田舎道を進んでいきます1


08-田んぼ沿いの田舎道を進んでいきます2

 国道のイメージとはほど遠い、農家の軒先や田んぼに繋がる横道のようなところを抜けていきます。


09-県境まで2km(市尾内地区)

 でもここはれっきとした国道。国道388号のおにぎりも出ています。県境まで2kmとの杭も出ています。


10-山登りルート開始

 田んぼ沿いの道を過ぎて、山登りルートに入ってきました。


11-葉っぱの多い道になってきました

 そろそろあかん雰囲気が出てきました。


12-宮崎側の酷道1

 1車線の中央部に苔が生えた、酷道によくある路面になっています。


13-宮崎側の酷道2

 悪路に入る前に「大分県側は長さカーブ多く幅員も狭小で…」という、まるで「宮崎県側は普通の道路だ!」と言わんばかりの警告看板がありましたが、そういう宮崎県側も結構なお点前でございました(酷道マニアが堪能するという意味において)。


14-県境に到着 (17:00頃)

 ここで「大分県」と「佐伯市」の看板のある県境に到着します。山登りを開始して2km足らずなので、あっけなく到達した感じです。


15-県境の看板(宮崎県側)

 反対側には当然のごとく宮崎県の看板があります。ボロボロに痛みきったおにぎりには「県境 Pref Boundary」の地名が記載されています。


 ・・・しかしながらブログ主は、大分県側の看板の状況を見て落胆してしまいました…。それは「あの」看板が無くなっていたからです。


16-2008年8月に撮影した県境の看板

 これは8年前に来たときに撮影した写真です。


17-今回(2016年5月)の県境の看板

 そしてこちらが今回撮影した写真です。

 上の写真と見比べて欲しいのですが、右にある通行困難の赤い看板が朽ち果ててしまっていること、中央の国道388のおにぎりがすくすくと成長して蒲江の看板付近まで伸びていること、「路肩注意」の黄色の看板が「巾員極狭」の小型看板に代わったことが目につきますが、今回ブログ主が注目して欲しいのは、2008年の写真に存在している正方形に近い一番左の警告看板です。


18-2008年8月の県境の看板(拡大)

 この看板には「警告 鹿児島県、宮崎県 メジロ密猟者は大分県に入って密猟はしないで下さい 発見次第警察に通報します。 佐伯地方振興局」と書かれてあります。

 この鹿児島県民と宮崎県民を露骨にディスったとも受け取れる、とても公的機関が作ったとは思えない言葉足らずの警告看板は、ブログ主のような性格の悪い大分県人の心の琴線に触れる迷看板として、個人的には(ネタ的に)高く評価をしていたのですが、無くなってしまったのがとても残念でなりません。(´・ω・`)
※ ちなみにメジロを許可無く捕まえることは、大分県人が大分県内で行っても犯罪行為です。

2. 宮崎/大分県境→旧蒲江町まで


この区間の地図

 この後ブログ主は、国道388号線のメインディッシュである県境より大分県側の道を下っていきます。


19-大分県側の酷道1

 県境より大分県側は、警告通りの本格的な酷道になります。


20-対向車がやってきました

 運転してたのは若いねーちゃんでしたが、どうしてこんなところを通っているのでしょうか?
 カーナビにダマされたのか、ブログ主のような酷道マニアなのかは知るよしもありません。


21-大分県側の酷道2

 この程度はまだ序の口です。


22-洗い越しのような個所

 国道352号線の樹海ライン(走行記はこちら)のような道路上に意図的に沢を通してある洗い越しではなく、山の陰からしみ出した液体が路面を浸しているような陰湿な感じがあります。


23-葉っぱで覆われた道路

 路面が石と葉っぱで埋まり、オンロードバイクでは走りづらい状況になってきました…


24-かなりやばい道路環境(これでも国道です)

 狭い上に路肩もボロボロです。ガードレールも無い上に崖に向かって傾斜もあるので、路肩からは離れて徐行で通過します。


25-一息付けるエリアに着きました


26-林道名護屋線のゲート

 ゲートは閉まっていて、一般人は入れないみたいです。


27-ヘアピンカーブ部分

 この辺りはまだまだマシな部分です。


28-8年前に肝を冷やした下り坂

 ここは急な下り坂なのですが、8年前に来たときは他の路面は乾ききっていたのにここだけ苔がびっちり生えて滑りやすくなっており、重たいオンロードバイク(CB1000SF)に乗っていたブログ主は肝を冷やしながら抜けていった区間になります。
 ブログ主はここを最大の難所と想定して身構えていたのですが、今回は苔がほとんどない状態だったので、それ程苦も無く通過できてしまいました。


29-夕方前の山の風景

 かなり日が西に傾いてきました。(17:15頃)


30-酷い道が続きます

 今度は進行方向左手が崖になってきました。


31-酷道区間のおにぎり(丸市尾浦地区)

 反対側から見る用に新しいおにぎりが追加されています。


32-横を向いた木がこんにちはしている酷道

 8年前に来たときは、道路沿いの木の1本がかなり倒れかかっていて、木とぶつからないように背をかがめて通行しなければならない(大型車ならアウト)という、とんでもない個所がありました。今回は幸いにして道を塞ぐような倒木類はありませんでした。
 なお写真のような区間は、左側は崖への転落リスクあり、中央部分はひび割れや苔あり、右側は枯葉と山肌から転げ落ちてきた石がゴロゴロしている…というバイク海苔にとってどこを走っても酷い環境でした(泣)。


33-酷道区間も終わりに近づきました


34-東九州自動車道が見えます

 左手に高速道路が見えます。8年前にはなかった光景です。(ちなみに蒲江IC~北浦IC間は2013年に開通)


35-県道122号線との合流点

 ついに山下りが完了して、海沿いを走る県道122号線と合流しました。(17:25頃)


36-合流点から来た道を振り返ります

 こちらの方にも大型車の通行はできない旨の警告看板が出されています。


37-大分県側のあかん標識

 禍々しいと評した標識の大分県側バージョンがこちら。毒々しい離合困難に加えて、国道388号線が波を打った点線区間になっているのが、とてもステキです。(゚∀゚)

3. 旧蒲江町→佐伯市街地まで


この区間の地図

 蒲江から佐伯の市街地までの国道388号線は、過去に何度も走ったことのあるブログ主のテリトリーとなります。


38-穏やかな名護屋湾の風景

 国道388号線はこれまでの山間部の酷道ルートとは打って変わって、ここからは静かな海沿いのルートとなります。
 ちなみにこの日は宮崎港(標高0m)を出発して九州山地を越えて湯前に行き、そこから再度九州山地(標高1120mの大河内峠)を越えて、再び標高0mの九州の東海岸まで戻ってきたことになります。我ながらアホだと思います。


39-蒲江の市街地まで快走路となります


40-国道388号線の海の風景1

 この辺りの入り江と漁村の風景は、たまらないものがあります。


41-毒化の危険性のため二枚貝の採取・食用禁止の看板

 でもこういうギョっとする看板があったりするので油断なりません。


42-県道37号線佐伯蒲江線との分岐点

 蒲江から佐伯の市街地へは、国道388号線を通るルートと県道37号線を通るルートがありますが、どちらも広めの2車線道路で、所要時間もあまり変わりません(上の地図参照)。どちらも交通量はそこそこあります。


43-道の駅かまえに到着(17:40頃)

 ここの道の駅では魚貝類や地鶏等をその場で焼いて出してくれる屋台が常駐していて、いつも美味しそうな煙をだしているのですが、ブログ主が到着したときはもう撤収モードに入っていました。(´・ω・`)
 結局この道の駅ではトイレに立ち寄り、飲みかけのペットボトルのお茶を飲みきってゴミ箱に捨てただけですぐに再出発してしまいます。(日が暮れてしまう前に佐伯に着いてしまいたいという理由もありました)


44-蒲江~佐伯間の国道388号線の風景1

 ほとんどがこんな感じの標準的な片道1車線国道です。


45-県道687号線との分岐点

 右に行くと半島部分になっている西野浦に行きます。


46-入江沿いのルート1

 海沿いのおにぎりです。


47-入江沿いのルート2

 蒲江~佐伯間の国道388号線のうち、海沿いの一部区間で見通しが悪い上に車の離合が困難な1車線の狭い個所があります。しかも交通量はそこそこあるので神経をすり減らします。


48-入江沿いのルート3

 ただし前述のような1車線区間は徐々に改善されているようで、この写真の区間とかがまさに改良された区間になります。


49-夕方近くの海の風景

 あぁ^~ いいですわ~な心洗われる風景です。


50-佐伯市街地に向かって山登りを開始します

 今は同じ佐伯市ですが、佐伯市街地と旧蒲江町とは本当にひと山越えた場所にあるため、これから峠道を上っていきます。


51-尾浦地区・旧米水津村方面との分岐点手前

 この先に佐伯市と旧蒲江町とを隔てる山&トンネルがあります。


52-峠道の途中から蒲江の町を見下ろします

 さっきまで走っていた海沿いの港町が眼下にみえるようになりました。


53-県道501号線・色宮港木立線との合流点(亀の甲橋交差点)

 ひと山越えると、もう佐伯市街地の手前です。(18:25頃)


54-夕方が近くなってきました


55-堅田川沿いの道

 逆光の状態でそのまま撮影しているため、写真ではかなり日暮れが進んでいるように見えますが、実際にはまだ陽が残っている状況です。


56-蛇崎交差点

 国道388号線はここを右に曲がります。ちなみに佐伯~蒲江間のもう1つのルートである県道37号線とは、1kmほど直進した先の交差点で再合流します。


57-番匠川にかかる大きな橋を渡ったところ

 番匠川(ばんじょうがわ)は、大分県南部を流れる佐伯市を代表する大きな川です。


58-直角に曲がって中江川を渡ります

 曲がった先には自衛隊の建物や、佐伯~宿毛間のフェリーターミナルが近くにあります。


59-ゴール地点が見えてきました


60-ゴールは佐伯駅前の国道217号合流点

 写真で赤信号になっている個所が今回のゴール地点です。佐伯駅の目の前になります。


61-最後のおにぎり

 これが湯前から走ってきた国道388号線の最後のおにぎりになります。「佐伯市 駅前」というストレートすぎる地名になっています。

 こうして国道388号線を走破する旅は、日暮れになるギリギリ前の18:40頃に無事に終わったのでした。その後、1時間以上かけて実家に到着したときは、完全に真っ暗になっていました。

4. 最後に(国道388号線を走破されたい方への助言)

・水上村→椎葉村間の湯山峠は、このブログではさらっと流していますが、ここも一般人にとっては十分すぎる酷道なので注意が必要です。

・椎葉村→南郷村間の大河内越えは、酷道マニアのブログ主がお腹いっぱいになるレベルの酷道です(路面的にも精神的にも)。そのため覚悟を決めた上で突入しましょう。なお途中の数十kmは本当に何も無いので、緊急時に備えて最低1食分の食料とペットボトル1本ぐらいは持っていた方がよいでしょう。助けてくれそうな車が通りかかるまで、何時間かかるか判りません。

・宮崎/大分県境の区間は大分県側の路面状況がマジでよろしくないので、オンロードバイクで走行する場合は、晴天が2~3日は続いた状態で走ることをお勧めします。雨天時や雨天直後の走行はマジでお勧めできません。その場合は無理をせずに市道ルートを使いましょう。

・九州山地を横切る区間は、途中ガソリンスタンドが一切存在しない前提で給油計画を立てた方が良いでしょう。熊本側は人吉盆地内の市街地で、宮崎側は10号線沿いのどこかで(24h営業店あり)給油することをお勧めします。何も無い山間部を楽々往復できるだけの燃料を持った上で山登りを開始することをお勧めします。


 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

大分県道45号宇目清川線を走ってみる・その1 (前振り編)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/2、記事作成日:2016/5/24】

 ブログ主はいわゆる「酷道マニア」の端くれであります。
 そんな逸般的な趣味を持つブログ主でありますが、当然のことながら生まれながらにしてこういう変態さんだった訳ではなく、“目覚める”きっかけとなった“原体験”があります。それが故郷の大分県の県道45号 宇目清川線と県道41号 大分大野線になります。
 この今回はその前者の宇目清川線について、思い出話を交えながら走行記を記載したいと思います。

1. 大分県道45号宇目清川線について+与太話


大分県道45号宇目清川線+トトロバス停までの広域地図(google mapのデータ)

 大分県の県道45号線(宇目清川線)は、大分県中南部の町の間を結ぶ幹線道路である国道502号線の旧清川村から、大分県ではメジャーな観光地である稲積水中鍾乳洞を通って旧宇目町(現佐伯市)に至る約22kmのローカルな県道です。恐らく地元住民と稲積水中鍾乳洞を訪れる観光客以外の通行需要はほぼ無いと思われるマイナーな路線です。

 そんな目立たない道ですが冒頭で触れた通り、ブログ主にとってこの道はと~っても思い出の深い場所でもあります。

 それはブログ主がまだナウでヤングな大学生であった、1996年の晩秋の時期に遡ります。同じ下宿に住む大学の仲間達と話が盛り上がって「今度、みんなでドライブ&ツーリングに行こう!」ということになり、ブログ主はそんなリア充イベントのプラン(ルート)を検討する係になりました。

 当時ブログ主は九州在住でして、車やバイクを持っている大学生であれば、阿蘇・久住のようなメジャーな場所は誰でも一度は走りに行ったことがある状態でした。そのためブログ主は「普段は行かないスペシャルなルートを通ってみたい」などと思い、地図を開いてたまたま目に入った、次のようなルートを検討したのでありました。無論当時はこのルートの走行は経験ありませんでした。

★★★ (当時の)ぼくのかんがえたさいきょうの集団ツーリングプラン ★★★
 ・国道57号/502号方面から県道45号宇目清川線に入り、稲積水中鍾乳洞を見物。
   ↓
 ・県道45号をそのまま南下し、県道6号日之影宇目線に出る。
   ↓
 ・日之影宇目線を南下して日之影町→高千穂町へ行き、天岩戸神社を見物。
   ↓
 ・県道7号緒方高千穂線を北上して、緒方町の原尻の滝を見物。
   ↓
 ・国道57号/502号方面に戻る。

※ 実態を知ってる人からすると笑っちゃうようなルートですが、この時点では触れません。


当時検討したツーリングプラン(右から時計回り)の地図 (google mapのデータ)


 そしてツーリング日の1週間ほど前の日のこと。当時バイクに乗ることが楽しくて仕方がなかったブログ主は、

 「みんなが楽しめる道かどうか、実際に走って確かめてこなくちゃ(使命感)」

 などと思い、上記のルートを単身で文字通り“先走り”してきたのでありました。まぁ、本心はただ単にバイクに乗りたかっただけなんですが。
 しかしそんな甘っちょろい考えを持っていたブログ主の前に、想像を絶する光景が待ち受けていました。…それは

 ・離合など絶対にできっこない狭路
 ・転落したらヤバそうなのにガードレールは無い道
 ・てゆーかガードレールの敷設ができそうにもない、やばい路肩
 ・とにかく小石と落ち葉が散乱している路面
 ・(誇張表現ではなく本当に)枯葉で埋め尽くされて見えない路面

 …という、今のように酷道に関する知識や経験そして“酷道に突入することの覚悟”のなかった当時のブログ主にとっては、あまりにも強烈すぎる道路環境でした。
 また、“幹線道路と同じ太さ・線種で地図に記載されている国道/県道であっても、実際にまともに走れる道とは限らない”ということを思い知らされた最初の体験でもありました。

 そして這々の体で県道45号線を抜け出したブログ主を待ち受けていたのは、これまた結構な険道の県道6号日之影宇目線。こちらの路面状況は宇目清川線ほど酷くはないものの、寂しい山の中を延々と走り続けるようなところです。
 現在のようにナビもなく、進んでいる方向が合っているかどうか100%の自信がない中で、初めて通る数十キロの寂しい狭路をたった一人で駆け抜けていくのは本当に心細いものがありました。そして青雲橋のある国道218号線に辿りついたときの安堵感はハンパないものがありました。

 結局ブログ主はその後、まともな道路環境であることが確実な高森経由で帰宅(正解)。そして当然のことでありますが、下宿仲間とのドライブ&ツーリングは当初のプランを撤回して、阿蘇・久住・やまなみハイウェイという無難なルートに切り換えたのでありました。

 そして…

「こんな道(宇目清川線)なんか二度とこねーよ!! ヽ(`Д´)ノ ウワァン」

 と思って、宇目清川線のことはブログ主の記憶から封印されたのでありました。

 :
 :

 そして時は流れて2010年代半ばのある日のこと。
 とある酷道訪問記のサイトを見ていたブログ主は驚きました。そのサイトでは実走した全国の酷道/険道の難易度を付けており、かつてブログ主が震え上がった温見峠の国道157号線(走行記はこちら)ですら、3つ星(中級)と評価しているようなところです。
※ 温見峠は転落死のリスクがありますが(←これはこれでおかしい)、路面状況はそれ程酷い訳ではないので、ガチの酷道マニアからは、“酷道”としての難易度は中級程度と評されています。

 そんな辛口評価を行っているサイトにおいて、あのマイナーな県道45号宇目清川線が取り上げられており、しかも酷道ランクは最悪クラスの5つ星として評価されていたからです。

これを見たブログ主は思いました。

「俺って、予備知識無しで飛び込んだ人生初の酷道が、よりにもよって5つ星かよwww」

 と。そして立派な変態さん(酷道マニア)に成長した今ではこう思うようになりました。

「本当に5つ星が付く道なのか、確かめに行かなきゃ(使命感)」

 と。こうしてブログ主はバイクで九州に帰省した2016年のゴールデンウィークに、二度と行くことはないと思っていた県道45号宇目清川線を20年ぶりに、しかもわざわざ好きこのんで再訪問してみることにしたのでした。

~その2へ続く(予定)~



 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

大分県道45号 宇目清川線を走ってみる・その2 (稲積水中鍾乳洞→旧宇目町まで)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/2、記事作成日:2016/5/29】

 このエントリでは大分県の県道45号 宇目清川線の走行記の続きとして、稲積水中鍾乳洞から県道6号日之影宇目線まで区間について記載しています。旧清川村から稲積水中鍾乳洞の区間については、その1のエントリを参照ください。


大分県道45号宇目清川線の地図(google mapのデータ)

 これから稲積水中鍾乳洞より南の“酷道(険道)”区間を走って行きます。

1. 稲積水中鍾乳洞から梅津越まで


稲積水中鍾乳洞から梅津越までの地図

 ブログ主はこれからの酷道区間に備えて稲積水中鍾乳洞で休憩を入れていたのですが、10:50頃に再出発。県道45号を南下して梅津越(豊後大野市と佐伯市の境となる峠)に向かって行きます。


24-県道45号を南下

 稲積水中鍾乳洞の先にも集落があるので、もうしばらくはふつーに走れる道が続きます。


25-県道688号線(右側)との分岐点

 ここは道沿いに進んで行きます。
 この先の田んぼ沿いの道で、体調1.5mぐらいはありそうな蛇(アオダイショウ)が道の真ん中で二つ折りで寝そべっていました。こちらから危害を加えない限り襲ってくることはない大人しい性格の蛇だとは判っていますが、それでもいきなり遭遇するとギョっとします。


26-1車線モードに入ってきました

 ここから先は人気(ひとけ)の無い山の中に突中していきます。


27-険道モードの幕開けです

 車の離合が不能な1車線で道路の中央がひび割れて苔が生えているという、よくある酷道モードに入ってきました。


28-針葉樹の葉っぱが多い道

 杉の葉っぱが多い路面です。広葉樹の葉っぱが落ちているよりもまだ走りやすいのですが、油分を含むので注意が必要です。


29-あかん道になってきました

 20年前に予備知識なしでこの道に来たときは、1車線の区間が長くなってから「なんかこの道はおかしい」と思い始め、この辺りで「あかん。マジでまずい道に入り込んでしまった…」と急に不安になったことを思い出します。


30-見通しの悪い道

 山道ではよくある光景です。


31-カーブと橋を渡っていきます

 写真にある赤くて長いものは、「山火事用心」の1文字1枚の幕です。


32-これでも枯葉少なめな路面

 酷道区間に入ってきたブログ主ですが、走っていて若干の違和感がありました。それは…

 「ぬるいな…」(CV:立木文彦)

 ということ。ここでいう“ぬるい”は、酷道の難易度的な話です。思い出補正があるとはいえ、20年前に来たときはもっと酷かったような気がします。


33-木漏れ日の酷道

 そして走っている最中にその理由に気付きました。それは

 落ちている葉っぱが(これでも)少ないこと。

 20年前に走ったときは11月の晩秋の時期で、道を取り囲む木々から枯葉が雨のように降り注ぎ、路面が見えなくなるまで道が葉っぱで埋もれるという恐ろしい状況でした。
 そのときと比べると今回は新緑の時期で落ち葉も少なく、まだまだ(酷道マニアが)走る分にはそれ程苦は無い状況でした。


34-林道との分岐点(進行方向反対側向きに撮影)

 梅津越林道というところらしいです。


35-峠の頂点の手前

 そして梅津越の頂点(標高460m)に到着しました。(11:03頃)


36-下りの開始です

 下りになってからも道路環境はあまり変わらないみたいです。


37-佐伯市(旧宇目町)に入ってきました

 市境は梅津越の頂点ではなく、ちょっと旧宇目町側に入ったところにありました。


38-久々の県道標識

 ここから先、南田原地区が続きます。なお南田原は“みなみたばる”と読みます。(九州では“~原”という地名は、“~ばる”と読むことが多いです)


39-広い道と交差します

 そして深い山の中の頂点に近いところで、広い片側1車線の立派な道路と交差します。ここは宇目小国林道で、左に曲がってその先を進むと国道326号線に至ります。

2. 梅津越から県道6号線交点(終点)まで


梅津越から県道6号線までの地図

 引き続き県道45号線を下っていきます。


40-下りに入ってからもすてきな道が続きます


41-枯葉で路肩が判らない道

 うかつに左に寄ると転落する可能性があるので、真ん中より右側を慎重に走ります。20年前に来たときは路面が完全に枯葉で埋もれていて、どこが路肩なのか全く判らず、肝を冷やした場所になります。


42-真っ直ぐな道

 これまでのぐにゃぐにゃな山道からは想像できない真っ直ぐな道が突然現れました。国道157号線の温見ストレート(走行記)を彷彿とさせます。
 愛称がないなら、「梅津ストレート」とでも勝手に名付けようかしら。(゚∀゚)


43-この辺りはまだまともな道です


44-民家が見えてきました

 こんな山奥にも家がありました。ただし次の民家が見えるのはかなり先になります。


45-二択の分岐点

 遠目からはどちらが県道なのか全く判断の付かない、初見殺しのY字型分岐点に到達しました。(11:13頃)


46-正解は左側

 よく見ると左側の道にある柱に「↑みやざき 直進10号線」と縦書きで書かれてあります。これがないとマジで判りませんでした。


47-アスファルトから草が生えている道

 なんとなく平和な感じがします。


48-旧宇目町南田原地区

 市境から南田原地区が続きます。


49-保安林の間を抜けていきます

 この辺りの路面はそれ程悪くはありませんでした。


50-またまた路面が悪くなってきました

 先程のY字型分岐点を過ぎてからは葉っぱの少ない路面状況が続いていたのですが、再び路面状況が悪くなってきました。


51-両方の路肩があかん道

 この辺りはセダン型の普通車がようやく通れるかどうかの狭い1車線で、路肩は崩れかけている上に葉っぱで判りづらい状況になっています。さらに道の真ん中も荒れて苔が生えているため、バイク海苔としては左右どちらかの轍(わだち)の上を走るしかない状況になっています。


52-木が覆い被さってきそうです

 20年前にここで枯葉のシャワーを浴びたことを思い出しました。葉っぱはいいですけど、蜘蛛とか毛虫とかが落ちてきたらイヤです。(;´Д`)


53-再び林道の分岐点

 さすがにこちらの分岐点は迷いません。


54-山肌側が小川になっています

 この辺りは左手の山肌がしっとり濡れていて水がしみ出しており、それが左路肩に集まって小川状態になっていました。


55-洗い越し状態の道

 その小川が道を横切っている状態になっています。


56-やめてください、バイクが汚れます (´;ω;`)

 大分地方は快晴が数日続いていたため、路面はどこもドライ状態だったのですが、この付近は山からしみ出した水が路面全体を浸した上に、針葉樹・広葉樹の葉っぱがべったりと張り付いています。(;´Д`)
 まるで雨上がりの道を走っているようでした。


57-よけはし

 小さな橋を渡ります(11:30頃)。
 橋の奥にある水色の物体はコミュティバスの「除」というバス停です。この辺りは、“除”と書いて“よけ”と読む地区のようです。バス停があるということは、この付近には人が住む集落があって、バスが通れる道路環境にもなっていることなので、ちょっと安心します。


58-明るい清流沿いの道

 気持ちよいところですが、対向車が来ても離合できる場所がありません。バスとか来たらどうしようかと思います。


59-最後の県道標識

 ここも南田原地区です。


60-覆い被さりそうな山肌

 またもや薄暗くて濡れた路面が出てきました。


61-県道45号の終点に到着しました(11:35)

 そして宮崎・大分県道6号日之影宇目線とぶつかります。
 右に進むと木浦鉱山や杉ヶ越という県境の峠を越えて、宮崎県の日之影町に至ります。


62-来た道を振り返ります

 オレンジ色のカーブミラーがあるところが来た道です。長渕川沿いの山の中に入っていく感じです。 

3. おまけ: ととろに寄ってみる


県道6号線合流点から国道326号までの地図

 時間があれば20年前と同じく日之影方面に行ってみたいところでしたが、今回は夕方までに実家に戻らなければならないこともあり、国道326号方面に進みます。


63-県道6号線を国道326号方面へ

 先程の合流点から左側に進んで行きます。
 「がまぱっくん散歩中!」という可愛らしい注意看板が出ていますが、いきなり大きなガマガエルと出くわすと多分ビビると思います。


64-ととろ分岐点

 ここを左に曲がって、轟と書いて“ととろ”と読む地区に向かいます。ととろというと、思い浮かべるのはアレですね。


65-ととろバス停

 先程の分岐点から1kmちょっと走ったところに、ととろバス停があります。(11:45頃到着)
 

66-ととろバス停の待合室の中

 待合室の中には、トトロとメイちゃんとサツキちゃん(いずれも目が点)がいます。


67-小トトロとメイちゃん

 バス停から道を挟んだ小さな橋の近くにも、小トトロとメイちゃんがいます。
 ちなみにこのととろ地区自体はアニメ映画“となりのトトロ”とは(名前が同じこと以外に)直接の関連性はなく、映画が公開されてから数年以上後に誰かがトトロ関係のパネルを“勝手に”置いて行ったのが口コミやローカルニュース等で取り上げられて以降、密かな観光地になったという経緯があります。
 ジブリの許可を取っているのか非常に気になります。(←無粋&余計なお世話)


68-近くのお店に立ち寄ります(お花が綺麗です)

 ととろバス停の近くには駐車スペースがあり、ここにバイクを止めて小高い場所にあるカフェ&レストランと雑貨屋のある場所に上がります。


69-昔の郵便ポスト

 味のある風景です。ちなみに掲示板のようなものは、上にあるカフェ&レストランのメニューが書かれています。
 メニューはパスタ・ピザ・リゾットといった定番ものの他、野生鹿肉のハヤシライス(オーナー捕獲の鹿)、猪丼(オーナー捕獲の猪)といったものまで用意されています。


70-デザート

 ブログ主はパスタコース(和風パスタ+サラダ+デザート+ドリンクで1300円なり)をいただきます。どれもなかなかの美味でございました。
 またここのご主人様はバイク海苔で、バイクで来たことを伝えるとドリンクを1杯サービスしてもらえるようです。ブログ主は抹茶ラテ(写真の右上)をいただきました。(´∀`)

 ちなみにここのご主人様は狩猟で山の中に入ることを想定して250ccのオフロード車を購入したものの、捕った獲物を持ち帰ることを考えると軽トラでしか猟に行けないことに後から気づいてしまい(笑)、新しいバイクに乗り換えたいのだけど金欠で買えない状況とのこと。(´・ω・`)
 もし近くを通りかかる予定のあるバイク海苔の人は、是非立ち寄って飯食ったり、コーヒー1杯でも注文して応援してあげてください。

<お店情報>
 店名: Ryuo (リュオ)
 住所: 〒879-3302 大分県佐伯市宇目南田原 ととろ
 電話: 0972-54-3503
 URL : http://www.saiki.tv/~yano0308w/index.html


71-国道326号線との合流点

 その後ブログ主はお店を12:40頃に出発し、県道6号線の起点である国道326号線に着きます。
 この国道326号はかつては川沿い1車線の強烈酷道だったのですが、1998年頃に全線改良されてからはどの車もひたすら70km/hぐらいで飛ばすような超快走路に生まれ変わり、大分~宮崎間のメインルートを国道10号線から奪い取ったところでもあります。
 走っていて気持ちよいところですし、道沿いにある宇目の唄げんか大橋や北川沿いの荒々しい源流の風景は目を見張るものがありますので、もしツーリングコースを検討されている方にはお勧めの区間でもあります。(ただしスピード違反の取締注意!)


72-ととろ入口交差点

 なお、この交差点の名前は「ととろ入口」となっています。
 この後はブログ主はここからちょっと北上した地点から横道に入り、前述の宇目小国林道を走って緒方町の原尻の滝に向かいます。

 そして今回20年ぶりに訪れた県道45号を走った感想として
 ・(道路環境が酷いという意味で)変わってなくて安心した。(゚∀゚)
 ・でも今日の状態なら星5つは付けられないな~。せめて星4つかな。

 などと、通ぶったことを思いながら先に進んで行きます。しかしその後に走る県道41号大分大野線が文句なしで星5つが付けられるような強烈酷道(険道)だということは、この時点では想定していないのでした。

~県道41号大分大野線の走行記に続く(予定)~

4. 最後に

 これから県道45号宇目清川線を走ろうとしていている人への助言です。

<乗用車で通ろうとしている人へ>
 ・セダンタイプも普通車はぎりぎり通れると思いますが、幅員が狭いので軽自動車やコンパクトカー以外は来ない方が無難です。

 ・もし対向車と遭遇した場合に、路肩の崩れた狭い1車線道路をバックして戻れるだけの技量が無い人は来てはいけません。

 ・南側から稲積水中鍾乳洞に行く場合は、県道45号は使わずに、無理せず国道326号の方を通りましょう。多少遠回りをしてでもこの道を避ける価値はあります。

<酷道マニアの人へ>
 ・落ちたら死ぬようなヤバイところではないので、枯葉シーズン以外はふつーに厳しい酷道レベルの道だと思います。

 ・ただし枯葉の舞う時期はかなりシビれる道ですので、覚悟した上でお越し下さい。(゚∀゚)


 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

大分県道41号 大分大野線を走ってみる・その1 (旧大野町→アクタ神峠越え)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/2、記事作成日:2016/6/15】

 ブログ主はいわゆる「酷道マニア」の端くれであります。
 そんな逸般的な趣味を持つブログ主でありますが、当然のことながら生まれながらにしてこういう変態さんだった訳ではなく、“目覚める”きっかけとなった“原体験”があります。それが故郷の大分県の県道45号 宇目清川線と県道41号 大分大野線になります。
 このエントリでは宇目清川線に続いて、大分大野線について思い出話を交えながら走行記を記載したいと思います。

1. 大分県道41号 大分大野線について+与太話


大分県道41号 大分大野線の広域地図 (google mapのデータ)

 大分県の県道41号大分大野線は、その名の通り大分市と旧大野町(現豊後大野市)を結ぶ約25kmの路線です。
 この路線は大分県を抜粋した地図には必ず記載されているような、地図上ではあたかも主要道のように見える道ですが、実際には大分市街地~大野町間での通しの移動に使われることはほとんどない路線です。
 それもそのはずで、実はこの大分大野線は大分県の酷道マニアであれば知っていなければならない、大分県を代表する険道ルートなのであります。

 ブログ主が「大分大野線は酷道マニアを唸らせるイカれた道」という評価受けていることを知ったのは、酷道走破趣味を持つようになった00年代後半以降のことですが、実は初めてそういう評価を目にしたときは、“さもありなん”程度にしか思いませんでした。
 というものブログ主は一度だけですが、この道を実走して、その酷さを味わったことがあるからでした。

 :
 :

 それはブログ主が大学生の最後の年である1998年の8月下旬のこと。松坂大輔のいた横浜高校が夏の甲子園を制した頃なので、夏休みの終わる1週間ぐらい前になりますでしょうか。
 当時就職先も決まって、来春より上京することが決まっていたブログ主は、

 「これから修論で身動きが取れなくなる前に、地元九州のことをもっと深く知っておかなきゃ(使命感)」
 
 などと思い、故郷の大分を中心に「今までに走ったことのない道をいろいろと走ってみよう」と画策していました。要はバイクに乗れる時間があるうちに、思いっきり走っておきたかったというだけなんですが。
 そうしたときに候補に挙がったのが、この大分大野線になります。


大分県道41号 大分大野線の中域地図

 ここで大分市と旧大野町について少々補足します。大分市街地⇔大野町間の移動では、今も昔も犬飼経由の国道10号+国道57号がメインルートとなります(上の地図の右側ルート参照)。
 ところがこのルートは00年代に犬飼バイパス+中九州横断道路ができるまで、国道10号から57号が分岐する犬飼の久原交差点で右折待ちの車でとんでもない大渋滞が発生するような、通過時間が予測できない嫌らしいルートでもありました。

※ ちなみに犬飼とは、ギャグ漫画のデトロイト・メタル・シティに出てくるクラウザーさん(根岸くん)の実家や、あべよしストアーのあるあの犬飼です。(ブログ主は全巻保有)

デトロイト・メタル・シティ 1 (ジェッツコミックス)クリエーター情報なし白泉社

 そのため学生時代のブログ主は「犬飼を通らずに大分から大野町に抜けられる穴場のルートがないものか」と常々思っており、“地図上では大分市街地から大野町までドンピシャの最短経路”として記載されている県道41号大分大野線が使えるんじゃないかと、以前から気になっていました。
 ところが道に詳しい人を含むいろいろな知り合いに「大分大野線を通ったことがあるか? どんな道か?」と聞いても、誰一人答えられる人がいません。これは車社会の大分では、かなり特異なことです。

 「これはおかしい。きっと何かが隠されているに違いない。(←陰謀論)」

 そう思ったブログ主はこの目で原因を確かめるべく、(興味半分で)この道を通ってみようと思い立ったのでした。

 :
 :

 そして竹田方面から大分に向かう機会があった際に、大野町側から大分大野線を北上してみたのですが、そこで待ち受けていたものは

 ・ダムまでの快走路
 ・ダムの先から集落までの1~1.5車線の狭い生活道路
 ・集落から先の普通車サイズの車ですら通れるかどうか判らないほど狭い山道
 ・荒れた路面とガードレールの無い狭い崖道
 ・離合スペースの場所すら満足にない、延々と続く狭い山道

 という絵に描いたような超絶悪路でした。
 かつて“地図上では普通に見える”県道45号宇目清川線で酷い目に遭ったこともあり(体験記)、薄々「こんなもんだろう」と覚悟はしていたものの、実際に走ってみると想像以上にひでー道が出てきてびっくりしたというのが正直なところでした。(;´Д`)

 結局のところ「大分大野線はまともに走れる道ではない」ことが判ったので、それ以降この道を走ることなかったのですが、横浜に移り住んで15年以上経った今でも何故かふと大分大野線のことを思い出すことがあり、その時は決まって

 ・ローギアでないと登れないような民家横の強烈な短い坂(大野町側)
 ・“落ちたら死ぬ”危機感を感じさせるカーブの崖道

 の光景がうっすらと脳裏に浮かぶのであります。

 「おかしーなー。温見峠(走行記)と違って、大分大野線には“落ちたら死ぬ”ようなヤバい区間ってなかったような気がするんだが…」

 と思うものの、さすがに20年近く前に1回だけ走った道なので記憶が定かではありません。そのためブログ主は

 「やむを得ない。大分大野線の状況を確かめるために、もう1回走りに行かざるを得ない。(゜∀゜)」

 そう思ってバイクで大分まで帰省したついでに、再び大分大野線を走りに行ったのでありました。

2. 大野町市街地(57号線)から師田原ダムまで


県道(旧国道)57号線から師田原ダムまで

 この日(2016/5/2)は午前中に宇目清川線を走って、ととろバス停の近くで昼食(走行記)。その後、宇目小国林道とよく判らん県道(険道)を走って原尻の滝の道の駅で休憩。そこから大野町に出て道沿いのガソリンスタンドで給油し、大分大野線での峠越えに備えます。


01-県道57号線竹田犬飼線(大野町田中)

 ここは以前は国道57号線のおにぎりがあったのですが、現在は(まだ真新しい)県道を示す六角形の標識が出ています。どうも自動車専用道の中九州横断道路ができてからはそちらが国道になって、元国道57号の下道は県道に格下げになったみたいです。


02-県道41号との分岐点前

 ここの案内板も国道57号のおにぎりマークが、県道57号のシールで上書きされています。県道41号大分大野線は、この先を左折して中土師(なかはじ)方面に向かって行きます。


03-ここから横道に入ります

 側道に入るような感じですが、ここから大分大野線の旅がスタートします。(14:25頃)


04-浅草バス停

 この辺りは浅草地区です。大きな提灯のあるお寺があるところです(嘘)。バスは7時台と17時台の2本しかないようです。


05-県道41号の標識(浅草)

 六角形の標識が傷みかかっています。


06-一本の木

 印象的な木でした。


07-イイ感じの道路です

 県道57号線からは快速道になっています。これは前回(18年前)に来たときと同じです。


08-十時川を渡ります(14:30頃)

 この辺りは十時(ととき)地区で、川の名前も「とときがわ」と読みます。


09-林道中土師線

 全庁1185mの短い林道のようです。


10-師田原ダムに着きました(14:32頃)

 ここは「したはら」ダムと読みます。ダムに関する詳細はこちらのサイトを参照。


11-師田原ダムの湖面

 警告看板にはボート・遊泳禁止、そして釣りをする場合は遊漁券を買え(さもないと準会員が割増料金を取るぞ)と描かれています。

3. 師田原ダムから貫原地区まで


師田原ダムから貫原地区までの地図

 前回来たときは、ダムから先が1~1.5車線の生活道路でした。18年の時を経て、どのように変わっているのでしょうか…。


12-師田原バス停

 まだよい道路環境です。


13-平成森林公園方面との分岐点

 左に曲がると、(現在は潰れて余所に買われた)旧香りの森博物館の方に進みます。県道41号は直進します。


14-よい道が続きます

 前回来たときは、確か先程の分岐点より先が狭い道だったはずですが、現在は改良されています。


15-木浦内方面との分岐点(14:38頃)

 左側の道は木浦内という地区に進むようですが、県道41号は右側を直進します。


16-県道632号中土師犬飼線の手前

 この辺りが中土師地区になります。


17-右に行くと犬飼方面

 県道632号との合流点です。(14:40頃)


18-あかん看板が見えてきました


19-あかん看板拡大

 「大分大野線 大分(田尻)方面 幅員狭少につき 離合困難!!」との注意が出されています。
 ※ 「“狭少”ではなく“狭小”やろが!」というツッコミは、当ブログでは受け付けておりません。


20-よい道が続きます

 ところが警告に反してよい道が続きます。


21-一本杉トンネル

 プレートを見ると2007年5月に開通したようです。比較的新しいとはいえ、開通して10年近く経過していることになります。


22-大野町の方の安藤地区

 そして安藤地区に到着します。(14:45)
 前回来たときにもこの安藤地区のバス停を見たことは覚えていて、普通車がようやく通れるレベルの狭い道なのにバス停があって、「えー、こんなところまでバスが来るの??」と驚いた覚えがあります。
 ちなみに安藤という地区は、ここの旧大野町側と、これから越えるアクタ神峠を下りたすぐ先(大分市側)にもあるので、混同しないように注意する必要があります。


23-まだまだ快走路が続きます

 前回来たときは安藤地区がバスの終点だった気がするのですが、現在はその先も快速道が続いています。


24-貫原地区の標識

 貫原(ぬきはら)地区というところにやって来ました。


25-貫原バス停

 現在はここまでバスが通っているようです。(1日2本ですが)


26-Uターンレベルのカーブを曲がります

 快速道もここで終わりのようです。(14:48頃)
 直進すると公民館のある集落に行くようですが、ここは道なりに左に進みます。


27-離合困難の警告看板

 しかしながらこの先は「離合困難」「大型車通行できません」との警告が出されています。

4. 貫原地区から黒岩地区まで(アクタ神峠越え)


貫原地区から黒岩地区までの地図

 ここから先は、大分市と豊後大野市(旧大野町)との境界である「アクタ神峠」という県道41号線の南側の難所を越えていきます。
 アクタ神とはどういう神様なんでしょう。酷道マニアに取り憑くような邪神でなければよいのですが…。


28-いきなり狭い山道になります

 先程の快走路が終わって左急カーブに進むと、いきなり狭い道になります。写真左奥のガードレールのある道に注目します。


29-大分方面はこちら

 上の写真からもう少し進んだところがこのT字路です。右の方に「大分方面↑」との看板が出ていますので、そちらに進んで行きます。ちなみに左に曲がると先程のガードレールのある道(矢形地区)に出ます。

 ここから先は険しい山道になるのは知っているのですが、ブログ主の脳裏に刻まれていた「ローギアでないと登れないような民家横の強烈な短い坂」というのは、険しい山道に入る前の大野町側の集落だったので、結局今回はその場所を見つけられなかったことになります。きっと県道41号の旧道にあったのだと思われます。(´・ω・`)


30-アクタ神峠の道1

 山が切り開かれた場所に出ました。


31-アクタ神峠の道2

 文字通り“林立する”木の中を進んで行きます。


32-アクタ神峠の道3

 大分大野線で印象に残っている光景といえば、この“倒れた竹”の風景。18年前も同じ光景を見かけたことを思い出します。


33-天面山林道入口

 この道を進んでいくと、犬飼と竹中の間の大野川沿いに出るようです、


34-急カーブの下り坂

 下りに入ってきました。


35-大分市に入ってきました(14:55頃)

 峠の頂点部分ではなく、峠より少し大分市側に下ったところが市境になっていました。


36-枯葉の多い道

 枯葉の多い急カーブを下っていきます。


37-急な下り坂を下って曲がっていきます

 似たような急坂急カーブを下っていきますが、路面状況はまだマシな方です。


38-改良された道に出ました

 イイ感じなところに出てきました。


39-ところが再び山道モードへ…

 世の中そんなに甘くありません。


40-民家が見えてきました

 凄い山奥の集落の風景ですが、これでも大分市(中核市)の一角です。


41-洗い越し状態の道

 ジャブジャブした川ではないので、通行に支障はありません。


42-田舎道を進んで行きます


43-民家の軒先を通っていきます(黒岩地区)

 電柱には「大分市 河原内 字 黒岩」と書かれています。


44-広い道に出ました

 ここは県道622号 弓立上戸次線になります。このまま真っ直ぐ進むと竹中の方に至る道です。


45-反対側に行く道があります

 そして竹中方面に進んで行くと、何の案内表示もない道と合流します(Y字型の道)。


46-県民の森方面はこちら

 振り返って左側から合流した道路の方を見ると、合流してきた道が「県民の森」方面になっています。「県民の森」や「青少年の森」は県道41号線沿いにあるので、こちらの道が正解なんでしょう。
 奥には県道622号の標識が出ていますが、これは綺麗なバイパス道ができる前の旧道時代の標識だと思われるので無視して進みます。


47-県道41号の標識が出てきました

 古い標識ですが、こちらの道で正解のようです。


48-Y字型の分岐点のえらく古い標識(15:03頃)

 そうしたところ再びY字型の分岐点が現れました。今度の分岐点は左側が青少年の森になっているので、そちらの方に進んで行きます。

 なお、申し訳程度に後ろに隠されてあるこれまた古い警告看板には、

 「トンネル工事及び台風10号の災害により大分大野線及び霊山線は現在通行止となっています。大分市方面へ行かれる方は国道10号線又は国道442号線(野津原)をご利用下さい。」

 と記載されています。以前使われていたものなので、気にせずに向かいます。


49-大分大野線はこちら

 そのY字型分岐点の左ルートの入口がこちら。
 一番左に41の文字の消えかかった大分大野線(地名表記無し)のチビ標識、そして恐らく出しっ放しになっているだけだと思われる凍結注意の看板、そして右には離合困難の警告が出されています。


50-大分(田尻)方面離合困難の警告看板

 ここのあかん看板は、大野町側にあったもの(写真番号18番)と変わらないようです。

 警告看板の記載内容が同じなこともあって、ブログ主は「これから先の道もアクタ神峠越えと同等の難易度の道が続くもの」と勝手に想像していたのですが、想像以上にヤバくて肝を冷やす道が出てくるとはこの時点では思ってもいませんでした。

~その2へ続く(予定)~

大分県道41号 大分大野線を走ってみる・その2 (県道662号→県民の森→大分市街地)

$
0
0
【現地訪問日:2016/5/2、記事作成日:2016/6/25】

 このエントリでは大分県の県道41号 大分大野線の走行記の続きとして、県道622号の分岐点付近から大分市街地まで区間について記載しています。旧大野町から県道622号までのアクタ神峠越えの区間については、その1のエントリを参照ください。


大分県道41号 大分大野線の中域地図 (google mapのデータ)

1. 県道622号分岐点から青少年の森まで


大分大野線でもっともヤバい区間の地図

 大野町側からアクタ神峠を越えて、県道622号弓立上戸次線のところまでやってきたブログ主ですが、ここから再び山越えルートに入って、県民の森(青少年の森)方面に向かって行きます。


50-大分(田尻)方面離合困難の警告看板

 幅員1.5mで離合困難の警告が出されています。1.5mというとブログ主が両手を広げたよりも狭い幅しかありませんが、どうなるのでしょうか…


51-再びY字型の分岐点に当たります(15:04頃)

 先にある小さな青い標識には、左側が県道41号、右側が百木・弓立と記載されています。もちろん左側に進みます。


52-左が竹、右が木の酷道

 そして左の道に入ったところから、酷道臭の漂う道が出てきます。道を境に右側は林、左側が竹林になっているところが面白いです。


53-路面を覆う葉が多くなりました

 左が竹林なこともあり、落ちている葉っぱは細長い笹の葉が多くなっています。


54-路面はどんどん酷くなっていきます1

 今度は山肌がヤバくなってきました。


55-路面はどんどん酷くなっていきます2

 今度はガードレールが無く、路肩と崖の境目も判らなくなってきました。
 なんか加速度的に路面状態が酷くなっている感じがします。


56-大分大野線で最悪クラスの路面状況(15:07頃)

 そして大型オンロードバイク(XJ6 Diversion)に乗っているブログ主にとって、かつてない最悪クラスの道路環境が出てきました。
 それは…

 ・舗装が痛んででこぼこの路面
 ・左の崖に向かってかなり傾いた路面
 ・路面上に万遍なく1~2cmは積もった砂と土と葉っぱと石
 ・晴天続きで他の路面はドライなのに、なぜかここだけ雨が降ったようにぬかるんだ状態

 という感じです。この路面をオンロードバイクで走っていると

 ・丁寧に徐行しても、タイヤが路面をうまく掴んでくれなくて、スリップ・転倒しそう
 ・必要以上にアクセルを回すと、後輪が空回りしてスリップ・転倒しそう
 ・地面に足を付けると、ぬかるんだ路面に足を滑らせてバイクごと転倒しそう
 ・うかつに左によった状態でバランスを崩したり左足をついたりすると、大きく傾いた路面に足を取られてバイクごと谷に転落しそう

 という極めて恐ろしい状況です。
 ちなみに上の写真はまだマシな区間のところで、本当にヤバいところの写真ではありません。
 本当にヤバい区間では、歩くような速度で停止せず・転倒せずにバイクをゆっくり進めることに精一杯で、とてもとても立ち止まって写真を撮れるような状況ではありませんでした。

 正直なところブログ主は、「こいつはマジであかん」と思って引き返すことも検討しましたが、ここはバイクの切り返しさえも不可能な狭い道。もう意を決して前に進むしか、選択の余地はありませんでした。


【参考】国道157号線(温見峠越え)の根尾能郷~根尾黒津間

 ちなみに上の写真は酷道マニアの間では“落ちたら死ぬ”で有名な、断崖絶壁のガードレールのない狭い1車線区間のところです(走行記はこちら)。
 この“落ちたら死ぬ”区間は、崖下に転落したら死亡事故間違いなしの恐ろしいところです。しかし路面状態はそれほど悪い訳ではないので、バイクだと道の半分より山側を丁寧に走りさえすれば、そこまで恐れる必要はないところです。

 しかしながら大分大野線の最悪の区間は、「油断をすると崖下に引きずり込まれる」ように思え、ブログ主はその引きずり込もうとする悪魔の手から逃れるのに精一杯だったという状況でした。
 酷道には多少の経験や耐性のあるつもりだったブログ主ですが、それでもこの区間だけは心底生きた心地がしませんでした。

 そしてなんとなく覚えていた「“落ちたら死ぬ”危機感を感じさせるカーブの崖道」というのが、まさにこの状態だったことにようやく気付いたのでありました。


57-今度は右手が竹林

 しかしブログ主はなんとか無事に(転倒することなく)最悪の区間を突破し、先を進んで行きます。


58-路肩も山肌も崩れかけた道路

 この辺も相当にイカれた道路状況ですが、前の最悪区間と比べるとアスファルトが露出した路面で、タイヤが滑らないだけでも救われた気分になります。


59-朽ち果てた竹が散乱する光景(15:10頃)

 そして荒れた道を挟んで、朽ち果てて乱雑に倒れた竹が目に入ってきます。ブログ主が18年前に来たときに心の奥底に刻まれていた強い印象の光景が、たった今、目の前で蘇ってきました。
 ブログ主は「これこそが県道41号大分大野線を代表する風景」だと考えています。


60-覆い被さった木の下を通り抜けます

 実際の距離的にはそう長くないのですが、酷い道が長く長く続いているように感じます…


61-ちょっぴり開けたところに来ました

 竹がしなった状態で倒れていて、隣の山が見える状態になりました。


62-一旦左が開けたところに出たと思いきや


63-再び路肩のイカれた林の中に入っていきます


64-ガードレールのある個所・ない個所

 この辺りはガードレールのない狭い1車線区間となっています。ただしその先にはガードレールがあります。


65-路面全体が洗い越し状態の道

 山肌から浸みだした水が路面を覆っています。


66-緑成分の少ないところ

 周りは新緑と雑草が生い茂る緑成分の多いところですが、なぜかこの付近は枯れ草と枯葉だらけで、一面が茶色の状態でした。


67-大分大野線のみの標識

 本来なら「41」と書かれた六角形の標識があるところですが、その部分がなくなっちゃっています。


68-林道のようなところとの合流点(15:15頃)

 峠道を登りきったところで別の道と合流します。上の写真は来た道の方角(逆側)を向いて撮影しています。


69-標識とあかん看板(拡大)

 上の写真の別角度からの1枚です。離合困難の警告看板の裏に、県道41号のチビ標識が隠れています。


70-最悪の道は脱しましたが酷道が続きます

 またまた洗い越しのような個所が現れました。


71-路面が乾いてさえいればまだマシなのですが…


72-林道佐渡ヶ内線(15:18頃)

 立派そうな林道見えますが「林道の規格・構造は、公道とは異なり路肩の保全・法面の落石防止等の処置が、十分ではありませんので、利用される方は、次のことを承諾厳守のうえ、通行してください。」との案内が出ています。
 杭には「林道佐渡ヶ内線 幅員4.0m 延長932.7m」の記載があります。1km足らずの短い林道のようです。


73-真ん中が苔の道

 先程幅員4mの林道と繋がったのですが、これからも・この先も県道41号線は狭い狭い道が続きます…


74-中判田方面への分岐点(15:22頃)

 右に行く道を指し示す看板には「←中判田・10号線 9.5km」と記載されています。


75-左はキャンプ場へ

 まもなくしてY字路に着きます。この辺りはすでに「県民の森」の敷地で、左の方は「キャンプ場」、右の方は「青少年の森 展示館 1.5km」の看板が出ています。ここは右に進みます。


76-相変わらず狭い道を行きます

 道は狭いですが、雰囲気は良くなってきた感じがあります。


77-青少年の森の駐車場に到着(15:25頃)

 そして大型バスが複数台は止められる広めの駐車場が出てきます。大型車がここまで来れるかどうかは別の話ですが…


78-青少年の森(黄色いロープで閉鎖中)

 大分市南部~旧大野町・朝地町付近のだだっ広い地域が「大分県県民の森」で、この付近はその中の「青少年の森」というエリアになります。
 大分県の県民の森は総面積が4,472haと、東京都檜原村の都民の森(200ha)の22倍もの広さがあります。


79-ドッグラン(上の写真のすぐ右側)

 この辺りはドッグランの敷地になっていますが、(平日ですが)ゴールデンウィーク中なのにロープで閉鎖されており、周りには人の気配が全く感じられない無人の世界でした。



80-公衆トイレ(右端)

 ただし(小汚い)トイレだけは誰でも使うことができるので、ちょっと用を足させてもらいます。

2. 青少年の森から大分市街地まで

 青少年の森に着いたブログ主ですが、ここではトイレに立ち寄っただけで、ものの数分で再出発します。


81-青少年の森からの下り始めてまもなくの分岐点(15:28頃)

 緑の看板には「←展示館0.7km」「↑大分市田尻5.5km」の案内が出ています。


82-ひっそりと隠れたあかん標識

 しかしその裏にひっそりと、幅員1.5m・離合困難のあかん標識が仕込まれています。イヤらしいですね。


83-下りもずっとこんな調子

 青少年の森には大型バスが何台も止められる駐車場があったのですが、大分市街地から青少年の森に至る道は、写真のような軽自動車とバイクの離合もできないような狭い道が延々と続きます。


84-こんな道が延々と続きます

 延々と言っても距離的には6km足らずですが、体感的には相当に長く感じます。


85-ちょっとはマシな個所

 たまにはこういう離合可能な幅員も(さすがに)あります。


86-地味にヤバ目な道

 県民の森を出て大分市街地に近づいていっても、その酷道っぷりは手を緩めてくれません。


87-枯葉も多い道

 左が山肌、右がちょっとした崖(高さは無い)になっているエリアが続きます。


88-青少年の森からまだ2km (15:37頃)

 写真を撮りながらということもありますが、10分かけて2kmしか進んでいません。離合不能な場所で対向車が来ると詰むので、気が気でないというか、神経をすり減らします・・・


89-森の間をすり抜けます1

 道路状況は全然変わりません(涙)。


90-森の間をすり抜けます2

 この辺りは山肌が崩れて、葉っぱと小石(ただし粒度がちょっと大きめ)が路面に広がっています。


91-黒いガードレール(15:43頃)

 理由はよく判りませんが、意図的に黒く塗ったガードレールが現れました。


92-道が開けてきました(15:44頃)

 ようやく悪魔の区間から脱出できました・・・
 ここから先は2車線の走りやすい道が続きます。


93-上石川トンネル(延長143m)

 プレートを見ると1999年7月とありました。ブログ主が前回走ったとき(1998年8月)には、まだなかったトンネルになります。


94-反対方向の警告看板1

 反対側を見ると、縦長タイプの「幅員1.5m 離合困難」の警告看板が出されています。



95-快走路になりました

 これまでの山道が嘘のような快適な道路環境です。 


96-反対側のあかん看板(大野町方面離合困難)

 でも反対側を見ると、道路環境に合っていない毒々しいあかん看板が出ています。


97-ちび標識(15:50頃)

 異様に背の低い県道標識が出てきました。


98-ここは高台の住宅地

 この辺りは田尻ニュータウンという戸建て住宅が密集している(大分では著名な)大型住宅地です。こんな住宅街のすぐ近くから、あのような凶悪な道路環境が待ち受けているとは想像しがたい状況です。


99-住宅地の中を抜けていきます

 高台から降りてくると、民家が多くなります。


100-田尻入口交差点(15:53頃)

 そして旧大野町側から県道41号線に入って最初の信号機にぶつかります。
 県道41号線は、この先を2km程進んだ先の明磧橋(あけがわらばし。渋滞情報に出てくる場所として、大分市民は知っておかねばならない地名)がゴールになりますが、この付近は馴染みのエリア過ぎて道路環境を追う気にもならないので、県道41号線の旅はここで終了となります。
 その後ブログ主はわさだタウン(近くのショッピングモール)に寄って、無事実家まで帰宅したのでありました。

最後に. 県道41号大分大野線を走ってみたい方へ

 ・大分大野線は、酷道マニアのブログ主がこれまで走ってきた中で、二度と走りたくないと思った最凶・最悪クラスの酷い道です(酷いといってもオンロードバイクが走れるレベルでの話ですが)。酷道走行に免疫の無い一般市民は、(市街地区間を除いて)大分大野線を走ろうなどと思わない方が無難です。

 ・幅員1.5mの警告が出ています。これは四輪は軽自動車以外来るなと言っているのと同義なので、普通車で来てはいけません。
 ちなみに車の横幅の規格は軽自動車が140cm、5ナンバー普通車は170cm(以内)です。実際の道路環境は、狭いところでも普通車がギリギリ通れるぐらいの幅員はあるんじゃないかと思いますが、保証はできませんし、無理は禁物です。

 ・大分大野線の難易度のとらえ方は、乗ってる車によって変わってくると思います。悪路走行を見越した軽4WD(ジムニー等)やオフロードバイクであれば、「ひでー道だなぁ(笑)」と言いながらも、ふつーに通行できるかと思いますが、オンロードバイクではマジで洒落にならない区間があるので来ないことを推奨します。来る場合でも、絶対に軽い気持ちでは来ないこと。雨が降って数日以内の場合も避けましょう。

 ・大分市街地~青年の森間は、離合不能な区間が長く退避場所が少ないにも関わらず、対向車が現れる可能性が十分にあります。車の人は行き過ぎた退避場所まで長距離バックせざるを得ないシチュエーションが発生しうることは覚悟しておきましょう。


 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

XJ6 Diversionで満タンからガス欠手前までノンストップで走ってみる

$
0
0
【走行日:2016/5/5】

 このエントリでは、2016年ゴールデンウィークの九州ツーリングの帰り(大分→神戸→横浜)に実施した、どうでもいいことについて記載しています。

1. くだらないことを思いついてみる(与太話)

 ブログ主は、2015年のゴールデンウィークはバイクで横浜から九州の実家に戻っていました。バイクで九州まで行ったということは、当然のことながら帰りもバイクで九州から横浜まで戻らなきゃいけないことなります。めんどいです。(;´Д`)

 時間があれば去年の暗峠のように(走行記)、どこか寄ってみたいところを訪問しながら、途中温泉でも入ってのんびり帰京したいところでありますが、今年のGWは5月6-7日がお仕事になってしまった関係で、5月5日中に帰京せざるを得ませんでした。
 しかもこの5月5日は3連休の最終日。帰る時間が夕方以降になる程、東名高速の厚木~海老名辺りが激混みになることが目に見えています。そのため何とかして、ラッシュが始まる前までに横浜町田ICを降りたいという思いがありました。


神戸六甲アイランド→横浜までの地図 (google mapのデータ)

 今回ブログ主は5月4日の夕方に西大分港を出るフェリーに乗って、5月5日の早朝に神戸の六甲アイランドに到着。朝7時頃より横浜に向かって出発するのですが、高速道路を走る際にSAを2つ毎(約100km・1時間少々の走行毎)に休憩を入れるいつものペースだと、横浜到着は8~9時間後の15~16時頃になりそうです。
 この場合、横浜着が16時頃だとラッシュが始まっている可能性があるため、できれば15:00より前に到着したいもの。そのため今回は休憩時間を削ってでも、時間短縮を優先させる方針で進むことにしました。

 しかし高速道路をそのままひたすら走るなどということは、常日頃「何かおもろいものはないか?」と話のネタや刺激を求めているブログ主にとって、これほど面白くないものはありません。

 「うーん、何か道中で楽しいモノとか、目標になるものはないかなぁ~」

 そう思い悩んでいたブログ主でしたが、ぴこーん (←頭の上で電球が光る擬音)と思いつきました。

 「せや! アレをやるチャンスやないか!」

 ブログ主が思いついた“アレ”とは、ガソリンが満タンの状態からガス欠手前の状態まで完全無停車で走りきること。つまりガソリンスタンドを出発して、次に停車するときはまたガソリンスタンド(それまでノンストップ)ということをやってみたかったのです。

 こんなくだらないことを最初に思いついたのは、2年前のGWに旧岩泉線を訪問したときのこと(走行記)。横浜から岩手(盛岡)に向かう際に埼玉県の蓮田SAで給油し、次に給油をした福島県の国見SAまで、途中那須塩原SAにしか止まらなかったという経験があったので、「次は完全無停車や!」と思っていたのでした。

 無論、こんなことをやっても誰が得する訳でもありません。休憩時間を無くすことで多少の時間短縮にはなるでしょうが、疲労の蓄積というリスクも伴う諸刃の剣。素人にはお勧めできません(吉野家コピペ風)。
 しかしながらこんなプレイを安全に挑戦できるのは、暑くも寒くもない時期の曇りか晴れの日に、高速道路で超長距離を移動する場合に限られます。チャレンジできる機会はそうそうありませんが、今日はまさにこの日です。

 「やるんだったら今しかない!」

 そう思って、無停車アタックに挑戦するのでありました。

 :
 :

 ちなみにこんなことを思いついたのは神戸から横浜に向けて走り始めたばかりのときのこと。神戸出発時点での満タンからの走行距離は90km超。あと160kmは問題なく走れそうなので、とりあえずガソリンが減るまで、ひたすら東進します。
 7:20頃に西宮ICから名神高速に乗り込み、京滋バイパス→新名神→亀山JCTと進んで三重県四日市の御在所SAに9時頃に到着します。神戸港からは無休憩で約2時間で到着しました。とりあえずここまでは順調な道のりです。


神戸港→名神→京滋バイパス→新名神→御在所SAの地図

2. 無停車アタックを計画・準備してみる

 その前にうちのバイク(YAMAHA XJ6 Diversion)について補足します。
 普段ブログ主がこのバイクを運転する場合、概ね満タンから250~300km辺りでF-trip (フュエルトリップ、ガス欠警告モード)に突入します。昔のバイクでいう“リザーブに切り替わる”に近い状態のことです。(参考:XJ6 Diversionの燃料系統・燃費について)


燃料計の残り目盛りが0でF-Tripが24.9kmの状態の写真

 御在所SAに到着した時点でのバイクの走行距離は253kmちょっと。燃料計の残量も残り1目盛りに入ったばかりで、次のサービスエリアまでは問題なく走れますが、ここで横浜までの距離を逆算してみます。
 今回ブログ主は横浜町田ICで高速を降りる予定ですが、その手前の最終給油ポイントは海老名SA。今回のアタックを達成するためには、この海老名SAの手前までにF-Tripに突入している必要があります。


御在所SA→伊勢湾岸道→新東名→足柄SA→海老名SAの地図

 なお、ここ御在所SAから海老名SAまでは327km(google map調べ)。その1つ手前の給油ポイントである足柄SAまでは270km。そのため御在所SAで満タンにして走って行けば恐らく足柄SA手前で、遅くとも海老名SAの手前までにはF-Tripに突入しそうな計算です。ということで、ここで給油をしてチャレンジを開始することにします。

 …が、しかしその前に。
 今回のチャレンジでは一度走り出すと、3.5~4時間近くは走りっぱなしになる計算になります。その間にトイレに行けないのは当然のこと、乗用車と違ってその間に飲み食いすることもできませんし、背もたれも無い前傾姿勢が続きます。
 そのため御在所SAでは十分な休憩を取って、戦闘態勢を整えたのでありました。

<御在所SAでやったこと>
 ・Myお土産の赤福を購入(今回のチャレンジとは関係なし)

 ・軽くメシ食ってエネルギーを補充

 ・500mlのペットボトルのお茶を1本飲み干して水分を補充

 ・興奮して眠気が覚めるドラッグを1本キメる

 ・SAに到着直後と出発前にトイレに寄って、不要な水分を体内から排出



御在所SA上り線の給油所にて

 その後、御在所SAの給油所に移動してバイクのお腹を満タンにします。そして給油後にバイクを邪魔にならない場所に移動した後、最終の出発準備を行います。

<最終準備>
 ・ヘルメットのシールドと、眼鏡のレンズを綺麗にする

 ・ストレッチをして体をほぐす

 ・ジャケットやブーツをきっちり着用

 ・髪の毛が気にならないように、丁寧にヅラ(ヘルメット)を装着

 ・最後にグローブをきっちり装着し、最適なちんぽじを確認してシートにシットイン



御在所SA出発前のメーター(燃料計は満タンの6目盛り状態)

 そしてトリップメータをゼロに戻し、満を持して9:35頃に出発したのでありました。

3. 実際に走ってみた結果

 ここから先はバイク運転中のため、写真は無しになります。


御在所SA→横浜の地図 (google mapのデータ)

 御在所SAを出発したブログ主は、間もなくして四日市JCTから伊勢湾岸道へ。東名阪道の交通量はそこそこ多かったのですが、スムーズに流れていました。
  ↓
 伊勢湾岸道では景色は良い晴天の橋の上を進みます。しかし相変わらず、たまに吹く強い横風で車体が煽られることがあり、緊張感を強いられる運転となります。個人的にはあまり好きではない道路環境ですが、今回は比較的スムーズに通り抜けます。
  ↓
 伊勢湾岸道の海の上の区間を抜けると、東名高速とぶつかる豊田JCTを直進。新東名ができる前は渋滞の名所でイヤなところだったのですが、今回はすんなり通り抜けます。
  ↓
 豊田JCTを抜けると間もなくして豊田東JCTより新東名に入ります。というか伊勢湾岸道からは新東名に行く方が直進なので、そのまま進みます。(ここまで1時間足らず)
  ↓
 豊田東JCTからはまだ真新しい新東名の新区間へ入ります。新東名は、追い越しせずに左車線だけをまったり走っている車でさえ120km/hとかで走っているようなところで、何も無い山の中を快調に飛ばしていきます。ただし浜松いなさJCT付近からは、ちょっと交通量が多くなってきます。
  ↓
 御在所SAを出発してから約1.5hの11時頃に浜松SA付近に到達。普通に運転している場合はこの辺りで休憩を入れたくなるのですが、今回はスルーします。しかし問題なのは渋滞情報。どうもこの先の静岡辺りで短いながらも事故(故障車?)による渋滞が発生している模様。浮かない気持ちで先に進みます。(´・ω・`)
  ↓
 そしてついに静岡の手前で、予告のあった渋滞に捕まってしまいます。今回のチャレンジは足を着いたら負け(自分ルール)。ただし今回は短い渋滞ということなので、止まらないように頑張ります。
 そうしたところ一番ヤバいときはローギアまで落とした上に、歩くような速度で半クラッチでのろのろ運転するハメになったのですが、何とかして無停止&無着地で渋滞を突破することに成功。引き続き無停止チャレンジに取り組みます。(´∀`)
  ↓
 静岡の渋滞を抜けて以降、そこそこ流量の多い新東名を走っていたブログ主ですが、今度はこの先の新清水IC付近で、3km程度のマジものの渋滞が渋滞が発生していることを電光掲示板で把握。しかも渋滞の長さは新清水に近づくほど長くなっていきます。(;´Д`)
 普段なら3km程度の渋滞なら仕方なく真っ直ぐ突っ込むのですが、今回は止まらないことが最優先事項。そのため今回はちょっと遠回りながら、その手前の新清水JCTより清水連絡路へ進み、清水JCTから東名高速で横浜方面へ向かうルートに変更します。


新清水IC(×マーク付近)が渋滞のため清水連絡路経由で東名高速へ
  ↓
 清水連絡路と清水JCTから先の東名高速は空いていて快速運転。特に由比付近の海沿いの道から見える富士山の光景はとても綺麗でした。写真に残せなかったのがとても残念でした。
 また、このときは御在所SAを出てから約2時間半が経過したちょうどお昼頃。近くのSAで桜エビの丼でも食べたいところですが、今回は泣く泣くスルーします。(´・ω・`)
  ↓
 その後も東名高速を順調に進んで行きますが、新東名を走り慣れた後で走る御殿場JCT以西の東名高速は、路肩の狭さや、道のでこぼこが気になります。やっぱり新東名って、140km/h走行を前提とした高規格道路なんだなぁ~と思い知らされるものがありました。
  ↓
 そして御殿場JCTで新東名と再合流して間もなくすると、当初の目的地の1つであった足柄SAに近づきます(12:30頃)。しかしこの時の燃料計の残量は残り2目盛りから1目盛りになったばかり。F-Tripに突入するまであと50kmは走れる感じです。
 今回のチャレンジではF-Trip状態になるまで無停止でなければならないので(自分ルール)、足柄SAはスルーして先に進みます。まぁ予想の範囲内ですが、さすがに丸3時間走り続けていることもあり、休みが欲しくなってきました…。
  ↓
 足柄SAを過ぎると間もなくして神奈川県に突入します。クソ長い静岡県とようやくオサラバできるとともに、走り慣れた地元のテリトリーに入ってきたということで、あと一息感が強くなってきました。(´∀`)
  ↓
 そして東名高速上りの最大の渋滞ポイントである厚木IC~海老名JCT~海老名SAが近づきます。電光掲示板では海老名JCTから圏央道方面が混んでいるとの情報が流れていましたが、本線に関しては渋滞情報なし。
 しかし厚木に近づくに連れて、3車線は全て車で埋まって40~60km/hぐらいでゆっくり流れる状態になっていました。まさに渋滞の一歩手前になってきました。(;´Д`)
  ↓
 そして本当に渋滞で停止になる手前で、海老名SA付近に到着します。ここで困った問題が発生。当初の計算では海老名SAに到着する頃には楽々F-Trip状態になっている予定だったのですが、今回は想像以上に良い燃費で走行ができたみたいで、清水周りの遠回りをしたにも関わらず、いまだにF-Tripが点灯していないのです。
 燃料計が残り1目盛りになったのが50km以上前の足柄SA付近だったので、そろそろF-Tripになってもおかしくないのですが、まだF-Trip状態になりません。

  「うわ、燃料早く減らないかな~(;´Д`)」

 そう思っているうちに、海老名SAに入る分岐点をそのまま過ぎてしまいます…

 海老名SAを過ぎてしまったら、その次は横浜町田ICで高速を降りて保土ヶ谷バイパスを走った後、信号のある一般道に入ります。それは今回の目的である「次に足を着いて停車するときはガソリンスタンド」という計画が事実上困難になったことを意味します。

 「せっかくのチャレンジもこれで\(^o^)/オワタ」

 そう思ってがっくりした直後に燃料計がF-Tripに突入して、ぴっこんぴっこん点灯し始めたのでした。おぃおぃ、あと1km早く点灯してくれればよかったのに…。(;´Д`)

 そして御在所SAを出てから3時間45分、西宮ICに入ってから6時間の13:20頃に横浜町田ICを降ります。


横浜町田ICを降りたところのストリートビュー(保土ヶ谷バイパスの横浜市内方面は左)

 ブログ主のバイクはETC搭載のため、横浜町田ICの料金所は無停止で通過。続けて東名高速直結で実質的に高速道路のような保土ヶ谷バイパスに入り、ここも無停止で横浜市内方面に進んで行きます。


横浜新道の料金所付近のストリートビュー

 その後、新保土ヶ谷ICからこれまた自動車専用道の横浜新道に入り、やはり無停止で通過していきます。


三ツ沢上町付近のストリートビュー

 しかし保土ヶ谷で横浜新道を降りて国道1号線に入り、一番近いガソリンスタンドが見つかる前に三ツ沢上町付近の信号で赤信号に捕まってしまいジ・エンド。
 このときの時間は、御在所SAを出てからちょうど4時間の13:35頃。距離にして348km(google map調べ)をノンストップで走って、今回のチャレンジは不完全燃焼の状態で終了したのでありました。\(^o^)/

 4時間ぶりに地に足を付けたブログ主は、「ふー」と息をついてイナバウアーをキメ(反り返るように大きく背伸び)、その後も黙々と自宅に一番近いガソリンスタンドまで走って行きます。

 今回は残念ながら完全無停止とはならなかったものの、「前回給油時から一度もエンジンを切ることなく&一度もバイクから降りることなく、次の給油場所まで移動する」という、(誰得な)個人記録だけは達成できたのでありました。

 その後自宅に着いたブログ主は荷物を降ろした後、御在所SAで買った赤福と冷たいお茶でようやく一息つけたのでありました。

4. 走ってみた感想・補足

 ・走っている間はそうでもなかったのですが、家に着いてからは腕や手が軽く痛み・しびれが出てきました。体にダメージが残る走り方のため、翌日もツーリングが控えているような場合は、こんなアホなことはしない方が良いでしょう。

 ・当初は「何もせずひたすら3~4時間を走り続けるのは苦痛なのかなぁ」と思っていたのですが、実際に走ってみるとそうでもありませんでした。
 これは「止まらないで海老名まで進む」という目標(目的)があったので、それに向かって進んで行くことの楽しさや緊張感があったのがよかったのだと思います。

 ・バイクに乗っていて「燃料が早く減って欲しい」などと思ったのは、これが最初で最後だと思います(笑)。

 ・ブログ主は、元々「夜明け前に家を出て深夜に帰宅」するような日帰りロングツーリングをしている人間であることに加えて、ゲルザブとスロットルアシストという長時間・長距離運転を補助する器具を使った上で今回のチャレンジに取り組んでいます。よいこのみんなはマネをしないで、適時休憩を入れる安全運転を行ってください!

 ちなみにゲルザブとスロットルアシストはブログ主のお勧めのツールなので、ロングツーリング中に手やケツが痛くなる方は、是非試されてみることをお勧めします。なお「ゲルザブ」はケツが痛くならないバイク用座布団で(詳細はこちら)、「スロットルアシスト」は軽く手のひらを載せるだけでアクセルを開けられ続けるツールです(詳細はこちら)。
 特にスロットルアシストは値段の割に効果絶大ですので、お持ちでない方にはマジでお勧めです。

EFFEX(エフェックス) ゲルザブ R バイクシート 巻きつけタイプ GEL-ZAB EHZ3030R オートバイ 二輪用クリエーター情報なしEFFEX(エフェックス)

ラフ&ロード スロットルアシスト ブラック フリー TR001クリエーター情報なしラフアンドロード(ROUGH&ROAD)

5. どうでもいい比較

 今回ブログ主がノンストップで駆け抜けた距離は、前述の通り約348km (google map調べ)。
 これを新幹線のノンストップ運転距離と比較してみると、こんな状況になります。

(1) VS 東海道新幹線(のぞみ号)


東海道新幹線の最長ノンストップ区間(名古屋⇔新横浜間)の地図 (google mapのデータ)

 2016年現在、東海道・山陽・九州新幹線で一番長い無停車区間は、名古屋⇔新横浜間の337.2kmです。
 勝ちました。\(^O^)/

(2) VS 東北新幹線(はやぶさ・こまち号)


東北道新幹線の最長ノンストップ区間(大宮⇔仙台間)の地図 (google mapのデータ)

 2016年現在、東北・北海道・山形・秋田新幹線で一番長い無停車区間は、大宮⇔仙台間の321.5kmです。
 勝ちました。\(^O^)/

(3) VS 上越新幹線(とき号)


上越新幹線最長ノンストップ区間(大宮⇔新潟間)の地図 (google mapのデータ)

 2016年現在、上越・北陸新幹線で一番長い無停車区間は、大宮⇔新潟間の303.6kmです。
 勝ちました。\(^O^)/

 勝った・負けたとかいう問題じゃないことは百も承知ですが、それでも速達タイプの新幹線でも1時間40分ぐらいかかるような区間より長い距離を、バイクで無停止で走ったということは、「我ながらアホやな~」と思わずにはいられませんでした。


 ・2016年ゴールデンウィークのバイク旅行・インデックスページに戻る

Newニンテンドー3DS LL スーパーファミコンエディションを購入してみる

$
0
0
【記事作成日:2016/8/7】

 このエントリでは、New Nintendo 3DS LLのデザイン違いバージョンであるスーパーファミコンエディションについて記載しています。

Newニンテンドー3DS LL スーパーファミコン エディションクリエーター情報なし任天堂

1. 3DS LL SFCエディションを予約してみる

 2016/4/12のことでした。とあるNew 3DS LLの色(柄)違いバージョンが任天堂から発表され、そのことが各種ネットニュースや2chのまとめサイトでもいろいろと取り上げられました。
 その柄とは“スーファミ(SFC)仕様”で、単に3DS本体の外見をスーファミっぽく塗装したものになっているものです。

  Newニンテンドー3DS LL スーパーファミコン エディション (任天堂公式サイト)
  https://www.nintendo.co.jp/3ds/hardware/pack/sfc/



Newニンテンドー3DS LL スーパーファミコン エディションの本体画像(公式サイトよりトリミングして転載)

 それを見たブログ主は思いました。

  「うっ、これは( ゚Д゚)ホスィ」

と。

 しかしブログ主はNew 3DS LLはすでに発売日に入手しており(このときの購入記はこちら)、現在も愛用中。それに加えて今年の2月には、「いかにもおもちゃっぽいスケルトンボディが好きだから」というただそれだけの理由で2DSを買い増ししたばかりでもあります(2DSの購入記はこちら)。
 
 正直なところ3DSシリーズの本体には事足りているのですが、今回のSFCバージョンは「1回ぽっきりの受注生産(特注品)」で、「申込期限も半月だけ(2016/4/27 11:59まで)」という限定販売品になっています。これを逃すと入手が困難になるのは目に見えています。

 「クソっ、またもやおっさん世代を狙い打ちしたかのようなデザインを持ってくるなんて、卑怯だぞ任天堂! ヽ(`Д´)ノ 」

 などと任天堂の策略にまんまとひっかかった引け目を感じつつも、結局その日のうちに注文ボタンをポチっていたのでありました。

 :
 :

 それから時が流れて7月11日のこと。任天堂から「ご注文いただきましたNewニンテンドー3DS LLの発送予定日のお知らせ」というメールが来ていました。これによると商品の発送予定日は2016年8月1日とのこと。

 :
 :

 そして7月30日のこと。またもや任天堂から連絡があり、「8月1日に発送する手続きが完了した」とのことでした。ちなみに「発送手続き完了」とは、正確には「任天堂の倉庫から運輸会社に引き渡す日程が8月1日になった」というだけで、自宅に宅配されるまではそこから1~4日かかるとのこと。
 てっきり8月1日に自宅に着くものだと早とちりしていたブログ主は、ちょっと肩すかしを食らった感じになります。「8月1日に任天堂から発送を開始します」とでも書いてもらえりゃ、まだ判りやすいのですが…

 そして8月2日の夕方に会社から帰宅すると、自宅にブツが届いていたのでありました。

2. 開封の儀

 それでは早速届いた新3DSを開封してみます。\(^O^)/


01 外箱と中身

 左は宛名シールを汚く剥いだダンボール、右はプチプチに包まれた3DSの化粧箱です。
 化粧箱の上には任天堂マークに“◇お手数ですが保証書の「お買上げ店」欄に貼付願います。”という説明文と「2016.8.1」と印刷されたシールが同梱されています。
 これとは別に納品書が入っています。今回は本体21,600円(値引き無し!)+送料514円=22,114円の出費となりました。(;´Д`)


02 化粧箱(上から)

 スーファミの化粧箱を模したデザインになっていて、なかなかエエ感じです。


03 化粧箱(裏)

 「使用できるソフト」や「3D映像に関するご注意」など、New 3DSシリーズ共通の記載があります。


04 化粧箱(横)

 ここもスーファミの化粧箱を模したデザインになっていて、芸が細かいです。


05 化粧箱の中身をオープン

 左から3DS本体、中が説明書セット、右が空き箱です。


06 説明書セットの中身をオープン

 お約束の取説や保証書に加えて、スーパーファミコンエディションのみに同梱されているブツがあります。それは次の2枚の紙です。
  ・「SUPER FAMICONのテーマ ダウンロードチケット」
  ・「特別限定仕様品 修理サービスに関するお願い」


07 テーマのダウンロードチケット(使用済み)

 前者の方は実際にこのチケットを使ってダウンロードしてみたのですが、メニュー画面でスーファミ風味のテーマが使えるようになります(画面は後述、個人的にはあまり興味なし)。


08 特別限定仕様品 修理サービスに関するお願い

 後者の方は、「これは特別限定生産品なので、特別仕様の修理部品がなくなったら通常色の部品で修理することになるんでヨロピク」(意訳)という記載がされています。


09 3DS本体(上画面・折りたたみ状態)

 これが3DS本体の上画面の裏側。スーファミ本体の下半分を模しています。電源ランプが赤く点灯していますが、これは塗装なので3DS本体の電源OFF/ONに関係なく常時点灯状態です。


10 3DS本体(下画面・折りたたみ状態)

 続いて3DS本体の下画面の裏側。スーファミのカセット挿入スロットを模した部分に機種名等が記載されています(MOD. RED-001 MADE IN CHINAとの記載あり)。
 ちなみにmicro SDカード等を交換するために外す必要のあるネジは、今まで使ってきた青の本体はネジも青色だったのですが、この本体は普通の銀色のネジが使われています。


11 背面部分

 こちらは特に変哲もありません。


12 通常オープン状態

 こちらが利用者が手にしたときに目にする普段のオープン状態。A,B,X,Yボタンがスーファミ風味のカラフルなボタンになっています。


13 本体を180度開いた状態の裏側

 外見はスーファミです。普段使っていると本体を180度開くことも、それを裏側から眺めることもないので、あまり目にすることのない光景です。


14 裏側のカバーを外して microSDカードを取り外したところ

 標準添付のmicroSDHCカードは、メーカーは東芝(台湾製)で4GB(Class4)の製品です。C04Gの型番が記載されています。なお裏カバーの開け方については、こちらのエントリを参照ください。

 ブログ主は今までNew 3DSのSDカードは東芝 EXCERIA Type HD (UHS-I対応)の32GBものを使っていたのですが、使っている容量が3GB足らずなのと、高速SDカードを使っても3DS本体で使う分には性能を持て余すということが判ったこともあり、今回を機に下記の16GBの安いやつに置き換えちゃいました(680円で購入)。
 3DSのSDカードの性能比較については、こちらのエントリを参照ください。

【Amazon.co.jp限定】Transcend microSDHCカード 16GB Class10 UHS-I対応 400× (無期限保証) Newニンテンドー3DS 動作確認済 TS16GUSDU1PE (FFP)クリエーター情報なしトランセンド・ジャパン

 その後、新旧3DSを起動して本体の引越処理を行います。しかしDSi wareの移行で「今使ってるSDカードを新しい本体に挿せ」という指示があって、1度閉めた蓋をもう1度開けるハメに。(´・ω・`)
 最終的には、旧SDカードの中身をPCを使って新SDカードにコピーした上で使っています。


15 別購入した本体カバーと液晶保護フィルム

 また今回、本体の到着に合わせて本体カバーと液晶保護フィルムを併せて調達。このうち液晶保護フィルムについては、本体開封後すぐに(埃がつく前に)貼り付けてしまいました。

【New 3DS LL対応】ブルーライトカットフィルム for NEW ニンテンドー3DS LLクリエーター情報なしホリ


16 今回調達した3DS用クリアケース(無色透明)

 本体の保護ケースは、普段ブログ主はゴムみたいな感触のシリコンラバーケースを購入することが多いのですが、今回は3DSを持って外出した場合などで他人にしれっと見せつける必要があるため、透明のケースを用意しなければなりません(使命感)。

CYBER ・ プロテクトカバー (New 3DS LL用) クリアクリエーター情報なしサイバーガジェット


17 クリアケースを装着したところ

 それで今回はこのクリアケースに手を出してみたのですが、本当に透明でなかなかエエ感じです。カチっとしっかりハマった装着感もなかなかエエ感じで、使っている間にずれたり外れてしまうラバーケースよりも使い勝手が良い感じでした。
 ただしAmazonのレビューを見ると、使っているうちに指紋や擦り傷がついてしまうとのことですが、これは致し方ないかなぁ~といったところでしょうか。

3. 実際に手にした感想・使用感等について

 この3DSを脊髄反射的に購入してしまったブログ主ですが、手にとって最初に感じたことは正直なところ

  ・なんか違うんだよなぁ~
  ・俺が求めているのはこれじゃないんだ

 …という今市感というか醒めた感覚でした。

 本体そのものは普通のNew 3DS LLなので何の不満も無いのですが、大きいお友達のウケを狙ったデザインの製品としては、少なくともブログ主のような小型電子機器大好き変態おぢさんを(;´Д`)ハァハァと興奮させるようなものではありませんでした。


4色の2DS本体

 これに比べると日本版2DSのスケルトンボディって、(大きいお友達ウケする意味で)本当にええデザインだったんだなぁ…と思います(40代男性の感想)。

 ただしSFC版3DSの本体は、実際に遊ぶ分には今まで使ってきた濃紺の3DSよりもイイ感じです。


18 濃紺の3DS(左)とSFC版3DS(右)の比較

 何がイイ感じなんかというと、それは“ボタンの視認性”。
 左の濃紺の3DSのボタンを見て欲しいのですが、この機種は本体の背景色とボタンの背景色がほぼ同じ色のため判りづらく、特に文字の刻印のないSATRTとSELECTの小さなボタンは、ボタンが背景に溶け込んでしまって本当に判りづらい状況です(特に薄暗いところで操作すると顕著)。
 それがA,B,X,Yボタンはスーファミ風味のカラフルボタンに代わり、背景が銀色(ねずみ色?)になったおかげでSATRTとSELECTボタンも判りやすくなっています。まぁ、これはSFC版が良いというよりも、元のアクセシビリティがちょっと酷すぎた…言った方が正確かもしれませんが。

 今回手に入れたSFC版のNew 3DS LLですが、これからも他のゲームも遊べる花札マシンとして使い倒していきたいと思います。(にっこり)

国道471号線で楢峠を越えてみる・その1 (前編)

$
0
0
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/1】

 ブログ主はいわゆる酷道マニアの端くれであります(ただし酷道マニアといっても、ガレた道を走るようなガチ勢ではなくて、オンロードバイクで通行可能な道しか走らないライトな層ですが…)。
 そんな酷道マニアなどやっておりますと、「どこの国道が最も通行の難易度が高い(厳しい)のか?」という話題や討論を耳にすることがあるのですが、そうしたときに“日本三大酷道”と呼ばれる国道418号/425号/439号線に勝るとも劣らない高難易度の酷道として、必ずと言ってよいほど取り上げられる路線があります。

 その1つが国道471号線の楢峠(ならとうげ)越えのルートです。

 ブログ主は先日念願であった楢峠を走ってきましたので\(^O^)/、今回のエントリではそのときの走行記等を記載していきたいと思います。

1. はじめに (国道471号線の楢峠について)


国道471号線の広域地図(主に単独区間)・・・google mapのデータはこちら

 国道471号線は、横浜市民のブログ主の目線で言うと、松本から安房峠(上高地付近)を越えてすぐの平湯温泉付近を起点とし、スーパーカミオカンデのある旧神岡町、飛騨古川・旧河合村を通り、険しい岐阜・富山県境を越えて旧八尾町/利賀村を経由し、能登半島の左付け根に当たる羽咋市(はくいし)に至るルートになります。
※ 正確には羽咋市側が起点のようですが。


楢峠の前後の区間の地図(google mapのデータ)

 その中でも富山県側の旧利賀村・八尾町方面と岐阜県側の旧川合村との間を結ぶ県境越え区間、特に県境より少々岐阜県側に存在する国道471号線の楢峠は、酷道マニアの間でも別格視される屈指の難所として知られています。

080504 Mt Fudo Mt Minamisawa view from Daikanbou Japan01s
楢峠から50km東の立山連峰の不動岳と南沢岳(Wikipediaより転載)

 富山県と岐阜県の境の山というと、黒部ダムがある北アルプスの立山連峰を思い浮かべる方も多いかと思いますが、楢峠は立山連峰からは外れているので、さすがに上の写真のような超絶山岳地帯ではありません。
 しかしそれでも楢峠は冬はメートル級の雪が降り積もり、例年12月頃から5月頃まで冬期閉鎖されるような豪雪地帯であります。

Mount Kongōdō
船山から望む金剛堂山 (Wikipediaの金剛堂山の項より)

 実際に楢峠に近いのが上の写真の金剛堂山ですが、この山の2~3km東側(上の写真で右側)に国道471号線が通っています。
 この写真を見ただけで、このルートがどんなところなのか薄々想像してもらえるかと思いますが、実際にこの楢峠ルートの道路環境は

 ・普通車1台がようやく通過できるぐらいの狭さ(離合不可)
 ・舗装の荒れた路面

というよくある酷道環境に加えて、

 ・周囲は圧倒的な絶望感を感じさせる人影皆無の広大な原野
 ・ガードレールのない狭い崖道(いわゆる“落ちたら死ぬ区間”)が存在
 ・しかし交通量は皆無ではなく、渓流釣りの車と、かち合わせる可能性がある
 ・夏場は虻が大発生して人間を襲ってくることもある

というオプションまでくっついてきます。そのため酷道マニアの間では、かつてブログ主が震え上がった国道157号線の温見峠越えルートよりも、楢峠の方が遥かにハードという評価になっています。(温見峠の走行記についてはこちらを参照)

 そしてこの楢峠にはもう1つ難点があります。それは通れる日がとても少ないということ。楢峠は元々冬季閉鎖期間が半年もある上に、災害の影響を受けやすい道路環境のため、工事による通行止めが多発している区間でもあります。

そのため、
 ・1年目=冬季閉鎖明けの梅雨の大雨で道路が崩れて、早くもその年の残りはアウト
 ・2年目=復旧工事が1年では終わらず、その年は一度も通れることなくアウト
 ・3年目=秋にようやく復旧工事が終わるも、まもなくして冬季閉鎖
などといったケースが発生しても全然おかしくないところでもあります。

 このため酷道マニアからは、楢峠のことは「開かずの国道」などとも呼ばれているのであります。

2. 楢峠行きを計画してみる (どうでもいい話)

 ブログ主が楢峠行きをマジで検討し始めたのは、去年(2015年)の夏頃からでした。ここ近年は通れることが多い楢峠も、前述の通り、通行止めがいつ発生してもおかしくないところなので、「行ける機会があるときに行っておきたい」との思いが強くありました。
 それでブログ主は昨年9月のシルバーウィーク(5連休)の後半に楢峠に行く気満々だったのですが、当初前半2日で終わる予定だったお仕事の日程が長くなることが直前になって決まってしまい、結局5連休中4日間は無機質なデータセンターに引きこもり、残り1日も自宅待機という最悪の状態となってしまいました。(;´Д`)

 シルバーウィークが潰れることが確定したブログ主は
 「クソっ、こんなことなら雨でも降ってしまえ! ヽ(`Д´)ノ 」
 ※ ただし自分の通勤時間帯は除く

 などと負け惜しみ的な雨乞いをしたものの、結局2015年のシルバーウィークは最終日を除いて全国的な行楽日和に恵まれてしまっていたのでした。
 絶好のアタックチャンスを逃したブログ主はその後も訪問機会を伺っていたのですが、仕事があったり・雨が降ったり・工事で通れなかったりしているうちに冬季閉鎖の時期になってしまってジ・エンド。大きな災害が起きないことを祈りつつ、来シーズンまで待つことになったのでした。

 :
 :

 そして年が明けて2016年の夏。昨年に引き続いて、今年も1週間の夏休みがもらえることになったブログ主は

 「大事な 大事なー アタック・チャン~ス! 」

 などと口走りつつ、このタイミングで楢峠に行ってみようと再計画していたのでありました。なおブログ主の今年の夏休みは8月31日から9月6日まで。夏休みとしては遅めの日程ですが、バイクでツーリングするには炎天下の8月上~中旬よりもまだマシな時期になります。

 「今回はどこに泊まるべかな~。露天風呂が素晴らしいと評判の利賀の天竺温泉の郷にでもすんべかな~」(にっこり)

 そう思って宿を決めるべくブラウザを立ち上げたブログ主でしたが、とあるものを目の当たりにして、白目を剥いて「ヒィィィ」と叫び声を上げてしまいました。


台風の予想進路図を見たブログ主(※イメージです)

 ブログ主が叫び声を上げた理由 … それは天気予報の恐ろしい台風進路図を目にしたからでした。
 それによると南の海上を西の方に進んでいた台風10号が、伊勢湾台風並の強大な台風にパワーアップした上で、東の方にUターンしてくるではありませんか。しかもそれが8月30日に関東付近に上陸して、日本海側に抜けるような進路予想図となっています。


2016/8/26 15時時点の台風10号予想進路図(Yahooより)

 前述の通り楢峠は災害で崩れやすい道路。こんな台風の直撃を喰らおうものなら、次に通れるのは何年先になるのか判りません。
 無論、
 「関東直撃はいいの。でも楢峠だけはやめて!(´;ω;`)」
 「せめて日本上陸はブログ主が行って帰ってくる9月2日以降にして!(´;ω;`) 」
 などと台風さんに訴えたところで、聞いてくれる訳ではありません。

 そのためブログ主は台風が来る前に楢峠を走るべく、訪問日程を8月27日(土)に繰り上げることにしました。それを決めたのは前日の夕方頃。しかし夏休みの日程は変えられない上、翌8月28日(日)はたまたま仕事のある日となっています。
 そのため今回は、8月27日の1日だけで横浜から楢峠を通って富山まで行って戻ってくるという、とんでもない強行日程の日帰りツーリングを決行するのでありました。

 ~その2へ続く(予定)~

国道471号線で楢峠を越えてみる・その2 (横浜→飛騨市→旧河合村)

$
0
0
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/5】

 このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記として、ブログ主の居住地である横浜から、楢峠越えルートの岐阜県側の入口である、岐阜県飛騨市(旧河合村)までの区間を記載しています。前編については、その1のエントリを参照ください。

1. 横浜→高山市内まで


横浜市(新保土ヶ谷IC)→岐阜県飛騨市(旧河合村)までの地図 (google mapのデータ)

 8月26日(金)の夕方に急遽長距離日帰りツーリングを決行することを決めたブログ主は、会社から帰宅直後よりバタバタとツーリングの準備を行って23時頃に就寝。夜中の2時過ぎに目覚まし時計を鳴らすものの、すぐには起ききれずに3時頃にのそのそと起床し、最終準備をして自宅を出発します。
 自宅を出たブログ主は横浜新道→保土ヶ谷バイパス経由で東名の横浜町田ICに4時前にIN。海老名JCTから圏央道に入り、八王子JCTから中央道に入りますが、相模原の山奥からパラパラと雨に見舞われます。(;´Д`)


01-談合坂SAにて

 談合坂SAには5時前に到着。外はまだ暗いです。ここでは合羽を着込む小休憩だけで間もなく出発します。


02-八ヶ岳PAにて

 談合坂SAから1時間ほど走って、八ヶ岳PAには5:45頃に到着。夜が明けかけてきました。ここもトイレ休憩だけで間もなく出発します。


03-松本市内のガソリンスタンドにて

 中央高速では諏訪付近から霧雨になり、岡谷JCTから長野道で松本に向かっていると(本降りの雨とまでは言わないまでも)粒の大きな霧雨となって、ヘルメットのシールドにたくさん水玉が付く状態でした。
 まもなくして松本ICを降りて国道158号線に入り、上高地方面に向かって最初のガソリンスタンドに6:40頃到着。ここで1回目の給油を行います(ここまで約240km)。
 そしてこのガソリンスタンドを出発する直前から本格的な雨が降り出してしまい、防水対策をしっかり行って6:55頃に再出発します。(;´Д`)

 国道158号線は上高地に向かう観光客やバスで混雑することが多いところですが、早朝の時間帯ということもあり、スイスイ進みます。ただし雨が止む気配は全くありません。

 「と…峠を越えると天気が変わることなんて、よくあることだから (震え声)」

 などと天候回復を祈りつつ、安房トンネルを抜けて岐阜県側に入るものの、天気の状況は一向に変わりません。しかもまだ8月なのに、道中の気温計は15℃とかを表示していました。
 結局肌寒さで体の方を震わせながら、きっちり2時間(約100km)雨に打たれて、飛騨高山の市街地に到着します。(ここまで約5時間半、340km走行)

2. 高山市内→旧河合村(楢峠ルート入口)まで


04-アピタ飛騨高山店にて (アピタ飛騨高山店 公式サイト)

 朝9時前に高山市内に到達したブログ主は、ここで朝食&長めの休憩を取ることにします(8:55頃着)。しかしこんな時間から開いている飯屋はなかなか見つからず、結局ショッピングセンターに隣接したマクドナルドで朝食を取ることにします。

 「こんなところに来てまでマックかよ。しかもこの内容に700円は出せんな~」

 などと身勝手な文句を言いつつも株主優待券でタダ食いし、温かいコーヒーで体を温めてまったりします。結局マックでは1時間近く休憩して、ちょうど10時頃に再出発します。 
 ここからは旧河合村(現飛騨市)に向かって国道41号線を北上していきます。雨は高山のマック到着前時点でほぼ止んでおり、再出発したときには道路は乾きかけている状態でした。


05-飛騨古川・鷹狩橋手前

 この先で国道41号線から県道75号と国道471&472号が分岐します。


06-飛騨古川・野口交差点手前

 ここで国道41号とお別れし、左のルートに入っていきます。(10:15頃)


07-仰々しい警告看板

 ただしここの警告内容は国道360号の旧宮川村から先のエリアに関するもので、この先の楢峠等に関する記載はありませんでした。


08-高山本線の鉄橋の下を通ります

 ブログ主は乗り鉄ですが、残念ながらまだ高山本線は乗ったことがありません。いつの日か名古屋⇔富山間の特急ワイドビューひだ号にかぶりつき乗車をしたいと思っています。


09-宮川沿いに進んでいきます

 宮川は、富山県を代表する河川である神通川の岐阜県側での呼び名です。穏やかな流れですが、暴れたら怖そうな雰囲気がぷんぷん伝わってきます。


10-双子のおにぎり

 先程の国道41号との分岐点からは、国道471号と472号の重複区間となります。この重複区間は楢峠を越えた富山市(旧八尾町)の栃折まで続きます。このためこれから出てくるおにぎり(国道標識)は、基本的に471号と472号の2個セット(串刺し団子状態)となっています。 


11-国道360号との分岐点

 直進側が国道360号の旧宮川村・猪谷・富山市内方面、左が国道471号等の旧河合村・白川郷(天生峠)方面となります。当然左折します。


12-橋を渡っていきます

 この橋を渡ってすぐ左側が、旧河合村の中心駅である角川駅です。(角川は“かどかわ”ではなく、“つのがわ”と読みます)


13-高山本線の踏切を渡ります

 角川駅のある高山本線の飛騨古川⇔猪谷間は、人の少ない県境越えの閑散路線となるため、2~3時間に1本ぐらいしか列車は来ません。角川駅から高山方面へ行く列車は、11:57の次が15:45となっています(2016年9月時点)。


14-旧河合村の市街地に入ってきました

 この辺りは片側1車線の普通の道路環境です。
 なお、先程の橋からこの先の楢峠方面の分岐点までの区間(2km少々)は、国道360号・471号・472号の三重複区間となっています。


15-右折先通行止め

 楢峠方面は進行方向の右にあります。それが通行止めになっているのかと思って一瞬焦ったのですが…


16-全然違う道でした

 工事中なのは市道だったので一安心です。


17-国道360号を白川郷・天生峠方面に進みます

 このまま真っ直ぐ進むと、天生峠(あもう峠)を越えて合掌作りで有名な白川郷に向かいます。しかしこの天生峠も冬季閉鎖がある上に、しょっちゅう災害で通行止めになっている区間であります。ブログ主が2年前に白川郷経由で温見峠まで走りに行ったときも通行止めになっていて(体験記)、通りたくても通れなかった区間になります。

 ブログ主は、台風が来なければ1日目は楢峠を越えて利賀で一泊。2日目は五箇山→白川郷と回ってこの天生峠を越えて帰宅するプランを考えていたのですが、今回はお預けとなってしまいました。天生峠は酷道マニアであれば一度は走っておきたい峠の1つなので、残念です。(´・ω・`)


18-国道417号の分岐点の案内板が見えてきました

 先程の橋から2kmちょっと、ものの数分で到着です。しかしこの案内板、なんかおかしいです。


19-やったー、行き先抹消されてるよ! \(^o^)/

 本来なら国道417号線の先には富山や八尾や利賀などといった地名が書かれていてしかるべきところですが、わざわざ上に板を被せてまで行き先を隠している状況です。通れることが少ない区間とはいえ、行き先まで消されているとは尋常ではありません。 


20-本当の分岐点までやってきました

 そしてすぐ先の本当の分岐点のところまでやってきました。(10:35頃)
 ここの案内板に至っては、国道417号線(右側)方面の存在すら消されている有様です。\(^o^)/
 なおこの案内板の本来の記載内容ですが、こちらのホームページによると、以前は「48km 八尾 →」と書かれたあった模様です。

 ここからが本格的な楢峠越えルートの開始となります。

 ~その3へ続く


ツーリングマップル R 中部 北陸 2016 (ツーリング 地図 | マップル)クリエーター情報なし昭文社

国道471号線で楢峠を越えてみる・その3 (旧河合村→楢峠まで)

$
0
0
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/6】

 このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記として、楢峠越えルートの岐阜県側の入口である岐阜県飛騨市(旧河合村)から、楢峠(県道34号線交点)までの区間を記載しています。
 ・前編についてはその1
 ・横浜→高山→旧河合村までの走行記についてはその2
のエントリ参照ください。

1. 旧河合村→楢峠まで


分岐点手前の案内板(国道471号方面の行き先抹消中)

 ブログ主は横浜から7時間かけて、旧河合村の国道360号と471号の分岐点までやってきました。(10:36頃)


旧河合村→楢峠(県道34号線分岐点)までの地図 (google mapのデータ)

 ここからが本格的な楢峠越えルートとなります。先程飯を食ったばかりですが、これから深い山の中に入っていくため、念のため自宅から持ってきた緊急時の水と食料が手元にあることと、電話やメールの着信がないことを確認し、意を決して楢峠の方へ進んで行きます。


21-分岐点の三択道路

 先程の分岐点から右を向いたところがこの写真です。初見殺しの三択道路になっていますが、よく見ると右側の道におにぎりがあるので、そちらの方に進んで行きます。


22-楢峠最初のおにぎりと通行不能看板

 これがそのおにぎり。昔は「河合村 角川」と書かれてあったのが、「飛騨市 河合町 角川」と修正されています。その先にでかでかと通行不能と書かれてあるのは長さ6mを越える大型車の話なので、バイク海苔のブログ主はそのまま進んで行きます。


23-この先狭小

 言われずとも、この先がどういう道路環境なのかは薄々想像しております。


24-再び現れた二択の分岐点

 こちらの方は「国道471号は左」を示す案内板が出ているので、すぐに判りました。
 個人的には奥の薄茶色っぽい橋が気になりました。てっきり高山本線の鉄道橋なのかと思っていたのですが、高山本線はこの付近は走っていないことに後で気付きました。


25-熊出没注意

 「クマに出会ったら、慌てず、走らず、ゆっくり後退して下さい。」と記載されています。実用的ですね!


26-渓流釣りの注意事項

 9月10日から渓流釣り禁漁になっています。渓流釣りの車と出くわす可能性が減るため、楢峠に走りに来るのであれば9月10日以降の方がよいかもしれません。


27-山の中へと進んでいきます

 寂しい山の中へ進んでいきます。


28-国道471号線の標識

 この標識には「富山 60km、南砺 68km」と記載されています。この辺りの道は狭いながらも路面は“まだ”良好です。


29-左手が川になっています

 路面も中央に草が生えて、アスファルトも剥がれ気味です。川の方もガードレールの無い路肩という酷道らしい道になってきました。


30-今度は右手が川になりました

 森の中に入っていく感があります。


31-九十九折りの難所を越えていきます

 道幅が狭く、折り返しレベルの急カーブのため、長さ6m以上の大型車は通れなくなっています。


32-砂が浮いている路面

 バイク海苔にとっては厄介な浮き砂です。


33-うっすら苔が生えている路面

 苔の生えた路面は非常に滑りやすく、バイク海苔にとっては浮き砂よりも遙かに厄介です。気をつけていてもタイヤが「ずるっ」と滑る可能性があるため、低速でバイクを傾けずに慎重に通過していきます。
 苔の生えた路面は楢峠より岐阜県側を中心に存在していましたが、上の写真よりも苔が濃い(より滑りやすい)個所も至るところにあるため、相当に神経をすり減らします。


34-わー、自然いっぱいの道路だー(棒読み)

 この辺りの道路中央部は、雑草がしっかり根付いてしまっています。
 これでも一応国道です。しかも471号・472号の重複区間です。


35-小さな橋を渡っていきます


36-落石注意

 楢峠の道は、手のひらを越すような大きなサイズの石はあまり転がってはいないものの(皆無ではない)、ピンポン球程度の小石は普通に転がっている状態でした。角の尖った石を踏んでパンクなどしたら大変なので、極力石を避けて慎重に進んで行きます。


37-山の方は霧がかかってきました

 あの山の向こうまで進んで行きます。気が遠くなります。


38-寂しい山の中を突き進んでいきます

 この辺りの路面はまだマシな方でした。


39-霧が濃くなってきています

 天気は回復傾向なのかと思いきや、雲行きが怪しくなってきました…


40-双子のおにぎり(旧河合村二ツ屋地区)

 楢峠のおにぎりは、豪雪の重さで上の471号のおにぎりがひしゃげてしまっていることが多いです。


41-谷を挟んで反対側の道

 写真でいうと右側が進行方向ですが、谷沿いにぐるっと回って向かいの道の方へ進んで行きます。


42-後続車を先に行かせます

 ブログ主はのろのろ安全運転な上に、頻繁に止まっては写真を撮って先に進むようなことをしていたので後続車に追いつかれてしまいました。そのためちょっと広めの場所で後続車を先に行かせます。しかし自分以外にも楢峠を通行するよな人がいることが判って、なんとなく安心します。


43-霧がどんどん濃くなってきます

 内心、「これはマズイことになってきたなぁ…」と不安になってきます。
 この辺りの道は怖さは感じないのですが、もし谷に落ちたらとんでもない“しれっと恐ろしい”道なので、道路中央より右側を慎重に走っていきます。


楢峠より岐阜県(旧河合村)側の周辺道路地図

 ここから先、楢峠の頂点付近までは写真を撮っていないので地図+コメントで代用します。
 普段、林家ペー・パー子夫妻並に何でも写真を撮りたがるブログ主が写真を撮らない理由 … それは、写真なんぞ撮っていられない状況下に置かれているからに他なりません。ブログ主が訪問したときの楢峠の頂点に近い岐阜県側の道路は、

 ・力のある大型バイク(XJ6 Diversion)に乗っているにも関わらず、2速ギアではパワーが足りずにローギアに落とさざるを得ないような区間もある急坂。

 ・相変わらず狭い1車線かつガードレールなど無い危なっかしい道路。

 ・苔が生えて滑りやすい路面が、雨によってさらに滑りやすい状況。

 ・霧で見通しが相当悪くなってきた。

 という状況でした。

 ブログ主は普段バイクで風景写真を撮る場合は、エンジンをかけたまま路肩に寄せて停車し、バイクに跨がったまま首にかけたカメラでパシャリとして即再出発するのですが、ここの区間は急坂のためバイクに跨がったまま停止することは困難でした。
 やろうと思えばギアを入れたままエンジンを停止してバイクを止めることもできなくはないのですが、そこまでして写真を撮る気力はなく、そのまま先に進んでしまいました。


44-河合村の看板

 急坂が一段落したところで、河合村に関する案内板が出ていました。残念ながら濃霧で峠からの眺望は全くありませんでした。
 9月の足音を近づいているとはいえ、下界ではまだまだクソ暑い8月。しかしこの日の楢峠(標高1220m)は肌寒く、周りのススキも相まって、ここだけはまるで秋の世界でした。


45-この付近から下りに入っていきます

 上の写真のすぐ近くです。国道360号との分岐点から出発して約30分で楢峠の頂点に到着したことになります。途中頻繁に写真を撮りながらでも30分なので、普通に運転していれば20分足らずで来れたかもしれません。


46-県道34号利賀河合線の岐阜県側入口(閉鎖中)

 間もなくして県道34号との交点に到達します(11:08頃着)。
 上の標識には「↑南砺 60km、52km 富山↓」の記載があります。直進すると県道34号に入りますが、通行止めの看板とパイプ製のゲートで閉鎖されていました。


県道34号 利賀河合線の地図 (google mapのデータ)

 この富山・岐阜県道34号利賀河合線は、このまままっすぐ行くと利賀川ダムを経由して旧利賀村に至るルートで、砺波市方面へ抜ける場合は国道471号よりも短距離で抜けられるルートです。
 しかしこの県道34号線は、ここから先の富山・岐阜県境付近で路肩崩壊・落石の危険があるため長らく通行止めになったままで、今後の復旧予定もない状態となっています。
 そう言われると走ってみたくなるのが酷道マニアの性ですが、いつの日か走れる日はくるのでしょうか…

 その後もブログ主は旧八尾町方面に向かって、上り区間に負けない恐ろしい道路環境が待ち受ける国道471号を進んで行きます。

 ~その4へ続く(予定)~


ツーリングマップル R 中部 北陸 2016 (ツーリング 地図 | マップル)クリエーター情報なし昭文社

国道471号線で楢峠を越えてみる・その4 (楢峠→旧八尾町まで)

$
0
0
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/10】

 このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記の続きとして、楢峠から富山市(旧八尾町)の区間を記載しています。
 ・前編についてはその1
 ・横浜→高山→旧河合村までの走行記についてはその2
 ・旧河合村→楢峠までの走行記についてはその3
のエントリ参照ください。

1. 楢峠→富山・岐阜県境まで


楢峠(県道34号分岐点)→県境までの地図

 楢峠は富山県と岐阜県の県境付近に位置しますが、温見峠(福井・岐阜県境)や京柱峠(徳島・高知県境)のように峠が県境になっている訳ではなく、楢峠は県境より岐阜県側に存在しています。そのためまずは県境に向かって進んで行きます。(11:08頃)


47-県道34号利賀河合線の岐阜県側入口

 楢峠の頂点から富山県側に下っていくと県道34号との分岐点に到達しますが、直進側のこの道は閉鎖されています。


48-反転して県境に向かって行きます

 あたかも行く道を塞がれている感じがしますが、国道471号線はその分岐点から右後ろにUターンする感じで坂を下っていきます。文字通り“先の見えない”深い霧の中を進んで行きます。


49-反対側のおにぎり

 この辺りの地名は、まだ岐阜県(旧)河合村二ツ屋となっています。ここのおにぎりはまだ原形をとどめています。


50-波打ったおにぎり

 ここのおにぎりは2つとも中央部が軽くへしゃげています。


51-右手の川と併走するようになりました

 ブログ主は峠道をよく走るのですが、高地の峠付近でありながら、そこそこの大きさの川が道路のすぐ横を流れているケースに出会った覚えはなく、かなり新鮮な光景に思えました。(道と川とに高低差がある“谷川”はよく見かけるのですが)


52-上の方が潰れたおにぎり

 こちらは上のおにぎりが半分にへしゃげてしまっています。ただしこの付近は再舗装されたばかりなのか、路面状態はかなり良好でした。


53-濃霧の道はまだまだ続きます(11:28頃)

 お昼前の時間帯ですが、まるで夕暮れ時のように薄暗いです。先の見えない道を進んでいきます。


54-またもや上が潰れたおにぎり

 これまで走ってるだけでヘルメットのシールドに水滴が付くような、水分たっぷりの濃霧が長らく続いていたのですが、雨粒は降ってはいない状況でした。しかしついにはポツポツと雨粒が落ちだしてしまいました…。
 ブログ主は飛騨高山のマックを出発したときから合羽は着ていなかったのですが、これ以上はあかんと判断して、この付近の離合可能な場所にバイクを止めて合羽を着込むことにします。そしてバイクのエンジンを切ると、周りは人工的な音が皆無な状況となり、自分一人だけが自然の中に取り残されたような感じを受けます。

 風が草木をガサガサと揺らす音と、隣の川の水音だけが聞こえる“だ~れもいない”深い山の中で合羽を着込んでいると、

 「はぁ~、俺ってこんな山奥で何やってるんだろうな~(;´Д`)」

 などと、ふと正気に戻ってしまいます。無論正気に戻ったところで、この酷道を抜けられる訳ではないので、まずは無事にこの峠から脱出することだけを考えます。


55-道のすぐそばを川が流れています(簡単に降りれます)

 この付近は本当に道のすぐ近くを川の水が流れています。道の方はガードレールがあったりなかったりするのですが、夜間にぼんやり車を運転していると、うっかり河原にツッコんでしまうんじゃないかと心配です。


56-県境に到着しました

 合羽を着込んで再出発してから間もなく、県境に到着しました。(11:31頃)

 岐阜県側から富山県側に入ったときは、「この先は、大雨の時、通行止となります。」と書かれた看板だけしか目に入りません。そのため注意していないと、ここが県境であることを見落としてしまうかもしれません。


晴天時の県境を反対側から(ストリートビューの画面を転載)
(google ストリートビューのデータ)

 なお、富山県側から岐阜県側に入った場合は、上に「岐阜県」「飛騨市」の案内板が出ているので、ここが県境だと判る状態になっています。


57-小坂谷林道方面

 進行方向右側に別の道が見えます。ツーリングマップルによると「東側は草原の断続 ダート2.5km」との説明のある小坂谷林道のようです。


小坂谷林道 (google mapのデータ)

 この林道を進むと打保(うつぼ)という獰猛な魚っぽい名前のエリアに繋がるようです。

2. 県境→杉平ゲートまで


県境→杉平ゲートまでの地図 (google mapのデータ)

 ここから先は富山県。旧八尾町方面に向かって、引き続き山を下っていきます。


58-法面の補強区間(おにぎりが雪の重みでずり落ちている点に注目)

 この付近は左手の山肌がぼろぼろと崩れやすい状態になっています。ここの石ころが道路上に転がってくる状態になると、通行止めになってしまうようです。


59-大長谷第四発電所取水堤

 久々に中に人がいてもおかしくない建物を目にしました。なおここはあくまで「取水堤」で、発電所の本体はもっと下流側にあります。


60-赤い橋を渡っていきます

 赤文字で大きく「路肩注意」「落石注意」と書かれた警告看板のある赤い橋を渡っていきます。
 “赤”というより“朱色”をしているこの橋はまるで神社の鳥居のようにも思えて、この先は軽々しく脚を踏み入れてはいけない神様の敷地内に踏み込んでいくような感じがします・・・


61-落ちたら死ぬ区間の始まり(11:35頃)

 「ヒョェェェーーー!!!」

 軽々しく脚を踏み入れてはいけない領域…などと思っていた矢先にとんでもない道路環境が出てきました。
 この付近は
  ・車1台がなんとか通れる狭い幅員(しかもいきなり狭くなるフェイント個所付き)
  ・左側は落ちたら死亡事故確実な落差のある崖
  ・段差も何もない、素っ気ない路肩(うっかり踏み外すとあの世へ直行)
  ・路面は荒れ気味+苔もある滑りやすい状況(しかも雨天)
  ・山側の路面は石がゴロゴロ転がっており走りにくい
 という道路環境で、ぶっちゃけた話ブログ主は、温見峠の“落ちたら死ぬ区間”を初めて目の当たりしたとき以上の衝撃を受けました。


62-崖の方を覗いてみる

 上の写真は横(山の方)を向いて撮っているのではなく、谷(下の方)を撮ったものです。霧がかかっているということもありますが、目に見える範囲に地面や川面がありません。


63-落ちたら死ぬ区間2 (手前に転がっている大きな石にも注目)

 「あかん。涅槃と繋がっとるやないか!」

 もはやこの先の道と谷(空中)との境が判らなくなっています。対向車が来ないことを祈りつつ、道の山側(右側)を辿っていくように進んで行きます。ただし前述の通り山側は落石がゴロゴロしているところ。石にも注意しつつ慎重に進んで行きます。
 

64-こんな道をひたすら越えていきます

 最も恐ろしい区間はそれ程長くはありませんでしたが、それでも要注意な区間は続きます。
 路肩を示す赤白のポールがありがたく感じます。


65-パイプ

 先程の取水堤から発電所に伸びているのでしょうか?


66-カーブを下っていきます

 現在、Uターン気味に左に向かって進行中。ここを右カーブで下って眼下の向かいの道に進みます。


67-濃霧の谷(11:42)

 まだまだ霧が濃いです。


68-大長谷第四発電所の分岐点前(反対側から撮影)

 大長谷第四発電所は、川(谷)を挟んだ向かいに存在します。
 この写真は1つ上の濃霧の写真の2分後に撮影したものですが、こんな短時間でいきなり霧が薄くなってきました。


69-公告看板

 「この先、山菜等の採取は一切禁止」の旨が記載されています。


70-霧の薄い山の中腹まで降りてきました(11:45頃)

 雲の中から、雲の下に降りてきた感があります。路面も良くなってきました。


71-洗い越しキター

 路面も良くなってきた…と思った矢先に洗い越しが出てきました。洗い越しとは、橋を架けるまでもない小川を路面に通しているようなところです。


72-水の発生源

 山肌から沢が流れています。すぐ近くに恐らくこの沢を通すために設けられたと思われるグレーチング(排水溝)があるのですが、水の流れが変わってしまったためか、沢の水はグレーチングに落ちずに砂をまき散らしながら路上を通っている有様でした。(´・ω・`)


73-安心できるような道路環境になってきました(11:50頃)

 久々におにぎりに出会います。


74-民家と電線と電柱が見えてきました

 ようやく人里に降りてきました。万が一、この場でバイクが壊れて止まってしまっても何とかなると思うと安心感でいっぱいになります。


75-杉平ゲートで記念撮影(11:55頃)

 ここが楢峠越えルートの富山県側入口となる杉平ゲートです。県境と同様に「この先は、大雨の時、通行止となります。」との案内板が出ています。
 この写真を撮っているときに今回出会った唯一の対向車が楢峠に向かって走っていったのですが、狭い場所で出くわさなくてよかったです。

 楢峠前後の酷道区間はこれで終わりですが、この先も国道471号線を北上していきます。

 ~その5へ続く(予定)~


ツーリングマップル R 中部 北陸 2016 (ツーリング 地図 | マップル)クリエーター情報なし昭文社

国道471号線で楢峠を越えてみる・その5 (富山市→横浜、その後)

$
0
0
【現地訪問日:2016/8/27、記事作成日:2016/9/13】

このエントリでは国道471号線の楢峠越えルートの走行記のおまけとして、楢峠を下った富山市(旧八尾町)から横浜に帰着するまでの区間を中心に記載しています。
 ・前編についてはその1
 ・横浜→高山→旧河合村までの走行記についてはその2
 ・旧河合村→楢峠までの走行記についてはその3
 ・楢峠→旧八尾町までの走行記についてはその4
のエントリ参照ください。

1. 杉平ゲート→富山市(旧八尾町の市街地)まで


75-富山県側の楢峠の入口となる杉平ゲート(11:55頃)


当初予定していた杉平ゲート→天竺温泉の郷までの地図 (google mapのデータ)

 楢峠を無事に通り抜けることができたブログ主は、引き続き旧利賀村の温泉施設である天竺温泉の郷(公式サイト)に向かって行きます。本来はこの温泉で一泊したかったのですが、今回は日帰りしなければならないため、せめて日帰り温泉だけでも入りたいと思っていました。
 目的地までは真横(西)に向かえば2km程度の距離ながらも直通する道がないので、この先の栃折峠を経由する10倍以上の遠回りをして向かって行きます。


76-白木峰21世紀の森キャンプ場方面

 この辺りはキャンプ場になっているようです。


77-大長谷温泉

 正確には、白木峰山麓交流施設大長谷温泉というところのようです(公式サイト)。
 

78-栃折峠方面へ北上します

 杉平ゲートから先は多少狭い個所があるものの、交通量がほとんどないこともあり、快走路といってもよい道路環境でした。(地獄の峠越えを行った後なので、なおさらそう感じます)


79-ブログ主の好きな風景

 楢峠から下っている途中から感じていたのは、この付近の「緑や空気感が何となく故郷の大分に近い」ということでした。雪国の富山と九州の大分とでは気候帯も植物も違うはずなのですが、何故かこんな感覚がありました。
 


80-県道228号 島地新名線通行止め

 途中、進行方向右手に県道228号と繋がる個所に出ます。ただし県道方面は通行止めになっていました。


県道228号 島地新名線の地図 (google mapのデータ)

 県道228号線はこの先の谷折峠というところで長期間通行止めとなっており、復旧の見込みもなさそうな感じです。


81-花房橋 (12:10頃)

 そうしているうちに花房地区の花房橋というところに到着しました。


82-花房橋近くの迂回看板

 どうもこの先の栃折峠に向かう道で工事が行われており、日曜以外は9~17時が通行止め(ただし途中4回の通行止め解除時間あり)とのこと。


83-迂回ルートへ

 仕方がないので、橋を渡る手前の道を渡っていきます。
 迂回路は大半がセンターラインのない2車線道路で路面も良好。十分走りやすい区間でしたが、カーブも多く、路面も濡れていたこともあり、楽しんでいる感はなく黙々と走り続けます。


84-正間トンネル手前に到着(12:25頃)

 そしてどこを走っているのか理解せずに迂回案内に沿って走っていたところ、国道472号線の正間トンネルの手前に到達しました。地図を開いて現在地を確認したところ、旧利賀村方面とは思っていた以上に離れたところにいてびっくり。


花房地区→八尾ゆめの森ゆうゆう館までの迂回路経由経路 (google mapのデータ)

 旧利賀村方面へはトンネルをくぐって西進する必要があるのですが、これからまだ7時間ぐらい走って横浜まで戻らなければならないことを考えると、体力温存のために利賀行きは諦めて、国道41号線経由で帰宅を開始することにしました。

 ただし夜中の3時過ぎに家を出てすでに9時間。天竺温泉の郷に代わるどこかの温泉施設でひとっ風呂浴びて、体力回復を図りたいところです。それでツーリングマップルを見ると、ゆうゆう館という日帰り温泉施設が近くにありそうなので、そこで一休みすることにします。


85-越後 八尾ゆめの森 ゆうゆう館(公式サイト)

 ゆうゆう館には12:30頃に到着。ここでのんびり温泉に浸かって1時間ほど休憩します。

2. 富山市→横浜までの帰着


八尾から横浜(川崎)までの帰着経路 (google mapのデータ)

 14時半頃にゆうゆう館を出発したブログ主は、国道41号を南下して再び高山・旧神岡町方面に向かいます。


神通川沿いの国道41号線のストリートビュー (ストリートビューのデータ)

 初めて通る神通川沿いの雄大な光景は、なかなか見応えがありました。トラックの後ろについていくような状態でしたが、ひたすら50~70km/hで進行していく快速運転でした。


86-宙ドーム・神岡にて

 そしてゆうゆう館を出て約1時間の15:25頃に道の駅 宙ドーム・神岡に到着します(2年ぶり2回目)。ここでお土産を買うついでに、スーパーカミオカンデに関する展示資料等を軽く見て回ります。


87-国道471号を平湯温泉方面に快走(16:10頃)

 その後も国道471号を快走。その先の平湯温泉の付近から、来た道と同じ国道158号線で安房峠を越えて松本へ向かっていきますが、その先は後ろに大行列ができても道を譲ろうともしない大型バスののろのろ運転に付き合わされて、温厚なブログ主でもイライラしながら松本市内へ到着します。(新宿⇔高山間の高速バス、おまえや!!)


88-松本市内のガソリンスタンドで給油(17:40頃)

 ここで本日2回目の給油を行います。早朝にこの松本で給油してから約270km、今朝家を出てから約520kmとなります。
 ここからは来たときと逆ルートで松本IC→岡谷JCT→中央道で関東の方に戻っていきますが、高速に乗って間もなくしてポツポツと雨が降り始め、すぐ近くのみどり湖PAに逃げ込みます。
 雨は本降りの様相を見せてきたため、ここで20分ぐらいかけてかっつりと雨対策を実施。合羽もブーツカバーも付けて再出発します。


89-日の暮れた双葉SA (20時過ぎ)

 その後、1.5時間近くザーザー降りの雨に打たれながら運転を続けていたものの、たまらなく眠くなってしまい、甲府近くの双葉SAにIN。今回のツーリングでは、楢峠越えよりもこの区間の方が過酷でした。(;´Д`)
 渋滞情報を確認したところ、この先の小仏トンネル付近でいつもの渋滞が起きているとのことで、ちょっと時間を潰すべく、ここで夕食を取って再出発します。(20:20頃)

 その後も厳しい雨に打たれ続けて、当初休む予定のなかった談合坂SAにたまらずIN。双葉SAを出る前に眠気の覚めるドラッグを1本キメていたものの再び眠気が出てきたため、家から持ってきた一番高いやつ(500円ぐらい)をさらにもう1本キメて再出発します。(21時頃)

常盤薬品工業 激強打破 50mL×10本クリエーター情報なし常盤薬品工業

 渋滞が発生していた小仏トンネルは、ブログ主が通ったときにはすでに渋滞は解消済み。しかし今度は八王子JCT→圏央道→東名と進んだ先の海老名JCT~横浜町田IC間で9kmの渋滞が出ているとのこと。渋滞覚悟で圏央道に入ろうかどうか迷ったのですが、今回は調布まで行って多摩川沿いの道を下るルートで横浜まで戻ることを決意します。
 そして最後の休憩ポイントとなる石川PAに21:50頃到着し、再度長期休憩をして22:10頃に再出発。そこから1時間近く走って23時過ぎにようやく横浜市内の自宅に到着。

 こうして朝3時過ぎに家を出て夜23時過ぎに帰宅するという、走行距離約750kmの過酷な日帰りツーリング(うち8時間くらい雨に打たれるおまけ付き)は、昨年「こんなことなら雨でも降ってしまえ! ヽ(`Д´)ノ 」と念じた雨乞いが1年の時を経て自分に降りかかってくるというオチを伴った上で幕を閉じたのでありました。

3. さらにその後

 ブログ主が横浜から富山まで一泊旅行を取りやめて無茶な日帰りをした理由・・・それはその1に記載した通り、「翌日にもお仕事があったこと」と「強力な台風が迫っているから」でした。前者についてはブログ主は帰宅後バタンキューで爆睡するものの、翌日は体の疲れと腕の痛みが残るへろへろ状態でのお仕事となりました。(;´Д`)
 それで問題は台風の方。日本に近づいていた大型の台風10号は、8月30日(火)に本土に上陸する見込みとなりました。

 「わー大変だー、通勤時間帯に台風が最接近したらどうしよう。電車が止まったら会社に行けなくなっちゃうー(棒読み)」

 と危惧していていたものの、30日の朝は風雨が強くなる前の状態で電車は通常運行しており、普通に出勤せざるを得ない状況に。(´・ω・`)
 その後台風は勤務時間中に関東の南の海を通り過ぎて、夕方の帰宅時には風雨も治まっている状態でした。


2016/8/30 17時時点の台風10号の進路予想(yahooより)

 それでずっと気になっていたのは楢峠への影響。大型台風の直撃を喰らうものなら長期閉鎖必至な楢峠ですが、台風は当初予想されていたよりもかなり北寄りの進路を取ったこともあり、中部・北陸地方では大きな被害はなかったようでした。
 ブログ主は楢峠を含む国道471号線の交通規制情報等も見てみたのですが、楢峠は台風通過後も通行可能状態が続いていて、天気の方もブログ主の夏休みを迎えた8月31日からは台風一過の好天が続いていたようでした。

 「なんてこったい!/(^o^)\」

 結局楢峠に関しては、当初計画していた8月31日からの一泊ツーリングプランで何の問題もなかったことが判り、一人で慌てふためいていたブログ主は大敗北を喫することとなりました。

 :
 :

 「クソっ、こうなってしまったからには、せっかくの夏休みは国道417号(冠山峠)と、キングオブ酷道こと国道418号線を巡る旅にでも行かざるを得ない! ヽ(`Д´)ノ」

 そう思ったブログ主は、750kmを走ってから1週間も経たない9月2日より一泊二日で1300kmを走るという、またまたハードなツーリングに出かけてくるのでありました。


今回の夏休みツーリング(概要ルート)

<心の補足>
 台風の進路予想が外れただけならまだ笑い話なんですが、この台風10号の直撃を受けた岩手県(特に2年前のGWに旧岩泉線目的で訪問した岩泉町)では20名以上の死者が出るような大災害になっていることを聞いて、とても残念に思っています。町と龍泉洞の早期の復旧を祈っております。

4. 最後に: 楢峠を走ってみた感想&楢峠を走ってみたい人へ

 初めて楢峠を走ってみた感想ですが、ここはマジであかんというのが正直なところです。他の酷道マニアの方が言及される通り、ブログ主がかつて震え上がった温見峠を凌駕するヤバいところでした。

 具体的にどういった点がヤバいのかというと、酷道要素がどれもハイレベルということ。
 ・路面の酷さ = 大小混在の落石・舗装の剥がれ・苔・雑草あり
 ・幅員の狭さ = バイクと軽自動車の離合も不可能な狭い個所が多数
 ・転落危険度 = 落ちたら死ぬ区間を含むヤバイ個所多数
 ・坂のキツさ = 峠より河合村側が相当にキツい
 ・孤独/絶望感= 距離的には極端に長くないものの相当なもの

 車の場合は“万が一対向車と出くわした場合に見通しの悪い崖の狭路をバックで戻れるスキル”さえあれば、あとはゆっくり丁寧に進めば問題ないかと思います。逆に言うと、このスキルを持たない人は楢峠に立ち入らない方がよいでしょう(強い勧告)。

 ところがバイクの場合は、丁寧に進むだけではどうにもならない区間があります。それは楢峠の旧河合村側の区間でして、ここは「狭い急坂ヘアピンカーブの苔あり路面、かつ、転落リスクあり」という非常に厄介な場所です。


国道152号線 地蔵峠の写真(急な下り坂ヘアピンカーブ・浮き砂付き)

 丁度よい写真がないので他の道路の写真で代用してしまいますが、楢峠は上の写真のような
  ・ローギアでもゴリゴリ加速していくような急坂
  ・カーブミラーのない見通しの悪いヘアピンカーブ
 という環境に加えて
  ・バイクと車との離合もできない狭い道
  ・強いブレーキのかけられない苔の生えた滑りやすい路面環境
  ・路肩からはみ出したら即転落事故のガードレールのない道路
 という悪条件が加わった個所があります。

 楢峠にバイク来ようと思っている人は、「そんな道路環境であっても、ヘアピンカーブの先から対向車が突然沸いて出たときに冷静にバイクをコントロールできる人」であることが望ましいです。
 …でブログ主はと言いますと、今回は旧川合村側から上りだったので何とか無事に通過はできましたが、正直なところ、もし(急な下り環境を含む)旧川合村側に進む向き&ウェット路面環境では、無事に通れていた自信がありません。

 ブログ主はいろんな酷道を走ったことのあるバイク運転歴20年超の人間ですが、それでもXJ6 Diversionという大型オンロードバイクでは、楢峠は相当に難易度の高さを感じる道でした。酷道慣れしていないバイク海苔は、楢峠には立ち入らない方がよいでしょう。
 ツーリングマップルでは、楢峠の道は「舗装の荒れた狭路 ロードバイクは避けたい」との記載がありますが、これについてはブログ主も強く同感なのであります(自分で走っていてなんですが…)。


ツーリングマップル R 中部 北陸 2016 (ツーリング 地図 | マップル)クリエーター情報なし昭文社

国道417号線で冠山峠を越えてみる・その1 (前編)

$
0
0
【現地訪問日:2016/9/2、記事作成日:2016/10/3】

 このエントリでは国道417号線の旅の前編として、ツーリング概要、及び、横浜から福井県鯖江市までの旅行記を中心に記載しています。冠山峠の走行記を参照されたい方は、その2から参照ください。

1. 2016年夏のツーリング計画(余談)

 ブログ主はいわゆる酷道マニアの端くれであります。そういう逸般人ですので、機会があれば“酷道マニアにとっての”各地の名所を訪問したいと常々思っている訳ですが、そのうち走ってみたいところとしては、次のようなところがあります(ありました)。

 1-国道471号線の楢峠 (富山・岐阜県境)
 2-国道360号線の天生峠 (岐阜県)
 3-国道417号線+冠山林道の冠山峠 (福井県・岐阜県境)
 4-国道265号線 (九州山地を縦断する九州最凶酷道)
 5-国道477号線 (百井別れを有する近畿を代表する酷道)
 6-国道425号線 (酷道マニアでも畏怖する紀伊半島の通称シニゴー)
 7-国道418号線 (キングオブ酷道の異名を持つ日本最強酷道)

 それでブログ主は今年は8月31日から1週間の夏休みをもらえたことから、この機会に上記の道のいずれかを走りに行きたいと思っていました。ただし下の4路線はブログ主の居住地(横浜)からは遠いことや、長期の通行止めが続いていることもあってひとまず対象外。
 ということで今夏は上2つの楢峠と天生峠を巡るツーリング案、具体的には横浜から楢峠を越えて旧利賀村で一泊し、二日目は利賀→五箇山→白川郷→天生峠→安房峠→松本→ビーナスラインに抜けて関東に帰着するという、酷道探検+まったりツーリング案を検討していました。

 しかし夏休みの直前に大型台風が楢峠を直撃しそうな状況であったため、急遽日程前倒しで横浜⇔富山(楢峠)を雨に打たれながら日帰りするという苦行を実施。ところがこの台風は全然楢峠に影響は無かったというオチがついたのでありました。(;´Д`)
これらの経緯を含む楢峠の走行記はこちら

 そんなことで夏休みのツーリングプランが白紙になってしまったブログ主は、新たなツーリングプランとして上記リストの3番目と7番目に当たる冠山峠と国道418号を訪問するプランを立てたのでありました。

<具体的な新プラン>
 ・9月2日(金)の未明に横浜の自宅を出発
 ・関越道/上信越道から北陸経由で福井県入り
 ・鯖江ICから池田町経由で冠山峠へ
 ・冠山峠から徳山ダムを通って旧根尾村(樽見)で一泊
 ・9月3日(土)は国道418号をひたすら東進。ただし途中「モネの池」に寄り道する
 ・国道418号の終点の遠山郷に着いたら、そこから先はてきとーに横浜まで戻る

こんな感じで、行き当たりばったり感が多分に含まれる一泊二日で約1300kmをひた走るツーリングに出かけていったのでありました。


今回の夏休みツーリング(概要ルート)

2. 国道417号線+冠山林道について(補足)

 その前に今回の旅の目的の1つである国道417号線と冠山峠について補足します。
 国道417号線は岐阜県大垣市から福井県南越前町へ至るルートです。感覚的には岐阜県の揖斐川町(旧藤橋村)から徳山ダム・冠山峠を越えて福井県に入り、池田町・越前市・鯖江市へ抜けるルートとなります。


 徳山ダム・冠山峠近辺の国道417号線の地図(goo地図より)

 上の地図の真ん中付近にある大きな湖が徳山ダムのダム湖(徳山湖)。国道417号線はその上の冠山を挟むかたちで分断されています。
 この分断された区間は、現在冠山の下をくぐる長大なトンネルを含む「冠山峠道路」の工事が進んでいますが(2016年時点)、現時点でも代替経路となる冠山林道を挟んで通行可能となっています(ただし長い冬季閉鎖期間あり)。
 ちなみに地図右側の国道157号線は、かつてブログ主が震え上がった“落ちたら死ぬ区間”を含む、酷道マニアにとっては聖地ともいえる温見峠越えのルートとなります。(温見峠の走行記はこちら)

 この冠山林道(冠山峠)は「酷道マニアであれば(走り甲斐があって)一度は走っておいて損はないところ」と評されていますが、多くの観光客が来るような風光明媚なところとも聞いているので、ブログ主としては覚悟を決めて突入する酷道めぐりというよりも、風景を眺めながらのまったりツーリングを楽しみにしていました。

 また冠山峠を下りた先にある徳山ダムは、広域地図でもダム湖が見えるような日本最大級のダムです。徳山ダムの総貯水容量は、かつて国道439号を走った際に立ち寄った四国の水がめである早明浦ダムの倍以上あります。
 大規模ダム付近の道路や風景はアタリであることが多いので、この辺りも国道417号線の旅の楽しみにしていたのでありました。

3. 横浜→鯖江ICまで


新保土ヶ谷IC→上信越・北陸道経由→鯖江IC (google mapのデータ)

 今回ブログ主は冠山林道を北側(福井県側)から南下して、岐阜県で一泊する予定でした。そのためまずは横浜から福井市・鯖江市方面に向かって進んで行きます。
 横浜町田ICから鯖江ICまで高速道路で行く場合、新東名+名神+北陸道(名古屋・米原経由)で行くルートが一番近くて早いのですが(約460km)、ブログ主にとって最も重要なことは、走ったことのない道を走ってみること。
 上信越道を全部走ったことのないブログ主は、これを機に群馬県の藤岡JCTから新潟県の上越JCTまで上信越道を一度に完全走破し、北陸道に入ってからは日本海沿いの親不知の風景を見たいと思っていたので、迷うことなく140km遠回りとなる上信越道経由の北陸回りルート(約600km)で福井県に突入するのでありました。


01-夜明けの高坂SA (朝5時頃)

 福井に向けて旅だったこの日(2016/9/2)は金曜日。休日と違って高速道路の割引は実質深夜割りしかなく、深夜割りを受けるためには4時までに最寄りの東名高速のICに入る必要があります。
 この日はちょっと寝過ごして出発が遅れてしまい、横浜町田ICにギリギリ4時前に滑り込みます。通常7,810円のところが5,470円(30%OFF)になるかならないかでは、ブログ主的には大きな差があるので危ないところでした。(;´Д`)

 そして海老名JCT→圏央道→鶴ヶ島JCT→関越道→高坂SAと1時間ほど走ったところで最初の休憩とします。


02-すっかり夜が明けた横川SA (6:10頃)

 そして関越道を北上し、藤岡JCTから上信越道に入って軽井沢(碓氷峠)の手前の横川SAに到着します。横川といえばブログ主も大好きな荻野屋の「峠の釜めし」ですが、こんな早朝に売ってるはずもなく、仕方なくコーヒールンバの流れる自販機で温かいコーヒーをすすって再出発します。(´・ω・`)


03-松代PA (7:25頃)

 更埴JCTを過ぎて長野市の松代PAで1回目の給油を行います(これまで約290km)。松代PAはPAながらも給油所があるところです。
 てゆーか上信越道はこれから先(妙高SAはあれども)給油所はなく、富山・金沢方面だと松代PAの次の給油所は約90km先の北陸道の名立谷浜SAになります。ブログ主は初めからここで給油する計画だったのですが、松代PAの手前には「給油するならここでせい!」という警告看板がいくつも出ていたのが印象的でした。

 松代PAを出発する頃にはすっかり夏の日差しになってきたため、ここからはサングラスをかけて出発します(7:40頃)。
 松代PAから先の上信越道は、途中から片側1車線になってしまうものの、妙高高原の綺麗な風景と空気に包まれて快走。上越JCTから北陸道を西進します。


04-名立谷浜SA

 そして北陸道に入って最初のSAである名立谷浜SAに8:40頃到着します。横浜の家を出て5時間ちょっと、距離にして約380km。ようやく日本海付近のエリアまで到達しました。


05-この日の朝食

 ここで遅めの朝ご飯+長めの休憩を取ることとします。
 明け方の圏央道・上信越道は肌寒いくらいだったのですが、この時点で気温は30度℃を超えていたと思われるぐらい暑くなっていました。そのため名立谷浜SAを出発するときは、下はメッシュパンツ、上はTシャツ+メッシュジャケという、一番涼しい格好で再出発したのでありました(9:30頃)。


06-有磯海SA

 名立谷浜SAから先は、やけにトンネルの多い区間と、高速道路が海の上にせり出した親不知の区間を通り抜け、魚津を過ぎた先の有磯海SAに到着します。(10:20頃)
 実はブログ主は有磯海SAに到着する前から急激に眠気が襲ってきたため、急遽このSAに飛び込んで写真にある赤い傘の休憩スペースの奥で20分ほど、タンクバッグを枕にごろりと横になっていました。なお、その間に蚊にたくさん刺されてしまいました。(;´Д`)


07-北陸新幹線の線路

 このSAはすぐ近くに北陸新幹線が通っており、休憩中に何本か北陸新幹線(E7系)の電車が通り過ぎるのを見かけました。ここの売店で仕入れた眠気の取れるドラッグを1本キメて再出発します。(10:55頃)


08-小矢部川SA

 有磯海SAから先は、立山連峰を左手に富山市を越えて、東海北陸道との分岐点である小矢部砺波JCTを過ぎて小矢部川SAに到着します。(11:35頃)
 ここではトイレ休憩をしただけで早々に出発します。


09-徳光PA(12:05頃)

 小矢部川SAの次の休憩地点は尼御前SAを予定していたのですが、途中ヘルメットのシールドが(小さな虫がいっぱい付いた)昆虫図鑑状態になってしまったため、急遽一番近いPAに滑り込んでシールドをクリーニングします。このPAにはショッピングモールが併設されているのですが、お店の中には入らずすぐに再出発します。


10-尼御前SA(12:35頃)

 ここで本日2回目の給油を行います。これまで横浜の家を出て約9時間、距離にして約600km。かなり疲れてきました。
 なおここの給油所のガソリン価格はやけに高くて、下道の安いところだとハイオク1Lが125円近辺、最初に給油した長野の松代PAが138円だったのに、ここはなんとリッター10円増しの148円。うちのバイクだと最大でも10数リットルしか入らないので、別に大した価格差ではないのですが、それでも何かムカつきます。


11-北鯖江PA(13:15頃)

 そして高速を降りる鯖江ICの直前にある北鯖江PAに到着します。本当は高速を降りて地元の料理を出してくれる定食屋にでも立ち寄りたいところだったのですが、店があるかどうかよく判らなかったのでここで昼食とします。
 2年前に温見峠を越える前に来た大野市での食事も仕方なくスーパーのお弁当で済ませてしまったので、福井県での食事にはとことん恵まれていない状況です。(´・ω・`)


12-北鯖江PAの中

 クソ暑い平日の真っ昼間の小さなPA…こういう光景や空気は嫌いではありません。


13-北鯖江PAのメニュー

 いかにも高速道路のSA/PA内で扱ってそうなメニューでした。


14-この日の昼飯

 牛カルビビビンバ丼セットにオプションのゆで卵を注文しました。炭水化物中心で、朝から野菜っ気のある食事が取れていません。(´・ω・`)


15-昼飯食いながらの風景

 「前田利家の戦めし!」ってなんだよ…と思いつつも、「こういう空気感好きだな~」と感じつつ男一人で黙々と飯をかき込みます。
 炎天下の長時間ツーリングでは塩分多目の食事をガッツリ食って、水分をガバガバ取り込むのがブログ主の流儀(というか熱中症を予防する生活の知恵)です。


16-鯖江IC (13:55頃)

 9月になったのにジリジリ焼けるような日差しが突き刺さるクソ暑い中、13:50頃に北鯖江SAを出発。そして数分後には高速の下車ICとなる鯖江ICに到着します。
 横浜の自宅を出て約10時間半、これまでの走行距離は約630km。ここからさらに150km・4時間程をかけて、冠山を越えた先の岐阜県の旧根尾村に向かっていきます。

 ~その2へ続く


Viewing all 152 articles
Browse latest View live